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職場の経営学 第6回研究会「育休中のワーキングマザーのための職場復帰支援プログラムの効果:キャリアと育児の両立を支援するために企業ができること」

SCHRPS共同開催 “職場の経営学”研究会 第6回を開催します。

1. テーマ

「育休中のワーキングマザーのための職場復帰支援プログラムの効果:キャリアと育児の両立を支援するために企業ができること」

政府や企業は女性のキャリア継続を奨励するために、育児休業などの両立支援策を導入していますが、キャリアアップには依然として大きな男女差があります。育休から職場への復帰は、働く女性の仕事人生において重要なキャリア転換期となります。多くの女性は、出産後に仕事上のキャリアの中断を検討しますし、復帰を決めたとしても大きな不安を感じながら困難な再適応プロセスを経ることになります。そこで本研究では、育休中のワーキングマザーを対象に、職場復帰に効果的に備えるための研修プログラムを開発し、その効果を検証しました。その結果、当該研修プログラムがワーキングマザーの仕事と家庭の両立に関する自己効力感を高めること、また復職時の高い効力感が復職後のパフォーマンスに寄与することが示されました。これまでは長い育休をはじめとする業務軽減施策こそが育児と仕事の両立支援につながると考えられてきましたが、こうした施策は女性の意欲を低下させたり、結果的に意図せぬキャリアダウンに繋がったりすることも少なくありません。本研究は、仕事への再適応の支援としての教育研修が育児と仕事の両立支援になる可能性を示唆しています。

研究の概要をプレジデントオンラインで紹介いただきました。

今回の研究会では、先日公開されたこちらの論文の内容を実務家および研究者向けに説明いたします(日本語)。
Akiko Kokubo; Katsuhiko Yoshikawa; CHIA-HUEI WU
Facilitating transition from maternity leave to work for working mothers: A self-efficacy intervention study
Cambridge Prisms: Global Mental Health, 2023-03-17

2. スピーカー:

吉川 克彦(大学院大学至善館 副学長 兼 准教授。早稲田大学グローバル・ストラテジック・リーダーシップ研究所招聘研究員)
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国保 祥子(静岡県立大学准教授 兼 株式会社ワークシフト研究所所長)
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3. 開催概要

2023年5月24日(水) 13:00~14:30 ※Zoomによるオンライン開催

13:00~14:00 第1部 研究結果に関するプレゼンテーション
14:00~14:30 第2部 参加者とのディスカッション(任意参加)

※参加費無料。お申し込みいただいた方に、事前にメールでURLをお送りします。また終了後48時間限定でアーカイブ視聴ができます。
※第2部はカメラ・マイクが使用可能な形でご参加ください。第1部のみの参加でも結構です
※Zoomへのログイン時は、お申し込みいただいたお名前の表記としてください。お申し込みリストとの照合ができない場合、入室を許可できないことがございます。

4. 「職場の経営学」研究会について

静岡県立大学国保研究室(KOKULABO)リサーチプロジェクトが主宰する研究会です。企業と人材の交点である「職場」で発生する人と組織の課題解決のための知見を社会に広げるために、この職場で活きる経営学の知見を「職場の経営学」と名付け、分析と提案を行うための場として 2020 年 1 月に立ち上げました。「経営学」という言葉は企業の戦略を想起させ、経営者ではない者には不要な学問であると感じる実務家は少なくありません。しかし経営学、特に組織管理論や組織行動論はもっと身近なものであり、働く全ての人にとって有益な学問領域であるということを知らしめるために、「職場」という呼称にしています。企業と個人のよりよい関係を実現する職場や組織のあり方について、具体的な経営課題を抱える実務家(人事部・経営層を想定)と、最新の研究知見を持つ研究者が交流し、チームとして協働することで解決の糸口を見つけることを目的として、ゲストスピーカーによる話題提供と参加者のディスカッションで進めてゆきます。本研究は、国保・吉川・Wuによる「育休トランジション支援研究」(2017-2019年)でうまれた企業様ネットワークと、小野桂之介先生の「ミッション経営研究会」の流れを汲んでいます。また2020年10月より、人事実践科学会議(SCHRPS)との共同開催となりました。詳細はこちら 研究会について 

5. お申し込み先

こちらの Peatixフォーム に必要事項を記入してお申し込みください
ご質問・お問い合わせ先: kokulabo.research(あっとまーく)gmail.com


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