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パートナー探しxM&A : 大事なのは「前」より「後」

「お二人の門出を祝し、乾杯しましょう!」
 
結婚披露宴でお決まりのセリフですね。門出=旅の出発。結婚披露宴は旅のスタート地点に立った状態で、大事なのは言うまでもなくその後の結婚生活です。
 
しかし、結婚すること自体が目的化してしまい、その後の具体的な二人での結婚生活を想像できてないってこと、ないでしょうか??
 
これ、M&Aの世界でも同じことが起こりがちなんです。M&Aとは企業の吸収・合併のこと。企業の成長力・収益力を加速させるために不可欠の経営手法の一つと言われています。
 
いまやM&Aを経営の選択肢に入れてもいない経営者はほぼいないと言えますが、実際は
「株主にやれと言われたから」
「同業他社がやってるから」
「とりあえず売上と資産が増えるから」
 
くらいの短期的な理由だけでM&Aを実施したものの、いざ相手の会社と一緒になった後で、
 
「え、そんな意味不明なルール、うちじゃ到底受け入れられませんよ!」
「あの高齢の顧問のお爺さん、てっきり引退するかと思ってたのにまだいるんですか?」
「そんなゴミ屋敷みたいな工場持ってるなんて、聞いてなかったよ!」
 
など、事前に具体的な詳細が詰め切れていなかったために様々な問題が後から発覚して、「一体なんであんな会社を買ってしまったのか!!」と後悔するケースが後を絶ちません。まさに、「手段が目的化してしまっている」ってやつですね。
 
これ、実は結婚とそっくりな構図なのです。
 
「帰省するたびに親が結婚しろしろうるさいから」
「結婚した友達がうらやましいから」
「何となく結婚はした方がよさそうだから」
 
といった外圧や願望が先走って結婚したものの、いざ一緒に暮らしてみると、
 
「は?1日3食私が全部作るなんて、聞いてないし」
「あなたのお母さん、毎日電話して根ほり葉ほり聞いてきて正直うざいんだけど・・」
「君が借金あるなんて聞いてないよ。そのせいで住宅ローンも借りられないじゃないか!」
 
なんてことが起きてしまったりするのです。
 
経営・M&Aの世界では、PMI(Post Merger Integration、買収後の経営プロセス)こそが成否のカギと言われています。結婚でも、結婚「後」に共に歩むプロセスこそが成否のカギです。結婚「前」からそんな話をお互いにきちんとしながら、素敵なパートナーを探したいものですね!


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