宅森昭吉(景気探検家・エコノミスト)

三井銀行で東京支店勤務後エコノミスト業務。 さくら証券発足時にチーフエコノミスト。さく…

宅森昭吉(景気探検家・エコノミスト)

三井銀行で東京支店勤務後エコノミスト業務。 さくら証券発足時にチーフエコノミスト。さくら投信投資顧問、三井住友アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメントでもチーフエコノミスト。 23年4月からフリー。景気探検家として活動。 現在、ESPフォーキャスト調査委員会委員等。

最近の記事

4月家計調査・実質消費支出・前年同月比は14カ月連続減少か。 4月景気動向指数・速報値・一致CIは、2カ月連続前月差上昇。基調判断は「下方への局面変化」維持で「悪化」への下方修正は回避。―日本の主要経済指標予測(2024年4月30日)―

4月家計調査・二人以上世帯・実質消費支出の前年同月比は3月から減少率は縮小するも、14カ月連続減少になると予測。(6月7日発表)  3月の家計調査・二人以上世帯・実質消費支出の前年同月比は前年同月比▲1.2%と、うるう年で前年同月より1日多かった2月の前年同月比▲0.5%から減少率が拡大し、13か月連続の減少になりました。  自動車購入、ガソリンなどの「自動車等関係費」は実質・前年同月比+6.4%増加しました。自動車購入は、購入数量は横ばいながら、平均価格が上昇しました

    • 大相撲夏場所懸賞は、この一年間での東京場所では一番少ない懸賞本数だが、前年比は5場所連続増加継続中。JRA・G1レース売得金・前年比はもたつき局面から変化の兆し。自動車「不正」の影響なくなり元に戻る生産などの動きと整合的か。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月28日)―

      新小結・大の里、幕下付出し初土俵から7場所での史上最速優勝かつ新小結での優勝。かつての史上最速優勝の輪島初優勝や安念山の優勝時の景気は拡張局面。  2000年6月7日生まれの23歳、新小結・大の里(二所ノ関部屋)が夏場所千秋楽で、関脇・阿炎に勝ち12勝3敗で初優勝を手にしました。昨年の夏場所に幕下付出しで初土俵、そこから所要7場所での史上最速優勝を達成しました。春場所で110年ぶりとなる新入幕優勝を果たした平幕・尊富士と同様、大の里は髪が伸びるよりも出世が早く、大銀杏ではな

      • 4月鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月比若干低下か。 4月商業販売額・小売業の前年同月比は3月から伸び率若干鈍化を予測―日本の主要経済指標予測(2024年5月23日)―

        4月鉱工業生産指数の関連指標のうち、実質輸出などは若干の上昇示唆だが、経済産業省の機械的な補正値、景気ウォッチャー調査などは前月比低下を示唆。(5月31日発表)  4月30日に発表された3月の鉱工業生産指数・速報値は、15業種中、工場稼働再開などの影響を受けて上昇した自動車工業や、生産用機械工業など9業種が上昇、鉄鋼・非鉄金属工業など6業種が低下し、全体として前月比+3.8%と3カ月ぶりに上昇しました。  経済産業省の基調判断は23年7月~12月は「生産は一進一退で推移

        • 4月の自殺者数・暫定値は前年同月比▲13.8%と6カ月連続で前年同月比減少。4月の完全失業率は2.5%程度に低下を予測。4月有効求人倍率は3月と同水準を予測。―日本の主要経済指標予測(2024 年5月20日)―

          4月有効求人倍率は1.28倍程度と3月から横ばいか。(5月31日発表)  4月30日に発表された3月の有効求人倍率は前月から0.02ポイント上昇の1.28倍で、16カ月ぶりの上昇となりました。有効求人数は前月比▲0.9%の減少、有効求職者数は同▲1.9%の減少でした。正社員の有効求人倍率(季節調整値)は1.03倍で2月を0.02ポイント上回りました。  有効求人倍率などの指標は、厚生労働省からハローワークにおける求人・求職・就職の状況をとりまとめたものが毎月公表されていま

        4月家計調査・実質消費支出・前年同月比は14カ月連続減少か。 4月景気動向指数・速報値・一致CIは、2カ月連続前月差上昇。基調判断は「下方への局面変化」維持で「悪化」への下方修正は回避。―日本の主要経済指標予測(2024年4月30日)―

        • 大相撲夏場所懸賞は、この一年間での東京場所では一番少ない懸賞本数だが、前年比は5場所連続増加継続中。JRA・G1レース売得金・前年比はもたつき局面から変化の兆し。自動車「不正」の影響なくなり元に戻る生産などの動きと整合的か。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月28日)―

        • 4月鉱工業生産指数は2カ月ぶりに前月比若干低下か。 4月商業販売額・小売業の前年同月比は3月から伸び率若干鈍化を予測―日本の主要経済指標予測(2024年5月23日)―

        • 4月の自殺者数・暫定値は前年同月比▲13.8%と6カ月連続で前年同月比減少。4月の完全失業率は2.5%程度に低下を予測。4月有効求人倍率は3月と同水準を予測。―日本の主要経済指標予測(2024 年5月20日)―

          大谷翔平選手が日本時間午前中開始の試合でホームランを打った日は、日経平均株価が上昇するという興味深い状況が5月15日まで継続。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月15日)―

          今年は、明るいニュースが少ない状況下、大谷選手のホームランが人々に元気を与える明るい話題に。  日本時間5月15日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が6試合ぶりに、サンフランシスコ・ジャイアンツ戦でナ・リーグ最多タイに並ぶ第12号ソロホームランを打ちました。3月20日の韓国での開幕戦直前の日経平均株価は3月19日終値の40,003円60銭でしたが、5月15日の終値は38,385円73銭で、▲1,617円87 銭低下しています。日経平均株価は概ね低下局面と言える中、今シ

          大谷翔平選手が日本時間午前中開始の試合でホームランを打った日は、日経平均株価が上昇するという興味深い状況が5月15日まで継続。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月15日)―

          4月『景気ウォッチャー調査』では、円安の進展、物価高へに懸念などが、景況感を押し下げ、「価格or物価」や「為替」などが景況感にマイナス寄与。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月13日)―

          調査期間中に34年ぶりの1ドル=160円台の円安になった4月『景気ウォッチャー調査』で、現状判断DIは47.4と前月差2.4ポイント低下。 4月の『景気ウォッチャー調査』の回答期間は4月25日~4月30日です。調査期間中の大きな話題はなかなか歯止めがかからない円安動向でした。4月26日の日銀・金融政策決定会合後、円安はペースを速め、29日に一時1ドル=160円台と90年4月以来およそ34年ぶりの円安・ドル高水準を付けました。その後、政府・日銀による為替介入とみられる円買

          4月『景気ウォッチャー調査』では、円安の進展、物価高へに懸念などが、景況感を押し下げ、「価格or物価」や「為替」などが景況感にマイナス寄与。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月13日)―

          4月貿易統計・通関収支差は2カ月ぶりの赤字に。4月全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比は3月から上昇率鈍化だが、高校授業料無償化の違いで東京都区部ほど鈍化しない見込み。―日本の主要経済指標予測(2024年5月13日)―

          4月貿易統計・通関収支差は▲1,200億円程度と2カ月ぶりの赤字を予測。(5月22日発表)  4月26日に発表された3月貿易統計確報によると、輸出金額は9兆4,693億円、前年同月比+7.3%で4カ月連続の増加、輸入金額は9兆823億円、前年同月比▲5.1%で2カ月ぶりの減少となりました。輸出と輸入の差引額は3,870億円と3カ月ぶりの黒字になりました。前年3月は▲7,509億円の赤字でした。  前年同月比でみて、輸出では、自動車、半導体等電子部品、船舶などが増加しまし

          4月貿易統計・通関収支差は2カ月ぶりの赤字に。4月全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比は3月から上昇率鈍化だが、高校授業料無償化の違いで東京都区部ほど鈍化しない見込み。―日本の主要経済指標予測(2024年5月13日)―

          4月金沢兼六園の入園者数、月次データとして初の60万人台。1月から3月まで3カ月連続の前年比マイナスからの大逆転。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月8日)―

          4月金沢兼六園の入園者数63万人、前年同月比はちょうど+100.0%。インバウンド、能登半島地震からの復旧、北陸新幹線延伸、北陸応援割、昨年と比べ遅れた桜の開花などが増加要因。  4月の金沢兼六園の入園者数は月次データとして初の60万人台の63万3,450人、前年同月比は100.0%(99.98%)と倍になりました。筆者が金沢城兼六園管理事務所に毎月電話で確認している月次データで、2000年以降では17年4月の59万8,921人を上回り、過去最多となりました。  金沢兼

          4月金沢兼六園の入園者数、月次データとして初の60万人台。1月から3月まで3カ月連続の前年比マイナスからの大逆転。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年5月8日)―

          4月国内企業物価指数・前年同月比は3カ月連続して前月より上昇率が高まると予測。3月機械受注(除船電民需)の前月比は2カ月ぶりの減少を予測―日本の主要経済指標予測(2024年5月7日)―

          4月国内企業物価指数・前年同月比は+0.9%程度と3月の+0.8%から上昇率が高まると予測。(5月14日発表)  3月の国内企業物価指数・前年同月比は+0.8%になりました。21年3月からエネルギー価格高騰や円安を背景に37カ月連続前年同月比プラスが続いています。前年同月比は22年12月の+10.6%をピークにして23年12月+0.3%・24年1月の+0.3%まで鈍化傾向でしたが、2月は+0.7%と0.4ポイント伸び率が高まり14カ月ぶりに前月を上回りました。3月も0.1ポ

          4月国内企業物価指数・前年同月比は3カ月連続して前月より上昇率が高まると予測。3月機械受注(除船電民需)の前月比は2カ月ぶりの減少を予測―日本の主要経済指標予測(2024年5月7日)―

          3月景気動向指数・速報値・一致CIは、3カ月ぶりに前月差上昇に。景気の基調判断は「下方への局面変化」継続か。3月家計調査・実質消費支出・前年同月比は13カ月連続減少か。―日本の主要経済指標予測(2024年4月30日)―

          3月景気動向指数・速報値・一致CIは3カ月ぶり前月差プラスに転じると予測。3カ月後方移動平均前月差は3カ月連続マイナス継続に。(5月9日発表)  3月速報値の一致CIは前月差+1.8程度の上昇と予測します。前月差上昇は3カ月ぶりです。  一致系列で、速報値からデータが利用可能な8系列では、生産指数、鉱工業生産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、投資財出荷指数、有効求人倍率、輸出数量指数の6系列が前月差寄与度プラスになり、商業販売額指数・小売業、商業販売額指数・卸売業の2系列

          3月景気動向指数・速報値・一致CIは、3カ月ぶりに前月差上昇に。景気の基調判断は「下方への局面変化」継続か。3月家計調査・実質消費支出・前年同月比は13カ月連続減少か。―日本の主要経済指標予測(2024年4月30日)―

          24年1~3月期実質GDP(第1次速報値)は前期比年率▲0.7%程度と2四半期ぶり減少か―日本の主要経済指標予測(2024年4月30日)―

          1~3月期実質GDPでは、一部自動車メーカーの生産・出荷停止の影響が大きく、個人消費、設備投資、輸出などは前期比減少か。(5月16日発表)  1~3月期第1次速報値では、実質GDP成長率は前期比▲0.2%程度、前期比年率▲0.7%程度と、2四半期ぶりに減少に転じると予測します。一部自動車メーカーの生産・出荷停止の影響が大きく、個人消費、設備投資、輸出が前期比減少になると予測されます。  1~3月期実質GDP第1次速報値では内需前期比寄与度は▲0.3%程度を予測します。内

          24年1~3月期実質GDP(第1次速報値)は前期比年率▲0.7%程度と2四半期ぶり減少か―日本の主要経済指標予測(2024年4月30日)―

          24年4月「消費者マインドアンケート調査」の暮らし向き判断DIが18年7月以来の水準に回復。物価見通しの「上昇する」回答割合がロシアのウクライナ侵攻前以来の水準に低下―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年4月24日)―

          24年2月から4月まで5段階で最多割合は「やや上昇する」に変化。24年1月までの23カ月間では、世界的な資源価格の上昇などが強く意識され最多割合は「上昇する」だった。  内閣府「消費者マインドアンケート調査」(試行)は16年9月から実施されている、回答を希望する人が誰でも回答できるユニークな調査です。最も身近な経済指標のひとつと言えそうです。月により回答数が異なり、振れを伴う面はありますが、調査は毎月20日が締め切りで、結果の公表時期が当該月の22日~24日頃と早く、消費者

          24年4月「消費者マインドアンケート調査」の暮らし向き判断DIが18年7月以来の水準に回復。物価見通しの「上昇する」回答割合がロシアのウクライナ侵攻前以来の水準に低下―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年4月24日)―

          日銀短観・大企業・全産業・業況判断DI・12月調査の優勝チーム別・前年差変化幅平均ランキングと、セ・リーグ人気球団ランキングの不思議な一致―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年4月22日)―

          日本人の好きな見るスポーツの第1位は、国民の半数近くが好きなプロ野球。  日本人の好きな見るスポーツの1位は、国民の半数近くが好きなプロ野球です。2024年・読売新聞のスポーツ世論調査(調査期間: 2月6日~3月14日)の 好きな見るスポーツ・ランキング(複数回答可)の第1位はプロ野球で45%と高い支持率となりました。2023年・読売新聞の世論調査(調査期間: 1月24日~2月28日)での 好きな見るスポーツ・ランキングの第1位は同じくプロ野球でしたが、支持率は39%でした

          日銀短観・大企業・全産業・業況判断DI・12月調査の優勝チーム別・前年差変化幅平均ランキングと、セ・リーグ人気球団ランキングの不思議な一致―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年4月22日)―

          3月鉱工業生産指数は3カ月ぶりに前月比上昇か。 3月商業販売額・小売業の前年同月比は2月から伸び率鈍化を予測―日本の主要経済指標予測(2024年4月17日)―

          3月鉱工業生産指数の関連指標のうち、製造工業生産予測指数、実質輸出などは前月比上昇を示唆。(4月30日発表)  3月29日に発表された2月の鉱工業生産指数・速報値は、1月に引き続き、工場稼働停止などの影響を受けて自動車工業を中心に影響が出ました。全15業種中、化学工業(除、無機・有機化学工業・医薬品)など8業種が上昇したものの、自動車工業や生産用機械工業など7業種が低下したことから、前月比▲0.1%と2か月連続低下しました。  経済産業省の基調判断は23年7月~12月は

          3月鉱工業生産指数は3カ月ぶりに前月比上昇か。 3月商業販売額・小売業の前年同月比は2月から伸び率鈍化を予測―日本の主要経済指標予測(2024年4月17日)―

          3月の自殺者数・暫定値は前年同月比▲15.2%と5カ月連続で前年同月比減少。3月の完全失業率は2.5%程度を予測。3月有効求人倍率は2月から若干上昇を予測。―日本の主要経済指標予測(2024 年4月16日)―

          3月有効求人倍率は1.27倍程度と2月の1.26倍からの若干上昇を予測。(4月30日発表)  3月29日に発表された2月の有効求人倍率は前月から0.01ポイント低下の1.26倍で、3カ月ぶりに低下しました。有効求人数は前月比+0.5%の増加、有効求職者数は同+1.0%の増加でした。正社員の有効求人倍率(季節調整値)は1.01倍で1月を0.01ポイント上回りました。  有効求人倍率などの指標は、厚生労働省からハローワークにおける求人・求職・就職の状況をとりまとめたものが毎月

          3月の自殺者数・暫定値は前年同月比▲15.2%と5カ月連続で前年同月比減少。3月の完全失業率は2.5%程度を予測。3月有効求人倍率は2月から若干上昇を予測。―日本の主要経済指標予測(2024 年4月16日)―

          3月『景気ウォッチャー調査』では、「外国人orインバウンド」「賃上げ」などが景況感にプラス要因だが、「価格or物価」などはマイナス要因。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年4月9日)―

          3月『景気ウォッチャー調査』。現状判断DIは49.8と前月差1.5ポイント低下。但し、原数値でみると、現状判断DIは前月差2.1ポイント上昇の52.4。  3月の『景気ウォッチャー調査』では、現状判断DI(季節調整値)は49.8と、2月から1. 5ポイント低下しました。14カ月ぶりに景気判断の分岐点50を下回りました。また、先行き判断DI(季節調整値)は51.2で2月から1.8ポイント低下と、5カ月ぶりに前月を下回わりました。3月は全国的に肌寒い日が多く、春物商戦が盛り上が

          3月『景気ウォッチャー調査』では、「外国人orインバウンド」「賃上げ」などが景況感にプラス要因だが、「価格or物価」などはマイナス要因。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2024年4月9日)―