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失恋と契約結婚…今週の『虎に翼』

日本初の女性弁護士で、後に裁判官となった女性・猪爪寅子(伊藤沙莉さん)とその仲間たちが、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供や追い詰められた女性たちを救っていくリーガルエンターテイメント、朝ドラ『虎に翼』の第7週「女の心は猫の目?」。

「女の心は猫の目」とは、「女の心は気まぐれで変わりやすいことのたとえ。女心は、猫の目が光によって形が変化するように変わりやすいとの意から。」(ことわざ辞典から引用)。

1939年(昭和14年)、優三(仲野太賀さん)が直言(岡部たかしさん)の工場に住み込みで働くこととなり、猪爪家を離れた月曜日。寅子は雲野(塚地武雅さん)の事務所で司法修習生として、実務を学ぶことに。

特高絡みの帝大経済学部の落合教授(樋渡真司さん)の裁判が、寅子のアシストで無罪となった夜。帰宅しても、それを興味深く聴いてくれる優三はおらず。そんな中、花岡(岩田剛典さん)から試験合格の報。寅子が約束していたお祝いを、二人でやらないかと提案され。

花江(森田望智さん)が、寅子と花岡の恋バナで一人盛り上がっていた火曜日。女性のオシャレに気が付くのは「一握りの男」ながら、花江の夫・直道(上川周作さん)は該当しないということかな(笑)。まっ、細かいことに気が付く男が、結婚相手としていいかどうかは別問題。

仕立てた黄色のワンピースでレストランを訪れた寅子に、即座に「とても似合ってる」と言える「一握りの男」、それが花岡。しかし、寅子の弁護士という仕事への熱意をあらためて感じた花岡は、内に秘めた想いを口にすることなく、佐賀へ行ってしまいました。

1940年(昭和15年)、寅子の弟・直明(小林未来さん)が、岡山の進学校の寄宿舎に入ることとなった頃、再び高等試験に落ちたよね(土居志央梨さん)が、雲野事務所では働くことに。その後、寅子は弁護士資格を得ますが、女性という理由で次々と依頼人に断られ。

1941年、寅子の先輩の久保田(小林涼子さん)が、女性弁護士として初めて法廷に立った水曜日。寅子と轟(戸塚純貴さん)とよねは、見学へ行くのですが、そこで婚約者・小高奈津子(古畑奈和さん)を連れた花岡と再会。ショック受けながらも、気丈に「ご婚約おめでとうございます」と寅子。

「とどめの一撃」を受けて帰宅した寅子は、突然両親に土下座。心底くだらないと前置きしつつ、世間が結婚しているか否かで人を判断する以上、(弁護士として依頼を受けるため)社会的信頼度を上げる手段として結婚したいと。

「花岡さんはどうなったの?」の母・はる(石田ゆり子さん)の問いに、「とってもお綺麗な方とご婚約されました」と寅子は返し、両親ガクっと傾く(笑)。「どなたでもいいので」という寅子を叱り、「親として最大限の良い方を探します」と約束したはる。

轟とよねが花岡を呼び出し、寅子と婚約者の件で非難した木曜日。花岡自身は、寅子が背負った想いを尊重し、身を引いた形ですが、よねは納得せず。花岡が轟に誓った「何も間違わず、正しい道を進む」というセリフは、今後の何かのフラグ?

お見合い相手も弁護の依頼人も見つからず、寅子の自尊心が削られていく中、結婚相手に立候補したのが優三。寅子はその真意を理解していませんでしたが、二人は合意。『あさイチ』朝ドラ受けでは、石田ゆり子さんも出演していることもあり、契約結婚から始まる『逃げ恥』発言。

寅子と優三が、直言とはるに結婚したいと報告した金曜日。直言は当初混乱するも、はるは「その手があったか」と優三の気持ちを確かめ、二人を祝福。その後、婚約効果なのか、初めての弁護も任される寅子。しかし、よねは納得していない様子。

結婚式代わりの記念写真を撮り終えた二人の初夜。「指一本触れない」という優三でしたが、「ずっと好きだったんだけどね」と本音をポロリ。初めて優三の気持ちを知った寅子は混乱し「はて?」。『拾われた男』でも、中盤以降に伊藤さんの夫役だった仲野さん。今回も「拾われた」ようです。

次週予告では、優三の肩に寅子が頭を寄せるシーンがあるので、契約結婚を脱却し、戦前的な「夫婦」を超えてゆくのでしょう。そして、寅子が涙。真珠湾攻撃が始まりますからね…。

余談:石山蓮華さんのTBSラジオ『こねくと』の1コーナー「クイズ!企業努力!」で、土屋礼央さんが広島県に本社がある、世界的なスポーツ用品メーカー「モルテン」のサッカーボールを紹介していました。

昔のボールは茶一色でしたが、グラウンドが芝のヨーロッパでは問題ないものの、土がほとんどだった日本では見づらく、「モルテン」が白黒模様のボールを開発。当時、普及し始めていたモノクロテレビでは、茶ボールは白に映り見づらく、逆に白黒ボールは見やすいことで、世界に普及しました。


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