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魂宿る場所

日本では古くから「袖(そで)」は魂が宿る場所と言われている。
袖を振って相手の魂を引き寄せる儀式があったり、袖を折り返して寝ると好きな人が夢に出てくるという可愛いおまじないもあったりする。

袖にする―冷淡な扱いをする 
袖を濡らす―涙を流して泣く
袖を振る―別れを惜しんだり愛情を示す

袖には人の感情が出る。

江戸の踊り子は舞台上で袖を前後に振ると求婚拒否、横に振ると求婚を受け入れるという表現をしていたそう。
これは離れた場所からでも客にわかるようにという演出もありそう。

袖を振るのは愛情表現というのが未婚の女性の間で流行り、袖が長くなっていったという。(袖が長いと動きが大きくなりわかりやすい)
のちの振り袖である。
現代では振り袖は未婚女性の第一礼装だ。

既婚の女性は袖を振る必要がなくなったため袖を短くして留袖として着る。
既婚女性の第一礼装は留袖である。

現代の恋愛において「相手を振る」「相手に振られる」というのは
振り袖が由来ではないかという説がある。

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