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OpenAIハリウッドに求愛中:動画生成の新星SoraはハリウッドのAI抵抗を乗り超えられる?

「OpenAI、映画スタジオや監督との会合でハリウッドに求愛」と言うセンセーショナルなタイトルの記事がブルームバーグから2024年3月23日にでましたので、解説していきます。

AIスタートアップのOpenAIが映画産業にその一歩を踏み出そうとしています。来週、ロサンゼルスでハリウッドのスタジオ、メディアの幹部、タレントエージェンシーとのミーティングが予定されており、エンターテイメント業界でのパートナーシップ形成と、新しいAIビデオジェネレータの導入を映画制作者に促す計画があると関係者は語っています。

サム・アルトマンCEO、アカデミー賞週末のパーティーに出席

OpenAIがこの最新技術の能力をハリウッドで示したのはこれが初めてではありません。2月下旬、COOのブラッド・ライトキャップが率いるOpenAIチームは、テキストプロンプトからリアルに見えるビデオを最大約1分間生成できる新サービス「Sora」のデモンストレーションを行いました。数日後、サム・アルトマンCEOはアカデミー賞の週末にロサンゼルスで開かれたパーティーに出席しました。

Soraのデビューと業界の反応

2月中旬に発表されたSoraは、高解像度のクリップを披露し、ハリウッドとシリコンバレーの注目を一気に集めました。Soraはまだ一般には公開されていませんが、既に数名の著名な俳優や監督がアクセスを許可されています。

「OpenAIは、AIの進歩を段階的に導入し、安全な実装を確保するとともに、何が可能になるかのアイデアを人々に与えるため、業界と協力していく戦略を採っています」とOpenAIのスポークスパーソンは声明で述べています。「私たちはアーティストやクリエイターとの対話を続けていくことを楽しみにしています。」

AI技術の分断

映画業界ではAIは賛否両論あります。多くの映画製作者やスタジオは既に前制作と後制作でAIを利用しており、新たなAIツールの可能性を認識しています。しかし、ユーザーのクエリに応じて速やかにテキスト、画像、オーディオ、そして最近では短いビデオを生成するAIサービスの台頭により、イラストレーターや声優をはじめとする様々な職業の人々の生計に悪影響を及ぼすことが懸念されています。

著作権とAIのトレーニング

また、OpenAIが彼らの作品をモデルトレーニングに使用することについて、補償なしに許可することに対してメディア企業も慎重な姿勢を見せています。CNN、Fox Corp.、Time Magazineを含むメディアは、自社の作品をOpenAIにライセンス供与することについて議論を行っていると、ブルームバーグは報じています。

ハリウッドとの競争

OpenAIは競争に追いつくため、ハリウッドへのアプローチを強化しています。Meta Platforms Inc.やAlphabet Inc.のGoogleなどの技術大手はすでにテキストからビデオへの研究プロジェクトを公開しており、Runway AI Inc.、Pika、Stability AIを含む多数の資金力のあるAIスタートアップもこの技術を開発中です。

AIビデオジェネレータの市場とSoraの未来

市場をリードするRunwayは以前、同社のGen-2テキストからビデオへのサービスが既に数百万人によって使用されており、その中にはプレビジュアリゼーションとストーリーボーディングのためにそれを頼りにする制作・アニメーションスタジオのプロフェッショナルも含まれているとブルームバーグに語っています。また、映画編集者はRunwayで生成されたビデオを他の映像と組み合わせてBロールや視覚効果を作成しています。


OpenAIのSoraに関するNoteは多数執筆していますので合わせてご覧ください。


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