最近、タイタニックがアマプラに追加されたので、タイタニックの好きなポイントについて語る

こんにちは。タイタニック、皆さん見たことありますか?結構ボリューミーなので、(3時間ぐらいだっけ?)なかなか・・・という人も多いのかなと思います。ただ、マジで名作なので見てほしい。というわけで、いかに素晴らしいのかを解説したいです。させてください。

・ざっくりあらすじ

もう20数年前の映画なので、ざっくりでもネタバレにならないだろうと思うので、ざっくり解説。

本作は基本的に、当時の乗客の1人の思い出話がベースになっています。冒頭、タイタニック号の調査船の調査によって1枚の絵を発見。絵のモデルと称する1人の100歳のおばあちゃんが調査船二合流。当時の状況をポツリポツリと話始めます。

船内では主人公(おばあちゃんの若い頃)は凋落しつつある貴族階級?のお嬢様的な感じで、生活を維持したい母親の準備したお見合いに辟易としつつ、船内で労働階級の青年(若い頃のくそかっこいいディカプリオ)と出会い、人生最大の思い出の1日を過ごし、やがて、史実の通り沈没するまでが調査船内で語られます。

・この作品のメインストーリー以外の素晴らしいところ

まず、この船、豪華客船なので貴族階級が乗るのはもちろんなんですが、労働階級もボイラー室に近いところに乗ってたり、当時の運行状況が結構リアルなんですよね。それでいて、当時、経済、文化の中心地がイギリスからアメリカに移り変わっていくのがよくわかる描写が多数あるんですよね。例えば、行き先はイギリス発、ニューヨーク行きであったり、ディカプリオはニューヨークでやり直す=アメリカンドリームを掴みに行く描写があるんですよね。当時の時事性が非常に克明なところも素晴らしい。

それでいて、当時、ヨーロッパ圏を支配していた貴族の末裔すらも凋落していく描写もまた素晴らしい。当時の資本主義社会へとどんどんシフトしている描写がところどころの会話などに見られる点も注目して欲しいポイントです。

また、現代のシーン(語りの第三者描写)と、当時のシーンの入れ替わりが本当に巧み、かつ、必要最低限で長い映画なのに全くダレない。これは見せ方の上手さだなと思います。現代ならではの船のクルーの会話への反応があったり、話に引き込まれている描写も素晴らしい。

そして、沈没するまでの数時間、船専属の演奏隊がずっと演奏するシーン。最初はパニック回避の演奏から、自分たちの気を紛らわせるため、職務の責任感からの演奏へと心境がどんどん変化していきます。死の淵にある人間の矜持が描写されていて、当時の凄惨さと、それぞれの誇りが見られる素晴らしいシーン。他の船員もそれぞれ矜持のようなシーンが描かれていて、注目です。船長は責任を最後まで取ろうとしたのか、それとも非難を恐れた行動なのかはわかりませんが。

他にも、当時の豪華客船の描写の精密さなんかも素晴らしくて、いいところを上げればきりが無いんですが、とにかく全体を通して素晴らしい作品ではあります。事故や船、当時の社会に対してのリスペクトが素晴らしい作品ですね。

・ラスト5分

毎回、このラスト5分が好きすぎて何度も見ています。本作の調査船はそもそも何を探していたのか?タイタニックそのものではなくて、実は宝石のネックレスを探していたんですね。おそらく、億をへっちゃらで超えるようなものなんですが、主人公の婚約者が持っていたもので、調査当時、発見されておらず、まだあると考えられていたんですね。ただ、この宝石は主人公が持っています。

そして、すべての思い出を語り終えた後、夜、船のデッキでこの宝石を海に(多分タイタニックの真上)埋葬するように投げ捨てます。もう、このシーン無限の解釈があると思っていて、個人的には、悪い思い出も、いい思い出も全部詰まったタイタニックに戻そう、嫌な思い出は忘れちゃおうって意図があったのかなと思っています。

それと、最後のエンディングでは、タイタニックでの結婚シーン(作中では沈没したので実際には実現していない)の夢を見て終わります。色んな人が参列してるんだけど、これも注目すると面白いんですが(参加者が実際に映画に出てきた人)、そこは今回どうでもよくて、注目するべきは、このシーンで映画が終わります。すべてを語り終えて、秘密もなくなって、心残りがなくなった彼女はもう死んでしまったのか?それとも、これからも温かい思い出を再び思い出して、これからも人生を生きていくのか?解釈に深みをもたせる素晴らしいエンディングだと思っています。本当に見て欲しい。

語り終わってからの孫との会話シーンで、女には誰でも秘密があるものよ的な会話があるんですが、これも年を重ねた彼女ならではの深みがあって本当に素晴らしい・・・小娘だとカッコつかないけど、100歳の秘密という重さからの説得力、かっこいい以外の感想がでない。


正直、ここまで好きな場面について語ってきましたが、正直、見て欲しい。全然数%も良さを説明できません。おそらく、100年経っても名作であり続けると確信できる名作中の名作です。

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