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「魔女」【詩】

魔女にはじめてあいました
ある暑い日の昼下がり
あなたという魔女に
わたしはあなたが魔女であることが
一目でわかった
あなたはどこにでもいる ひとりの少女のような目で
わたしに魔法をかけました
わたしはいまでは
そのことさえも忘れてしまって
いまでもあなたのそばにいる
それから
わたしはあなたが魔法をつかうのを
ついに一度もみたことがない
だけど わたしはおぼている
わたしだけがおぼえている
あなたがわたしだけにかけてくれた
魔法のやさしさを

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