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映画日記『青春18×2 君へと続く道』

定期的に映画館で映画を観る新習慣の第30弾。今回は、5月3日公開『青春18×2 君へと続く道』。日本と台湾の合作映画で、監督は映画『新聞記者』で数多くの映画賞を受賞した藤井道人さん。主演は朝ドラ『おかえりモネ』の清原果耶さんと、台湾俳優のシュー・グァンハンさん。

高校生のジミー(シュー・グァンハン)のアルバイト先に、日本から来たバックパッカーのアミ(清原果耶)が現れる。二人は夏の間、同じ店で働くことになり、ジミーは4歳年上のアミに淡い恋心を抱くようになる(シネマトゥデイから引用)。

先月の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』に引き続き、今月も何か見ようと決めたものの、特に惹かれるものがなく。タイトルはダサいものの、台湾映画なら見てみるかと、清原さんが出ていることしか情報を入れずに行ってきましたが、これが当たりの佳品。

18年前と現在が行き来する緻密な脚本と編集。南国である台湾南部の台南と日本の長野・新潟・福島といった雪国のコントラストも効いていて。途中から結末は推察出来て、これは台湾版『世界の中心で愛をさけぶ』だなと。バイクの二人乗りとか、有線イヤホンとか、セカチューオマージュなのかな。

ある理由から、アミは日本へ帰国。ジミーは大学へ進学し、夢を見つけてゲームクリエイターとなり、社長としてゲーム会社を成長させますが、突然の解任劇。36歳になっていたジミーは、アミの故郷を目指すのですが…。

ロードムービーという側面もある本作。ジミーはまず、日本語を覚えるきっかけになった『スラムダンク』の聖地・鎌倉へ。長野の列車内ではフレンドリーな若者・幸次に出会い、途中下車。映画『Love Letter』ネタもあり。幸次役が、しばらくわかりませんでしたが、道枝駿佑さんでした。

幸次にネットカフェを勧められ、訪ねた店のスタッフ役が黒木華さん、アミの故郷で車に乗せてくれた男性役が松重豊さん、アミの母親役が黒木瞳さんと、全然知らなかったので、ちょっと驚きました。

ジミーより4歳年上設定のアミを演じた清原さんは相変わらず上手いですし、ちょっと「綺麗なお姉さん」系の色香も漂わせ。朝ドラ『あさが来た』で女中ふゆ役でデビューした時は、まだ13歳じゃなかったかな、と感慨深く(現在22歳)。

特筆すべきは、18歳と36歳を演じ分けたシュー・グァンハンさん。当初は別人かと思いました。実年齢は33歳だそうですが、「4歳年下のシャイボーイ」を見事に演じ切っていました。

ノスタルジックな淡いラブストーリーで、ほっこりもしますし、温かくもなりますし、泣ける映画でもあります。台湾にまた行ってみたくなる、台湾&日本LOVEな作品でした。


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