彼岸花の気持ち
先日、叔母に頼み込んで
送ってもらったヒガンバナ
赤玉土を多めに入れたのが正解だったのか
元気よく葉を伸ばしています
まさか、この球根たち
自分の生命線でもある北限を超えて
この雪国で根を下ろすなんて
考えてもいなかったことでしょう
ヒガンバナ:
おぃおぃおぃおぃ、ババァ!
抜くんじゃねぇよ、どこに連れてゆく気だ
おぃおぃおぃおぃ、しまうんじゃねぇよ
暗いじゃねぇか!太陽どこやったんだ
って感じだったのかなぁ
まぁその分、四六時中あたたかい場所だから
太陽こそないが、蛍光灯が煌々と光ってるし
干ばつもないから、平和ボケできるでしょう
外来患者の常連さんは
鉢植えを見つけると
「これ何の花?」と、興味津々
ヒガンバナですよ
へぇぇぇ
この常連さん、夫の転勤で
ずっと長崎に住んでいた人でして
ヒガンバナだと聞いて
たいそう懐かしんでました
そうだそうだ、鉢植え
よかったらひとつ、どうぞ
ヒガンバナの鉢植えを
ビニールに包んで紙袋に入れて
手さげにして差し上げます
赤かクリーム色、どちらかです
常連さんはたいそう喜んで
部屋を後にしていました
いつもより、ちょっとだけ背筋伸びてたな
ヒガンバナ:
おぃおぃおぃおぃ、俺か!?
俺をどこに連れてゆく気だ
なんだこのババァッ!
誘拐か!?誘拐だろ、おぃそこのハゲ
このままだと俺、連れ去られちまうぞ
と、言った具合か
まぁ、致し方ない
覚悟せぃ
それにしても
まさか、俺
お花と話せるようになったのかしら
特殊能力:お花し
今朝はグッと冷え込んだので
かしわうどん、作りました
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?