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5匹で全部じゃない 7日目/100

100日ブログに参加しています。

うちには猫が5匹。

今いるのはこれで全部なんだけど、足りない。

それは、虹の橋を渡った2匹の姿がないから。

足りない1匹目は、きくとうめの間に入って大あくびのちょび。白に黒ぶちのオス猫。小柄ながらも貫禄十分。最古参のはるも従う王様だった。

ちょびは、2019年8月に虹の向こうへ行ってしまった。最後は大好きな夫の腕の中で、夫の顔を見つめながら。

もう1匹は、わが家の「かわいい」担当、「かわいい」がお仕事だったなつ。おしゃべりで、人の顔を見たら何か言いたいことがいつもあったらしく、にゃーにゃー鳴き、先導して自分のエリアに連れていく。毛繕いははるに外注、怖がりの人見知りで夫と私以外の人間には会わない幻の猫。

2020年末に、なつ自身の体調変化を本猫が受け入れられず食事が取れなくなってしまった。飼い主のわたしたちの後悔はたくさんあれど、夫の腕の中で虹の橋の向こうへ行ってしまった。

何匹いても、全て違って、全てかわいい。

わたしの愛情が100だとしたら、猫が増えたらそれを分けていくのだから、1匹にかける愛情が減ってしまう、と感じて、3匹目のなつを迎えるときに、夫にそう告白した。

夫は笑って「ばかだな、愛情は増えるんだよ。何びきいても、みんなに100だよ」と言った。わたしにとって、愛情は、上限があり、対象が増えたら「減る」という固定観念から「対象に合わせて増える、無限」という新しい概念に切り替わった。

なつは、子猫時代なぜかわたしの腕の中で寝るのが好きで、仕事から帰ってくつろぐ時間には、必ずわたしの腕の中で眠った。

どんなに数えても、今いる猫は5匹。

多頭飼いしているから、賑やかなことに間違いない。けれど、どんなに数えても、足らない。5匹で全部いるのに、足らない。

この2匹、どこかに隠れていてくれたらいいのに。クローゼットの中とか、寝る前に閉めちゃう和室とか、こたつの布団の間とか、カーテンの向こうとか。

なつはちょび兄ちゃんがとにかく大好きだったから、虹の向こうで一緒にいるかな。そうだといいな。2匹がさみしくないといいな。

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