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「武士道解題」李登輝著・・を読みました。万感の思いを込めて、この本を推奨します。#今日の短歌

 「武士道解題」は、単行本2003年、文庫本2006年に出版された本だけれど、遅ればせながら、昨日、この本を読み終わりました。
 一気に読み終えました。
 万感の思いがこみ上げてきて、ページごとに感動がひたひたと迫ってくる、本当に素晴らしい本です。

 李登輝さんは、1923年、日本統治下の台湾に生まれました。
 「私自身が、日本の教育の中で、豊富な知識と徳育を授けられ、それを通して知識や知恵に目覚め、『人間いかに生くべきか』という根本的な哲学や理念を身につけてきたからこそ、なおのこと、この人類的危機の中において必要とされている『日本の心』の大切さを思い起こさずにはいられないのです」
 「私自身、日本の教育の中で生まれ育ってきましたから、その価値観は骨の髄まで染みこんでいます。いや、戦前の日本の高度な教育が、今の私の思想、知識の基礎になったことは疑うべくもありません」
 と語っています。
 そして、李登輝さんは、「しかし、戦後の日本は、日本が最も誇りに思うべき普遍的真理である『大和心』『武士道』を忘れ去ろうとしている」
 と憂いています。

 それだからこそ、やむにやまれぬ気持ちで、日本の伝統的価値観の尊さを世に問いたいと、この本を書いたというのです。

 この本は、誇りも自信も精神的支柱さえ見失いそうな日本と日本人に、真の日本と日本人に戻れと訴えています。
 もう一度、日本人は背筋を伸ばして、日本精神を取り戻し、今、人類社会が直面している危機状態を乗り切るための精神的な指針を示してほしいと訴えています。

 私は、このような本を書いてくれた、日本人以上に日本の心を体恤した李登輝さんに深く深く感謝したいと思います。
 そして、この日本を愛してくれる心に応えるためにも、この本が、さらに多くの人に読まれることを願っています。

 私は、この素晴らしい「武士道解題」を1章ごとに、NOTEに紹介できたらいいなあと思っているところですが、7月15日締め切りの、NOTEの「創作大賞」があり、私も折角だから6月中の梅雨の時期は、短編小説に挑戦したいという思いがあるので(雑用が多すぎて、時間的に書けるかは未知数なのですが・・)それが終了する8月頃から、「武士道解題」を少しずつUPしたいと今のところは思っています。

 今回は、新渡戸稲造先生の「武士道」の中に出てくる、大和心を端的に示しているという和歌をUPしておきたいと思います。

 〇 憂き事のなおこの上に積もれかし
        誇りある身の力ためさん (山中鹿之助)

 〇 敷島の大和心を人問えば
        朝日に匂う山桜花     (本居宣長)

 〇 かくすればかくなるのものと知りながら
        やむにやまれぬ大和魂   (吉田松陰) 

最初は付箋を挟まないで読んでいたけれど、あまりに素晴らしい胸突く言葉ばかりなので、毎ぺージごとに付箋を挟んでしまい、もう大変なことになりました。

 

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