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操船訓練日誌vol.9

2024年3月31日、東京ハーバーb.l.sにて水上オートバイの免許を取得してから、早1か月と少し。短い期間ではあったが、これまで、夷隅川(房総マリーナ)、三浦海岸(JET SHOP ROYAKOH)で操船経験を積んできた。まだまだ初心者ではあるが、マリーナの丁寧なご指導の下、確実に操船スキルも上がり、乗り物の特性を掴めてきている。

よっしゃ、ここらで一発、ジェットで大海原へ出てみよう。そして、どうせなら何処よりも綺麗な海にしよう。

ということで、なんと今年のGW、気づいたら日本一のマリンスポーツの聖地『沖縄』に飛んでいた。我ながら、このフッ軽さには定評がある。思い立ったらすぐ行動、それが人生を豊かにする秘訣だと思う。

今回お世話になるマリーナは、沖縄本島の東海岸、中城村(なかぐすくそん)というエリアにある『X POWER(エックスパワー)』。那覇バスターミナルからバスで約70分。久場崎というバス停で下車すれば、すぐ目の前がマリーナのある「中城モール裏ビーチ」である。

X POWERには、様々な海遊びプランが用意されているが、今回自分が選んだのは、無人島3時間ツーリングガイドプラン。マリーナの現地スタッフが、中城湾の島々を案内してくれるのだ。

マリーナを出発し、ガイドの眞喜志さんのすぐ後ろを追う形でジェットを走らせる。この日は向かい波で、波を越えるたびに容赦なく海水が顔にかかってくる。というか、全身すでにびしょ濡れだ。少し暑いが、ウェットスーツを着ていってよかった。

向かい波も去ることながら、前を走るジェットの引き波もあり、かなり操船しにくいコンディションで、ハンドルを握る右手が痺れてきた。生憎、このジェットにはオートパイロット機能は付いていない。「想像してたのと違う〜!笑」なんて心に思いながら、それでもなんとか眞喜志さんについていくこと40分。

目の前に現れたのは、『津堅島(つけんじま)』だ。島に近づくにつれて、次第に波も穏やかになり、明らかに海が凪の状態になったのがわかる。そして何より、海の色がさっきまでと全く違う。

見よ、これこそがエメラルドグリーンだと言わんばかりに綺麗で、海底までずっと透き通っており、太陽の光が水面に反射して、まるで宝石の輝きのようだ。

そういえば、出航する前にマリーナのスタッフが言っていた言葉を思い出す。

「今日は向かい波ですが、津堅島のあたりまで行けば、波も穏やかなので。行きの道中が1番大変だと思いますが、頑張ってください。海もここと違ってとっても綺麗ですよー。」と。

本当にその通りだった。

沖縄本島のビーチでも十分綺麗だと思っていたが、離島の海の色はまるで違った。言っている意味がよくわかった。

津堅島は、こんな島だ。

沖縄本島の東側、船で約30分の場所にある津堅島は「キャロット愛ランド」として知られています。ニンジンの収穫期になると港には出荷するニンジンが山となって積みあがり、津堅島の風物詩となっています。そんな津堅島には真っ白な砂浜と透明度の高い海が広がり、夏は海水浴客で賑わいます。海が豊かなので釣り人にも人気の場所。また、旧暦で行われる伝統行事が残っていて、島のあちこちに拝所や御嶽などの聖地があります。それぞれに由来や言い伝えが今も残っていることから、島の人が聖地を大事にしてきたことがわかります。

https://www.okinawastory.jp/course/600010584

ビーチにジェットをアンカリングし、浜辺に座り、目の前に広がるオーシャンブルーを楽しむ。

ガイドの眞喜志さんに、津堅島の住民のことや、島遊びについて教えてもらった。島民は400人程度で、なんと小学校も、中学校もあるらしい。

毎年、たくさんの人がこの島にマリンスポーツ目的で訪れ、ビーチではBBQが開催されており、X POWERさんにも津堅島パーティプランがあるとのこと。

ガイドの眞喜志さん
YAMAHA VX

しばらく津堅島での海遊びを楽しんだ後、いよいよ今回の目玉でもある、無人島ツアーへ出発。

今回、我々が向かう無人島は、『浮原島(うきばるじま)』という島だ。

琉球石灰岩で覆われた低平な島で、周囲は珊瑚礁に取り囲まれ、特に島南西の海岸部はよく発達している。無人島なので人は住んでいないが、ハブは生息しているらしい。

面積0.3平方キロメートル、周囲2.22キロメートル、標高12メートルの無人島。

浜比嘉島の南東約3キロメートル沖合に浮かぶ。浮原島、南浮原島と、島が並んでいる。浮原島、南浮原島共に琉球石灰岩で覆われた平坦な島。浜比嘉島の人が、浜比嘉に比べ平坦なこの島を『浮き島』と呼んだのが訛ったものが名前の由来。島には貝塚時代の遺跡も発見され、土器が出土しているという。戦前は、浜比嘉島の島民により耕作が行われ、数世帯の住民が住んでいたという。島の中央部には『一本松のカーシン』という井戸があるという。

戦後は、アメリカ軍の演習場になり、日本復帰後は米軍と自衛隊の共同訓練地になったという。現在も無人。浮原島を観光地化しようという計画もあったが、頓挫している。

眞喜志さんの頭の中には、この周囲のエリアのMAPがすべて入っているようで、浅瀬や岩礁、珊瑚礁をうまく避け、あっという間に浮原島に到着した。

波も穏やかで、津堅島から浮原島までのツーリングは、それはそれは楽しいものだった。島に近づくにつれて、海の透明度がより増してきたのが明らかに分かった。無人島なだけあって、ビーチの砂浜も真っ白でとても綺麗だ。

この島への定期連絡船なども出ていないため、ジェットやボートでしか来ることが出来ない、正真正銘の無人島だ。

だからこそ、わざわざ来る価値がある。

ゆっくりと押し寄せるエメラルドグリーン。

心地の良い波音のリズム。

自分たち以外、誰もいない空間。

そんな場所、東京にはなかなか無い。

沖縄に来てよかった。

心からそう思えるツアーとなった。

今回お世話になったX POWERさん、ガイドの眞喜志さん、短い間でしたが、とっても楽しいツーリングをありがとうございました。

また沖縄に遊びに行く際は、ぜひジェットのレンタルをお願いできればと思います。


P.S.
生憎の2日目は悪天候のためジェットは中止になったが、そのかわりYAMAHAのドラッグスターを借りて島をツーリングしてきた。

ジェットも最高に楽しいが、バイクも絶賛おすすめだ。みんなで、地球を旅しよう。

沖縄の思い出たち

にふぇーでーびたん、沖縄。

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