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“ヤバ藤”とすれ違う二人…今週の『らんまん』

江戸時代末期、土佐の裕福な商家に生まれた、後の天才植物学者・槙野万太郎(森優理斗さん→小林優仁さん→神木隆之介さん)。東京帝大植物学教室の助手として研究に没頭。理不尽な目に合うも、夢のために情熱を失わず突き進んでいく、朝ドラ『らんまん』の第10週「ノアザミ」。

万太郎が、大畑(奥田瑛二さん)が経営する印刷所を見学した月曜日。活版印刷にはない石版印刷の長所を褒める万太郎。大畑も印刷の依頼であろうと上機嫌でしたが、植物画に使うにはまだ不十分であると。怒る大畑となだめる妻のイチ(鶴田真由さん)。ついには自ら学びたいと、授業料を払って、見習いから始めることに。

一方、万太郎がしばらく店に来ないことが気になる寿恵子(浜辺美波さん)。そこに叔母・みえ(宮澤エマさん)がやってきて。高藤(伊礼彼方さん)が妻・弥江(梅舟惟永さん)を退屈と言っている、他に妾はいない、見初められれば、自分たちも高藤家とつながりができると。最初から姪を妾として送り込む計算だったんですね。

万太郎が印刷所で働き始めた火曜日。雑用・下働きから始まりましたが、万太郎が気に入らない先輩職人からは砂の洗礼。長屋に戻り、髪を洗っていると竹雄(志尊淳さん)が帰宅。万太郎の様子を見て、怒り嘆き、口論に。翌朝、朝食にオムレツを作ってくれた竹雄でしたが、「一晩考えました。わし、佐川に帰ろうと思います」と。

そんな頃、寿恵子は再び高藤に呼ばれ。紅差す姿は美しいけれど、あの男をさらに刺激するかも。寿恵子は店を出る際、母・まつ(牧瀬里穂さん)に、万太郎が来たら渡して欲しいと、八犬伝の本を預けました。

竹雄が前言撤回し、健やかな生活をすることを条件に、万太郎に大学&印刷所通いを応援することにした水曜日。職人たちにも少し馴染んできました。

その頃、寿恵子はダンス特訓の日々。高藤から呼び出されると、別宅を用意した上で人生のパートナーとして迎えたいと伝えられ、左手にキス。いい方に解釈すれば、妻は親が決めた相手で愛情はなく、寿恵子に初めて(自由)恋愛感情を持ったってことなんでしょうが、悪意に取れば不倫男がよく使う手口ともいえます。“ヤバ藤”爆誕(笑)。

万太郎が店に来ないのは、自分が「ふしだら」と思われているのかもと、寿恵子が悶々としていた木曜日。まつの言葉もあり、東京大学に会いに行った寿恵子でしたが、自分と会わなくても楽しそうな万太郎の姿を見て、声を掛けずに帰宅。もう万太郎を待つのは止めると。すれ違いが続きます。

一方の万太郎は、画工職人の岩下定春(河井克夫さん)から、ついに石版印刷を教えてもらうことになり。芸人のなすびに似ていると話題の河合さんは、実は朝ドラ『あまちゃん』や『半分、青い。』にも出演していたとか。この手の特定班として、Twitterの「ひぞっこ」さんがいつもすごいです。

万太郎が石版に絵を描くことを許された金曜日。出来はまだまだでしたが、周囲の人たちも彼の情熱を理解し、すっかり仲良くなりました。その頃、寿恵子は高藤とダンスの練習。物怖じしない寿恵子を勝手に“パートナー”認定する高藤。

帰り際、高藤の妻を見かけた寿恵子は、「奥様はダンスは踊られないのでしょうか」を尋ねてしまい。彼女からは「今さら…」とだけ。地雷踏みましたね。空気読めない系オタクという意味では、万太郎にも似て。

余談:松村邦洋さん・堀口茉純さん・川久保秀一さんのラジオ番組『DJ日本史』を聴いていたら、『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』で知られるロバート・ルイス・スティーヴンソンが、吉田松陰に影響を受けたという話でした。初耳。


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