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アラサー無職、初めて小説を書き切った。

 朝7時にいつものアラームが鳴る。アラームを切って二度寝する。いつも7時半に目が覚めるので、1階へ降りて両親におはようの挨拶をする。ここまでは自分のルーティンにしている。8月から無職なのだが、昼夜逆転していては本当に社会に置いていかれそうなので、朝はいつも7時のアラームを鳴らしている。コーヒーはいつも父が淹れてくれている。濃いめのブラックコーヒーは胃を荒らしそうだが、目が覚めるのでちょうどいい。その日の朝の体調によっては、コーヒーの前に白湯を飲む時もある。親を見送った後、お腹が空いたら朝ご飯を少し食べて、歯磨きと顔洗い、化粧水と乳液を顔に塗り、気が向いたらパジャマから普段着に着替える。体が痒ければそのタイミングで皮膚科の塗り薬を塗る。本当は毎日2回塗ったほうがいいけれど怠けてしまう。残ったコーヒーを飲みながら、9時までNHKの情報番組を見るか、ぼーっとスマホを眺めている。9時になったら遠方に住んでいる学生の弟にモーニングコールをする。平均10分くらい適当に前日あったこととか話して電話を切り、やっと私の1日がスタートする。

 その日の予定を立てる。最近は、母が夜勤の日は午前中に買い物の手伝いをして、お昼ご飯を作る。お昼ご飯を食べて少し眠くなったら昼寝をする。30分で起きるつもりが1時間だったり2時間だったり眠ってしまう。それからやっとパソコンの勉強に移る。この時点で大体14時とか15時になっている。いつも昼寝したことをちょっと後悔しながら、Xcodeというアプリを使ってiphone用のアプリを開発する。まだ勉強段階で、ネットに落ちているソースコードを見ながら作りたいアプリを作っている。そろそろXcodeの使い方に慣れてきたので、swiftの本とオブジェクト指向プログラミングを解説した本を読もうと考えている。

 昨日はイレギュラーだったかもしれない。私は働いていないけれど、勤労感謝の日だ。今日は勉強したくないな、なんて思っていた。気がついたら布団の中にいてお昼のチャイムが流れていた。泥のように眠って半日を潰してしまったらしい。寝過ぎて体が痛い。もったいないことをしたと後悔しながら1階へ降りた。一昨日の晩ご飯の残りであるお好み焼きの生地をフライパンに流す。キムチと小粒餅ととろけるチーズを生地に乗せてお好み焼きが焼けるのを待つ。その間、朝ドラの昼放送を流している。スズ子ちゃんが危篤のお母さんに歌を贈っていた。感動的なシーンをよそ目に生地をひっくり返す。よく焼けている。今回も無事成功したようだ。

 お好み焼きを食べながら、ふと小説を書きたくなった。エディターツールにプロットだけ立てて置いている小説があったはずだ。食後、テーブルを拭いて、パソコンを開いて見てみる。恋愛小説を書きたかったようだ。せっかくたっぷりと時間があるのだし、一度書いてみよう。そして、今回は絶対に書き切ろう。小説なのだから、未完で終わっていてはいけない。まずどんな形にしろ、書き切るのが大事だ。というような言葉を聞いたことがあったので、真面目に書いてみた。

 書き始めると止まらなかった。登場人物が生きているように動くのだ。頭の中で主人公と主人公の好きな人がシーンごとに動いていく。私はただそれを書き留めるだけだった。あっという間に5000字を超えた。元々5000字を目標に短編を書くつもりだった。14時くらいから取り掛かって19時すぎに一旦中断、晩ご飯を食べて再度パソコンに向かう。できた。時計を見ると22時過ぎになっていた。半日かかってしまった。初めて書いた物語は約7時間でなんとか小説と呼べるものになった。8000字弱くらいのすぐ読み終わる小説だ。静かで淡々と読める私好みの作品になった。

 趣味で小説を書いている人にできたての小説を読んでもらった。雰囲気でざくざく書いたので、感情表現の仕方をミスしていたようだ。どうしてこの場面で女の子は悲しい表情をしたの、と言われた。この場面をこうすると物語らしくなるよ、などとアドバイスしてもらった。なるほど、私とは視点が違うのでアイデアの出し方も全く違う。するするとアイデアが出てくる。すごいなこの人、とか思いながら頭のズキズキを気にしていた。この日は頭を使いすぎたので、加筆修正はまた今度気が向いた時にしようと思った。産みの苦しみは割とすんなり過ぎていった。布団に潜りながら、公開してみようか、でも叩かれるの怖いな、そもそも読まれるのだろうか、など考えていた。ネットに公開して色々な意見を取り入れたい反面、処女作なので大事に心の中に留めておきたい気分でもある。結局ネットに公開することなく、次の作品作りを楽しむのだろう。昨日はここで1日が終わった。

 目を覚ましたら8時半を過ぎていた。寝過ごした!!と飛び起きて、1階に降りる。今日は両親が遠方の弟の部屋へ行って様子を見にいく日だ。私は一日留守番をする日だ。留守番と言っても特にすることはなく、食器洗いをしたり、お茶を沸かしたり、猫に晩ご飯をあげたりするくらい。後は自由時間なので、いつも通り勉強をしようと思い立った。大体いつものように過ごして10時になったので買い物の代わりにパソコンを開いた。今日からはおみくじを作ろう、そう考えておみくじの骨組みを作っていた。気がついたら12時を過ぎていたので、パソコンを中断してお昼ご飯を食べた。今日も昼からは物語を考えたいなどと思いながら、noteに昨日の出来事を書いて、現在に至る。

 自己都合退職した身だ。どこも雇ってくれないかもしれないけれど、立ち止まらずに毎日何かを作ってみることにしている。がむしゃらに今を生きている。そろそろパソコンの充電が切れそうなので、今日の日記はここまで。読んでくれてありがとう。

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