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実はアニメ・漫画の聖地が多い? あり観!岐阜南部編



はじめに

今回は、『あり観!ありすさんの観光情報』vol.2(※注)でご紹介した岐阜南部編について色々お話していこうと思います。

なぜvol.1から順番に紹介しないのかは大人の事情なのですが、またおいおい紹介しますのでご安心下さい。

なお、イベント時のように全てをじっくりと紹介すると、とんでもない文量になりそうなので、今回は4つの都市に分けてオススメしたいポイントを簡単にまとめていきます。

(※注)イベント開催時は『ありすさんのこそっと教える㊙観光スポット情報』という名前でしたが、ここでは便宜上『あり観!』と表記しています。


多治見市周辺

多治見市は名古屋駅から電車で約3~40分程の位置し、周囲を山に囲まれた盆地という地理的条件から、たびたび夏の最高気温が40度を超えることでも有名な街です。

そんな多治見で有名なのが美濃焼であり、特に明治から昭和に栄えた商家の町並みが残る本町オリベストリートを中心に美濃焼のショップ等があります。

本町オリベストリートには古い街並みが今でも多く残されています。

美濃焼は手作業で造られることから、基本的に工業製品のように統一した規格で造られることはなく、大きさや形はバラバラになります。
また、焼き加減や釉薬の使い方次第で、同じような物であっても、柄や色合いがガラッと変わることもあります。

なので、実際に商品を手に取ってみて、自分が『これだ!』と思った商品を選んでみるのが一番だと思います。

美濃焼の食器や置物等も多く販売されています。
ちなみに、美濃焼は大量発注・大量生産によって価格を安くさせている場合があります。

そんな多治見市と美濃焼をテーマに描いた漫画が『やくならマグカップも』です。

こちらの漫画は、元々『街を元気にしよう』という多治見市の地域活性化策から始まり、キャラクターや物語を通じて街や産業を楽しんでもらうために描かれたもので、2021年にはアニメ化もされました。

現在、多治見市をはじめ、東京や大阪等の地域でもフリーペーパーを配布しているほか、バックナンバーも公式HPに掲載していますので、興味がある方はぜひご一読いただければと思います。

陶都創造館には等身大パネルの展示もありました。
多治見市の公用車も『やくならマグカップも』のラッピングが施されており、
普段は多治見市役所で展示しております。


岐阜市周辺

岐阜市は名古屋市から見て北西に位置する街で、岐阜県で中心をなす街となっています。
JR岐阜駅を降りて北側のロータリーには、金色の織田信長像が出迎えてくれます。

凛々しい姿でお出迎えする織田信長像

岐阜市内で特に行って欲しい場所が岐阜城がある金華山です。

岐阜城は元々、斎藤道三が居城していた稲葉城を織田信康が奪取し、岐阜城となりました。
ところが、関ヶ原の戦いの前哨戦となる岐阜城の戦いで落城し、廃城された後、1956年に模擬天守として復元されたのが現在の姿で、現在も発掘調査が続けられています。

そんな岐阜城のある金華山ですが、岐阜市のランドマーク的存在となっており、岐阜市内からはもちろん、愛知県名古屋市にある東山スカイタワー等からも見ることができます。

また山頂からの景色も美しく夜景も綺麗なことから、デートスポットにもなっていたり、春には桜が咲き誇る姿も見ることができます。

岐阜城は金華山の頂上にあり、見晴らしは非常に良い。


多くの人を魅了する金華山ですが、実はここも『高杉さん家のおべんとう』という漫画で登場します。

この漫画は愛知県を舞台としている漫画ですが、大学准教授の主人公がフィールドワークと称し、あちこち調査する中で金華山に行く話も取り上げられていました。

私が訪れた時はロープウェイで楽々昇り降りしましたが、金華山にはいくつものハイキングコースがあり、初心者向けから上級者向けまで様々です。
特に、上級者向けは結構ガチ目な装備をしなければ、ケガや事故の元となりますので、興味がある方は十分な準備を行った上でチャレンジしてみて下さいね。

馬の背登山道。『体力に自信のない方は~』と注意書きがあるほど難所が多い。
にも拘わらず、作中では軽装で降りる主人公達の姿が描かれています(※詳細は作品を読んでね)。


笠松町周辺

笠松町は岐阜駅から名鉄電車で10分程の距離にあるのどかな町ですが、ここで有名なのが笠松競馬場です。
笠松競馬場は地方競馬の1つで、政府の出資によって施行される中央競馬に対し、地方公共団体が主催となって開催されています。

そんな一部の人にしか興味がなさそうな所ですが、実はかの有名なオグリキャップを輩出した競馬場としても知られています。

笠松競馬場から輩出したことで有名なオグリキャップの像

詳しい戦績等は他のHPで解説しているので、ここでは割愛しますが、オグリキャップは地方競馬から中央競馬会に移籍して数々の優秀な成績を収め、活躍した平成時代には、競馬をよく知らない人でも名前は聞いたことのある存在にもなりました。

高知競馬場で活躍(?)したハルウララもそうだったように、ブームが過ぎれば地方競馬が注目されることはなくなり、再び閑散とした場内となります。

ところが、令和時代にスマートフォン向けアプリ『ウマ娘』が配信開始され、更にオグリキャップを主人公とした『ウマ娘シンデレラグレイ』が週刊ヤングジャンプで連載開始となると、瞬く間にブームが再燃しました。

『ウマ娘シンデレラグレイ』が連載を始めた頃に訪れた笠松競馬場。
訪れた時はまだブームに火が付く前な上にコロナ渦とあって、
座席も一定間隔開けて座るように施されていた。

すると、今度は競馬ファンではなかった層が聖地巡礼として訪れるようになり、2022年にメインレース『ウマ娘シンデレラグレイ賞』が行われると、笠松競馬場の傍を流れる木曽川の河川敷まで待機列ができるくらい、普段から通う常連客からも驚かれるくらい、多くのファンが詰めかけました。

競馬に興味がないという方にはなかなか縁のない場所ではありますが、レースのない日には場内に無料で入ることができますし、かの一世風靡したオグリキャップ像を見に行くだけでも一見の価値はあるのではないかなと考えています。


大垣市周辺

そして、最後に紹介するのが岐阜県西側に位置する大垣市です。

大垣市は日本列島のど真ん中に位置し、岐阜市に次いで人口が多く、名古屋からもアクセスしやすい場所となっています。

特に、大垣市は水門川や揖斐川等の多くの河川が流れ、地下水も豊富に湧き出ることから水の都と言われることもあります。
また、こうした良質な水のおかげで水まんじゅうが名物となり、大垣市内では多くの店舗で販売されています。

大垣市中心部には至る所で湧き水が大量に出てきます。
大垣市に観光に行く際は、必ず空のポリタンクまたはペットボトルのご持参をオススメします


まず水の都と知っていただいた大垣市の中心部には、大垣城があります。
こちらは戦国時代に建造され、関ヶ原の戦いでは西軍の居城となった後、明治時代の廃城令でも何とか天守は残されていました。ところが、戦時中の空襲により焼失してしまい、当時の面影は失われました。

現在の天守は、1959年に復元され、2011年に焼失前の外観にできる限り近くなるように改修されました。
内部は資料館も兼ねており、関ケ原の戦いと大垣城に関する展示や武士と庶民の文化や生活に関する展示、また最上階の4階は展望室となっており、先述の岐阜城がある金華山や伊吹山等を眺めることができます。

大垣城天守。周囲の川を堀として活用しているのも、大垣の地の利を活かしたもの。

また、大垣市は松尾芭蕉の『奥の細道』の終着地としても有名で、2週間程大垣の人々と交流して過ごし、水門川を舟で下り桑名へ旅立つエピソードも残されています。

こちらの詳細については、奥の細道むすびの地記念館にて展示されていますので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

そして、この大垣市を舞台とした漫画が週刊少年マガジンで連載、また映画化もされた『聲の形』です。
聴覚に障害を持つ少女と主人公の少年を織りなす物語で、ここでは内容には触れませんが、映画ではもちろん、漫画でも大垣市内の描写が多くあります。

作品自体は凄く考えさせられるものなので、原作を読んでいただきたいのですが、原作を読んだ上で大垣市に訪れると、「そういえば、ここでは~」と思い起こせるくらい、そのままの姿を見つけることができます。

恐らく、歩いて回ると少し大変かもしれませんが、幸いなことに大垣駅周辺にはレンタサイクルもあります。なので、自転車に乗って回ると、より効率的に観光できるかもしれませんね。


『聲の形』でも登場した橋。この他にも様々な聖地があるので、ぜひ探してみて欲しい。


終わりに

さて、いかがだったでしょうか?
岐阜県と言えば、白川郷や飛騨高山、郡上八幡等と言った観光地を思い起こす方も多いかもしれません。

けれども、名古屋市からでも比較的近い場所にも、このような聖地がたくさんあります。
愛知県へ観光で訪れた時にでも、少し足を伸ばして岐阜県まで行くことで、また違った発見ができるかもしれませんよ!

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