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ふりかえりカンファレンス2024に参加してきたのでふりかえる~午後編~

こんにちは、おーのAです。
今日は2024年4月13日に開催されたふりかえりカンファレンス2024にオンライン参加してきたので、各セッションについてふりかえりたいと思います。

午前は私用で参加できなかったので、後日セッション動画を見てから別記事を書こうと思います。

個人的な感想のメモになっているので、読みにくいと思いますがご了承ください!

猫にコネクト・猫の身になってふりかえってみる(もちろん わんちゃんも)

「福々亭ひろにゃんこ」さんのセッションです。

「猫にコネクト」というタイトルでどんな話なんだろう、と疑問に思っていたけど、終わってみたらとても刺さるセッションでした。

猫の話として、観察と原因究明をしていく、という話でした。
猫の話だけど、人も同じなんじゃ無いかと思いました。 人の気持ちは言葉で分かるようでホントは分かってないはずだから、人に対してもこんな感じに観察して原因を探っていくことが大事なんだろうな、と改めて感じました。

猫にも相互作用があるという話はとても興味深かったです。
猫は単独行動だけど、集団行動していなくても影響を及ぼしているってのは、人の関係性を考える上でも大事だと思います。

自閉症革命という本にある「信じることを見る」から「見たことを信じる」という言葉を教えていただき、記憶に残しておきたいです。

チームへの介入、という観点では、猫たちだと介入が難しいから解決の機会を奪うことが難しいけど、意識的・無意識的に関わらず、人の問題になると解決の機会を奪いがちだな、ということを忘れないようにしたいと思いました。

人は言葉があるが故に観察する上でも言語に頼りがちだし、コミュニケーションも言語で「できている」と思っていても、お互いの認識の違いは発生します。強制的な非言語でしかできない猫同士、猫とのコミュニケーションにフォーカスしている本セッションはとても興味深かったし、改めて、自分の認識を省みる良い機会となりました。

Connect with Psychotherapy 〜サイコセラピーから学ぶ、行動変容のための準備〜

98lerrさん、aki matsunoさん、piro takaharaさんのセッションです。
「家庭療法の母」と呼ばれた行動変容を起こすプロフェッショナルであるカウンセラーのVirginia Satirさんが行っていたテクニックの一部を紹介するというセッションでした。Virginia Satirさんは神経言語プログラミング(NLP)にも大きな影響を与えた1人らしく、最初から惹きがありました。

ふりかえりをしても行動変容に繋がりにくいというお話、DiscordやMiroでもあるあるとして盛り上がっていました。行動変容を起こすためには行動を実際に起こす前の準備が大事で、今回はその準備のお話を3つしていただきました。

1つ目が「安心させる」です。

私は、いつでも、私たちそれぞれができる限り最善を尽くしていると信じています。
将来により役だつ新しい情報が手に入るかもしれませんが、
それらはあくまで未来を助けてくれるものです。

Connect with Psychotherapy 〜サイコセラピーから学ぶ、行動変容のための準備〜 p20

この文章がProject RetrospectiveのNorm KerthのPrime Directiveとコネクトしていました。実はNorm KerthはVirginia  Satirさんの影響を大きく受けているらしく、これは鳥肌なコネクトでした。

2つ目がマッピングです。
Virginia Satirさんのマッピングの話では、家族3世代を辿ることで、その人が育ってきた環境などからその人の価値観を知ることができる、というお話でした。確かに生きている中で自分の祖父母から大きく影響を受けているということを感じているので、わかりみがありました。

ドラッカー風エクササイズなどを通じて価値観を知ることはできるのだけど、何かそれだけだと足りないな、と思うこともありました。
価値観の掘り起こしを家族の話とか生まれ育ってきた人生まで話すと価値観をより知れそうだなと思いました。
(ただ、そこまで話すのも障壁が大きいとも思いました。)

3つ目はパーソナライジングです。
これは自分の解釈を相手が考えていることであるというように理解してしまうというお話でした。他人の考えていることを自分ごととして考えることが大切ですよねと理解しました。

NLPは最近興味を持っているけどもまだ勉強できていない領域なので、Virginia Satirさんの

「ふりかえりのふりかえり」をふりかえり、実のあるふりかえりにする

naibanさんのセッションです。

ふりかえりのファシリテーターが熟達するためにどんなことに取り組むべきか、といったお話でした。

ふりかえりのふりかえりはファシリテーターにとってのデータを収集するところに該当するからデータを収集するためにどうしたら良いかといったお話がありました。

場の熱が生き物、ファシリテーターは場の熱の変化に目をむけるといった考え方は私が学んでいるシステムコーチングにおける第三の存在や変化を捉えるといった話と近しいものがあるなと思いました。

「ファシリとして、今日自分が意識して取り組んだこと」をファシリテーターが話した上でふりかえりのふりかえりを実施することは良いなと思いました。逆に事前に「今日意識して取り組むこと」を公言することもよさそうだなと思いました。

自分がどうやってファシリ能力を育むか、あるいは他の人のファシリ能力をどうやって育んでいくか考えていなかったから、とても勉強になりました。

事件とふりかえり:フォーラムシアターで開く新たな対話

Ryo Tanakaさんのセッションです。

フォーラムシアターという初めて耳にする言葉でした。発表時間の45分をフォーラムシアターの説明で終了してしまい、あとは皆さんで考えてください、というRyoさん投げかけで終わりました。発表を聞き終わってみて、数日経っても余韻が残るほどとても興味深く、色々と議論したくなる内容でした。

フォーラムシアターの説明はここでは割愛します(というか説明できません)。

組織内のトラブルで触れちゃいけないようなトラブルが時々あります。例えば、特定の一部の人と人とのトラブルが発生した時、大抵の人は「部屋の中の象」になりがちです。そういった組織内のトラブル(特にハラスメントなど)に向き合う方法として、アルゼンチンなどの南米の国の一部ではよく使われる手法だそうです。
また、フォーラムシアターはユネスコが「社会を変革する道具」として認定しているようです。そのあたりのことが書いてあるページをリンクしておきます。

「ユネスコが認めているのであれば、なぜ日本でそこまで認知がないのかな?」とDiscordで呟いたところ、他の方が「海外では演劇が芸術として認められているが、日本ではフォーラムシアター以前に演劇がマイナー芸術である」というお話をいただきました。確かに演劇はエンターテインメントと認識している人が多いだろうなと思いました。

抑圧者と非抑圧者を演じる、という点について、実際にあった人たちが演じるのかというとそうではないらしいです。(パワハラが発生した際に抑圧者と非抑圧者に実際に演じてもらうというのは難しいと思ったので、その点に関しては質問させていただきました)

彫像演劇という形で演じるようなのですが、これは身体感覚とか非言語な感覚に目を向けるという観点で非常に意味のあるものだと思いました。
また、フォーラムシアターは演劇性が重要だという点について、虚構性(現実っぽくない感じ)が非抑圧者のモデルに与えられることで現実っぽくない感じに寄せるというために、その演劇性の程度のバランスが重要だそうです。

注意点として、物語の提供者(非抑圧者)は物語を提供して終わりなので本質的な問題解決には使えないとのことでした。

終わった後の感想として、文化に働きかけるって意味ではアジャイルを組織導入したい人にとっては何かヒントになるのかもしれないなと思いました。ピラミッド型の組織ではマネジメントや経営からチームが抑圧された状態、と考えると、自律的にチームが活動できていない様子をフォーラムシアターなどで表現することで、組織への問題提起をできるのではないかと思いました。

「もやもや」を開きあうふり返りによって、組織に生まれる変化とは

Chiemi Takiさんのセッションです。
もやもやを開き合うために、「KMT(ケムト)」と「KMQT(ケモキュート)」という手法の提案でした。

『「もやもや」を開きあう』、という気になるお話からスタートしました。
そもそもTakiさんはKPTでProblemを出しにくかったり、そもそも出たとしても、全てチームの課題と考えるのは判断が早すぎる、といった課題感があったそうです。Problemというのではなく、もやもや、ということによって個人的な気になっていることを出しやすくなりそうだなと思いました。また、もやもや、とすることで、個人の感情にも目を向けられそうでとても良い手法だなと思いました。

もやもやから相互理解が深まるというお話がありましたが、確かにそうだなと思いました。他人がどんなことが気になるのか、そこから価値観を知るというのはわかる気がしました。私個人の体験として、1on1でその人の気になるポイントを知ることで、「あ、この人はこんな価値観を持っているんだな」と知ることができると思っていたので、それをチームで実施できるのはとても良いなと思いました。

途中まで、問題解決のためのKPTの進化版なのかな、と思っていましたが、全くそうではなく、相互理解が目的のツールなのだと理解しました。

KMQTはそのモヤモヤに対して問い(Question)を立てるという手法なのだそうですが、これは全員がスクラムマスター的な視点に成長していけそうでこれも良いなと思いました。個人的にはKMTだけではなくKMQTまで実施した方が良さそうだなと思いました。

KMQTはMIroバースでテンプレが公開されているようなので置いておきます。

最後に「自分たちに合ったもやもやの出し方」を探っていきましょうと締め括られました。

LTセッション

あまりメモ書きできていなかったので、スライドを置いておきます。

スクラムガイドのスプリントレトロスペクティブを改めて読みかえしてみた

Masaki Asanoさんのセッションです。
スクラムガイドのスプリントレトロスペクティブの項を読み直してみた、というお話でした。
「仮説があれば特定し、その真因を探究する」、これを努力・根性・精神論で解決しないとお話がありました。精神論になりがちなのって何でなんだろうな、と改めて思いました。

ふりかえりのあり方自体を改めてスクラムガイドを読み直して考える、というのは素晴らしいと思います。私も良く読み返しますが、もう少し深く読んでみようかなと思いました。

2プロダクトをコネクト! 同時開発のしんどさと楽しさと心強さと

Akira Machimuraさんのセッションです。
1スプリントに1プロダクトだけ、とか、各プロダクトの優先順位をそれぞれのPdMに相談して決めてもらうというお話でしたが、運用観点でどう対応しているかなど色々気になるポイントはありました。

しくじり先生 〜ふりかえり手法はチームのイマとコネクトして〜

TakanariHatoriさんのセッションです。
チームの状況やスプリントの状況やふりかえりの雰囲気を考えてふりかえり手法を考えるのが大事だと気づいたというお話でした。
最近私もそういったことを考えていたので、私が考えていることを言語化してもらえた感覚でした。

多職種で実施したふりかえりで基本的なことに気付かされた

Kenji Takashiroさんのセッションでした。
多職種のメンバーでのふりかえりを続けるなかで目的の共通認識が取れていないというお話でした。確かにプロダクトチームの中でも共通認識が取れていない時もあるので、多職種ではもっと大変だろうなと思いました。

ふりかえり、という言葉がわかりやすい故にそれぞれの想いがずれるというのはその通りだなと思いました。

ソングスポンサー

またまたKAGさんが新しい歌を生み出してくれました。
最高に楽しい感じが焼肉レトロスペクティブの雰囲気が滲み出ていて良いなと思いました!

「大脳辺縁系〜、大脳辺縁系〜🎶」のところが好きです!

まとめ

昨年に引き続きの2回目の参加でしたが、とても良い体験でした。
また来年も参加します!

運営の皆さん改めてありがとうございました!

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