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いつまでお母さんから逃げる生活をするんだろう

母は私を蝶よ華よと育ててくれた
大切に大切に育ててくれた

本当に感謝したい
感謝したいけど、いま私は実家から離れた地で暮らすことを選んだ

実家の近くで生活するほうが、育児のサポート的にも
家族としてもいいとわかってる

でも、実家に戻るより
大変さが自己完結する今の方が伸びやかに暮らしていけているのだ

・・・
母は大人の発達障害だ。ADHDとASDの特性をもっている。
手帳が発行されたのは3年前。
20年以上は診断されないまま家族の我慢と衝突で生活が回ってきた。

母の特性は
・不注意:ワーキングメモリーが少ないのでモノの管理ができない
・衝動性:思ったことをすぐ言ってしまう、買い物が我慢できない
・急な変更が苦手:予定が変わると体調を崩す
・人との距離感が非常に苦手

発達障害といってもIQが非常に高く、
自分の行動によって相手がどう動くか成功体験をもとに一番効果的な振る舞いをする。
よく見られるのは
・飲み食いしなくなり自殺をほのめかす
・離婚届をちらつかせる
・その場ではなにも言わなかった過去について「あのときはなんでこうしなかったのか」と自分の意見を突きつけ続ける
などなど

帰宅時間が予定の変更などで遅れてしまったあとの
体調崩していないか、と冷たい手でドアノブを開ける感覚や
朝リビングに降りた時まっさきに顔色を伺ってしまうこと
母の機嫌を損ねないように、頭の中で描いているであろうシナリオ通りになるように振る舞いを変えること

ときには道化に、ときにはカウンセラーに、ときには仲裁役に
子どもの立場を忘れ、お母さんが幸せになるように振る舞ってしまう

がんばったつもりでも母のこだわりによって白紙になったり
成功した!と思ったことを「あのときは実は納得してなかった」と指摘されて
なんだか自分の選択や努力そのものが無能でどうしようもないものがというように思うような。
・・・

彼氏と同棲して、
帰宅時間がずれてもドキドキしない日々
帰宅までに家事のタスクを終わらせないと!というプレッシャーからも
母が聞きたいであろう相槌を本音を飲み込み打ち返す時間からも
衝動買いで買ったものに溢れてなくしものが多い部屋から書類一枚家族総出でイライラしながら見つけ出す地獄の時間からも
解放されて

なんて自由で幸せなんだ!と思った

その生活を話したくなくて家を出たいと思った
今も実家にもどると肩が凝る
実家に帰る=母の顔色を伺う時間になってしまった

・・・
なんでこうなったんだろう
もっと上手くできたのかな

発達障害は悪だと思わない
発達障害の本を何冊も読んで、本人への対処のコツなどは一通り頭に入れて実践してきた

・視覚優位だからカレンダーに予定を書き込むなど見える工夫をする
・予定変更はあまり起きないように
・一度決めたルーティンは崩さない
・感情的な言葉は内容じゃなく「自分は嫌われた」という感情しか残らなくなるので伝え方に気をつけ…etc

全部やって、全部やっても緊張から解放された時間は少なかった
いつ台風のような機嫌になるかわからない

自殺を仄めかされるのもしんどい
父のとの不仲を聞かされるのもしんどい

そんなに不幸なあなたを、わたしは救えないよ
救おうとしてきたけど、その前にわたし、あなたの前で子どもらしく本音のまま甘えたいよ
・・・

親孝行しなきゃいけないとおもう
いま、私も母の立場になって、子を育てるのがこんなにも大変だと思い知った
私も大切に、うんざりした気分になりながらも育てて愛してくれた

それはわかる、ほんとうに感謝したい
でも逃げたい

ふたつのきもちがグルグル交互にやってくる
このまま逃げ続けて、もしお別れの時がきたら後悔するんだろうか

もっと話せばよかった
もっと写真撮ればよかった
もっと怒ればよかった
もっと甘えればよかった

そう後悔するんだろうか

発達障害の本人のケア方法はたくさん発信されているけど
発達障害の家族のケア方法はあまりない

小さい頃から積み重なったトラウマのような日々を
客観的に許せるようになったのなら
逃げたい気持ちが変わるのかもしれない

前に書いた、母との関わりかたと心構えについてまとめたnoteはこちら
同じように実母との関係に悩んでいる人に届きますように

スキを押すと、2/3の確率で冬にうれしい生活雑学を披露します。のこりはあなたの存在をひたすら誉めます。