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清々しいトシちゃん

最近、YouTubeなどで、トシちゃんの実像に近い(と思われる)姿が見えやすくなった。トシちゃんがつまびらかになることで幻滅したことはなく、ますます沼落ち。デビュー当時も、テレビ画面のトシちゃんだけでなく、取材記事にある真正直な素顔に惹かれていたと感じている。YouTubeチャンネル開設の頃、トシちゃん自身は「いい人アピールになったらマズイし、YouTubeをやる意味はどうなんだろう?」と疑問を語っていた。だが、私は、YouTubeを大事に使って欲しいと思う。素のトシちゃんこそが、魅力の塊なのだから。
(一部、後から加筆修正しています。)

大前提として、トシちゃんの原点は、素晴らしいお母さまの人間性にあると言いたい。生まれつき、恵まれているのだ。山梨在住のファミリーの方のTwitterを読ませていただくと、お母さまは90代にして、遠くから息子を慈しみ続けているだけでなく、節度ある自立生活をされているようだ。息子のいる私からすれば、何としても見習いたい超理想的な母親像。ファミリーへの感謝の言葉を常に発し、自身をひけらかさず、いつも息子を案じ、100%味方となって熱烈応援している。以前のテレビ番組で、父亡き後、貧しい生活の中でもごくまれに、姉妹を含めた家族5人で山梨の裏山に登り、おにぎりを食べたエピソードを出していた。日々の暮らしがどんなに厳しくても、忙しい合間、子ども達にイベントで楽しみを与えようとされているお母さまの姿勢に感動したことを覚えている。寂しい子ども達の気持ちが荒まなかったのには、明るく健気で愛情深い母の力が大きかったのではないだろうか。図らずも、最新のYouTubeで、可愛いお母さまを拝見でき、この大前提に自信を深めた。コロコロと明るく笑っているご様子は、トシちゃんにそっくり(いや、逆でした!)。天然お母さまとツンデレトシちゃんの普段の雰囲気を垣間見て、清々しい気持ちになった。

ジャニーズ事務所に入ってからも、トシちゃんが人一倍ジャニーさんに目をかけてもらっていたことは有名な話。山梨県からの交通費は免除。美味しいものを食べさせてもらったり、時にはゲームセンターで遊ばせてもらったり、ダンスレッスンをしたり、舞台を観たり、おりも政男さんの付き人をしたりと、多くの経験を積んでいる。田舎育ちの少年にとって、不安はあっても、夢のような日々だったろうことが想像できる。いきなり日本全国の超人気者となり、当時のジャニーズのワントップに君臨。独立後の今も、自分らしさを貫くスタイルを変えないまま、事務所の稼ぎ頭として活躍を続けている。

ここで言いたいのは、トシちゃんが愛情深く育てられ、人一倍恵まれた環境下で真っ直ぐに成長し、10代のデビュー当初から圧倒的な人気アイドルで、今現在も、ありのままスターとして存在できているということ。元々の性格が歪むことなく、純粋培養のまま大人になり、頑固な性分を変えずとも、心の底は温かく守られてきたのではないだろうか。このような成長過程を踏み、続けられること自体、相当困難なこと。この特別な出自と環境と性分が、スター「田原俊彦」を生んだのだと思う。

YouTubeやTikTokでは、いつも生き生きとした表情のトシちゃんと出会える。どんな内容でも瞬時に溶け込み、自ら最大限いいものにしようと励み、心から楽しんでいる。視聴者を喜ばせ、笑いを巻き起こし、温かな気持ちにさせる。ライブでも、超人的なスタミナで、最初から最後まで一瞬たりとも気を抜かずに走りきる姿は、全力少年そのもの。この特別な清々しさに触れたくて、何度も映像を繰り返し鑑賞している。

YouTubeで自分の車歴を披露していて、高級車の数々に驚くものの、嫌味を全く感じない。車は、スター・田原俊彦を演出する道具であり、唯一のご褒美なのだろう。「ジェームズ・ディーンや白洲次郎のような大物は、ポルシェやベントレーに乗る」というテッパンな理想像を追いかけているトシちゃんは、何とも可愛くて清々しい。もっとガッポガッポと稼いで、また買い換えて欲しいものだ。

さらに清々しいと感じる点は、現実をありのまま認められるところである。つまらないプライドが一切ない。欲深くもない。かつての栄光にこだわることもなく、今の実力を冷静に見つめ、求められるところで結果を出すべく、最大限の努力を怠らない。清廉潔白と言うとちょっと違うが、人々に喜びを与えるアイドル道を歩み続けるという意味では、紛れもなく純粋だ。世間的に正当な評価はなくとも、目の前のファミリーの歓喜があればそれで良い。本人の頭には、ライブで観客を喜ばせ、次の大ヒット曲を生むことしかないようだ。戦略なく、正攻法のみ。ある意味、単純明快な立ち位置を守り続けている。出来そうでいて出来ないことだ。

人に対して真正直だから、時にはその言葉に傷つく人がいるかもしれない。どんなことがあってもへこたれない性分のせいで、ライバルや煙たがる人はできやすい気がする。実力だけの真っ向勝負ばかりしないで、もう少し上手く立ち回ればいいのにと、歯がゆい時もある。しかし、この不器用さが、またたまらない魅力。上手くいかないことがあっても、気にしていないようだ。気弱な者からすると、こんなに羨ましい生き方も珍しい。少しでもトシちゃんのように強くありたいと考えるようになり、自らの生き方にまで影響を受ける。最近は年のせいか、世の中の理不尽な格差やくだらない利権構造に、いかんともしがたい怒りを感じることもある。そんな時、めげないトシちゃんを思い浮べると、また清々しい気分になって、新たな希望が生まれる。

『爆報フライデー』にゲスト出演されていた女優の秋吉久美子さんが、「トシちゃんは心がきれい」と絶賛されていたことを思い出す。歯に衣着せぬ加賀まりこさんも、司会をされていた『夜ヒット』で、強い向上心のこもった鋭い目つきにベタ惚れしている様子を隠さなかった。酸いも甘いもかみわけた大女優の方々は気づいておられたのだろうが、トシちゃんは、外見もさることながら、淀みない心が美しい。年をとっても、その心根は、全く変わっていない。だから、いつまでたってもチャーミングでいられるのだろう。

人を喜ばせるエンターテイナーであり続けるという理想を追求する、清浄な欲が常にある。その一点に関して、絶対的にブレない。だからいつでも、清々しい。こんな全身全霊アイドルは、多くの要素が揃わないと成立しないので、今後、現れる見込みは少ない。やめジャニでアイドルを続ける人がいるとしても、先の見えない細い一本道を長年にわたって歩み続けたトシちゃんほどの純粋さは難しいだろう。

再放送で、由紀さおりさんとぐっさん司会のBS-TBS「LIVE ON!うた好きショータイム」という番組を観た。2019年放送とのことだが、ここにも、全力で挑んでいるトシちゃんがいた。今へと続く歩みのひとつの痕跡が、確実にあった。トシちゃんの清々しさは、自然に、熟練した芸へと繋がる。もう既に突き抜けた感のあるトシちゃんが、今後どうなっていくのか、由紀さんがおっしゃるように、80歳までやり続けられるのか、ますます目が離せない。

トシちゃんになぜ惹かれるのか、謎を解明すべく書き始めたこのnote。あくまで私見ではあるが、書いているうち、自分なりに結論づけられたようだ。だから、そろそろ終わりにしようと思う。言わずもながだが、トシちゃんには、今の美学を最期まで頑なに貫いて欲しい。


拙文におつきあいいただきまして、ありがとうございました。トシちゃんは、たくさんの人に愛されるため生まれてきた、生得のスター。そんなに遠くない将来、新たな大ヒットを生んで、さらに国民的なスターとなることを予言しておきます。



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