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Women in Agile Japan2024に参加して、私の認知バイアスに気付かされた

こんにちわ、おーのAです。

2024/2/6にWomen In Agile Japan 2024に参加しました。

今回参加した理由は、2つあります。1つは昨年参加した男性の方々が口を揃えて、良い体験だったとおっしゃていたことです。もう1つは弊社の女性メンバーがあまり社外のイベントに参加していないことにふと気付いたので、良いきっかけかなと思い、女性メンバーに声をかけて参加しようと思ったことです。

以下、参加記録を残したいと思います。

個が輝く社会に向けて〜スポーツ界での挑戦〜 

日本体育大学体育部の伊藤 雅充教授によるKeynoteです。

コーチがコーチについて方法論を教える、と言う形からコーチが学びやすい環境を作っていく、場をデザインするということに取り組んでいるというお話から始まりました。

とても面白い認知バイアスの問題から始まりました。

ある朝、お父さんが仕事に行く際に息子を保育園に送り届けていました。
不幸にも交通事故にあってしまい、2人とも重症です。
救急車で別々の救急病院に運ばれました。
子供が運び込まれた病院で手術室で外科医が言いました。「この子は私の息子です」
この外科医は、なぜ自分の息子だと言ったのでしょうか?

私はいかに自分の認知バイアスがあるかに気付かされました。ここからこの日の私のテーマは認知バイアスになりました。

今世界を見ても女性コーチの割合が非常に少ない。認知バイアスに気付けない、だからこそ、僕がやらなければいけない、そう言える伊藤教授はかっこいいなと思いました。アスリートは男性も女性も半々であるのに、女性コーチが1〜2割程度しかいない、と言うのはとても驚きでした。コーチのあり方について、スポーツの支援だけでメンタルや生活面のサポートは現実にはあまり実施されていないのかなと思いました。

と言うことで上記の問題の正解は「お母さんが外科医だった」です。

男女が一緒になって話す場でグループディスカッションを始めると、男性が話し始めると女性がスッと引くような雰囲気が発生する。文化として女性が一歩引くということが染み付いている(例えば板書は女性がやる、とか)かもしれないという話は、開発の現場でも起こることが良くあり納得感がありました。

スポーツのコーチングの世界では、良い即興をやり続けなければいけない、これはエンジニアリングマネージャーも同じだなと思いました。エンジニアリングマネージャーの4領域と言われる中、ロールを定義することも重要だけれども、常に変化していく組織の状況に応じた即興に努めていくということも時として必要ではないかと思います。

靴紐の結び方を教える、ということをみんなでやってください、という時間がありました。そこで思ったのは、走る、とか歩く、とか複雑なことでなければ、「とりあえずやってみて」って言えるし、複雑なことだからつい教えたくなる、っていうのは「この人はできないかも」って思い込みがあるのではないかと思いました。

子供と自分を重ね合わせて、親の情熱が害になり、情熱が故に自分が失敗した道を子供に歩ませたくないって思ってしまうという、難しさを感じました。

暗黙知として学びや成功体験、方法、環境を学んでしまっていて、文化として根付いてしまっていて、無意識に伝承してしまっている。過去の成功体験や自分の信念をアンラーニングが必要ですが、それらをアンラーニングすることって難しいってほんと思います。歳とれば取るほど難しくなってくると感じています。

コーチが「共に学び、共に歩む旅人」。この考え方はマネージャーとしても忘れたくないなと思いました。

伊藤教授の話し方がとても分かりやすく引き込まれ、あっという間にキーノートが終わっていました。素晴らしいお話を聞けて非常に良い時間でした。

Open Space Technology

(以下、テーマをちゃんと記録してなかったので、テーマ名が不正確です)

年齢差のある人との関わり方

話が色々飛んだので、箇条書きでまとめておきます。

  • 経験の低さや否定される心配があったりで発言しにくい場面がある

  • 上司が部下に教えなければいけない、というバイアスもありそう

  • 上司・先輩・意見が通りやすい人がいる

  • ファシリテーションが重要ではないか

    • ファシリテーションの工夫について(チェックインの時間を作る、意図的に経験がない人から話してもらう、アイスブレイクの時間を意図的に作る、認めてあげる反応が重要)

    • 興味のないゴシップネタから始まると、あまりついていけない

      • ちゃんとアジェンダを作る

  • 年齢のことを先出する(私は昭和だから、xx)のは、予防線を張っているのかもしれない

心理的安全性の作り方

心理的安全性はリーダーが作るものなのだろうか、という私の問いから始まりました。新人だと新人カードで自ら心理的安全性を作りやすい、という話があったり、そもそも心理的安全性が低い状態を感じたことがない、という意見があったり、それぞれ感じていることが違うんだなと思いました。

「恐れのない組織」が心理的安全性の出典だという話の流れで「恐れ」とは何かという話題になりました。「バカにされるのではないか」「否定されるのではないか」「自信がない状態で恥をかかないか」が恐れにつながっていると話しました。

逆に心理的に安全な場ってなんだろう、ということも議論しました。「個人攻撃しない場」「分からないことを分からないと言える場」「反対意見を言いやすい場」など意見があがりました。

心理的安全性について、議論したことはあまりなかったので、色々な人の思いを聞けて興味深い時間になりました。

「女性が働きづらい理由」「男性と働いていて思うこと」

本テーマと次のテーマは私が気づきにくい認知バイアスについて語ることができて、非常に良い時間になりました。

男性は定年までは働きつづけることが暗黙的に前提になっている。女性は働きつづけることが前提になっていない上に、ライフステージによって働き方が変化するので、ロールモデルを立てにくい。その上に社内に同様のライフステージをたどったりしている人が少なく、ロールモデルを探そうと思っても社内にいない。このような話をできたことは私としては様々な気づきがありました。

また、私の話として、女性に強く当たりにくい、という話をしました。その裏には女性が傷つきやすいのでは?というバイアスが働いていそうだ、という話をしました。

男性は社会で生き抜くということが前提になっていて、それは男性の生きづらさにつながっていそうで、それを男性が認識できていないケースもありそうだという話も盛り上がりました。男性自身、自分ができない、とか能力がないとか認めにくい一旦を担っていそうだなと思いました。

「女性のXXという集まりは抵抗がある」と女性に言われた。その心は?

このテーマは私がオーナーでした。
そもそも女性に言われた、ということもあるのですが、私自身がそのような場に参加することに少し躊躇いがあったため、テーマとして話してみたいし、女性の視点での声を聞きたいなと思ったのがきっかけでした。

話題としてあったのは、「女性だからとピックアップされたくない」、「女性問題に敏感と思われるかも」、「女性だから優遇されるのも嫌」といった声が上がりました。

そこから、Women in Agileのようなイベントがなぜ大事なのか、という話題にうつっていきました。

「Women」とか「LGBTQ」と関する名前の力の良し悪しはある、という考え方はあるものの、話題に取り上げることで初めて対話が始まる、という事実もある、という難しさの話をしました。「極に立つことでわかることがある」という話があり、なるほどな、と思うとともに、この日一日、様々な自分の認知バイアスに気づくことができたので、とても納得感がありました。

まとめ

たくさんの自分の認知バイアスに気付ける良い時間となりました。こういったイベントへの抵抗がある、といって避けている人にはぜひ一度参加をお勧めしたいイベントです。

え?来年もやる?もちろん参加します!

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