スラロームマニアに初参加して
5/4の土曜日、スラロームマニア「県西ステージ・スタンダードエディション」に参加してきました。
初心者向けの「ビギナーズエディション」で入口を体験したことはあっても、いわゆる本当のスラロームマニアは今回が初参加です。
警察系の初心者講習会から始まってバイクスクールはいろいろ参加しましたが、ぼくの認識では、スラロームマニア(以後スラマニ)は上級ライダーが集うスクールです。(これについては後述します)
さて、自分の技量で参加していいものか?逡巡しましたが今回は思い切って参加。
果たしてどうだったか。
スラマニではコーススラロームの慣熟走行を通してイントラさんが参加者の技量を見定めグループ分けします。
AグループとBグループ、もちろんAグループが熟練度が高く速い。
ぼくはBグループの末席の方に組み込まれました。
ぼくは普通のバイク乗りにしてはコーススラロームには慣れている方だと思います。
それでも24人の参加者の中ではほぼ末席。
端的に何が違うのかと言えばスピードです。
ぼくは、遅い。
よくバイクの上手い下手は速さではないと言いますよね。
街中で無茶な走り方をして飛ばすような行為を戒めるならそれはその通りです。
でもコーススラロームはひたすら無駄なく走った人が速いんです。
無駄を削ぎ落とす要素はたくさんありますが、それらの引き出しが多くて且つ安定して走れる人が速い。
つまり速い人は上手いんです。
コーナーが小さく連続しているのでバイクの性能はほとんど関係ない。
実際、Aグループの上位の人達のバイクは何の変哲もないネイキッドバイクが多いし、250や400が平気で650や1000に混じって上位に連なってる。
自分のスキル以外にどこにも言い訳がきかない世界です。
ある意味、残酷だけど現実を目の当たりにすることができる。
これは面白いですよ。
自分の目標が分かりやすいのもいいですよね。
例えばぼくならBグループの中位・上位を目指して頑張ればいいし、その後はAグループの末席を狙えばいい。
明らかにぼくより速い人が20人以上もいるわけで、お手本には事欠かない。
ショックではありますがものすごく刺激を受けました。
これはハマったらおもしろくてしょうがないだろうと思います。
スラマニは常連さんが多い印象ですが、たぶん皆さんハマったんじゃないかと。
練習内容に関して詳しくは書きません。
ネット上にはちゃんとレポートしてる人がいるし、ぼくよりずっと上手に書いておられるので検索してみて下さい。
ざっくりとこんなカリキュラムでした。
① 慣熟走行
② 制動訓練
③ 挟路旋回
④ 8の字・回転
⑤ コーススラローム
⑥ タイムアタック
冒頭で書いたグループ分けが①ですね。
③と④は大勢ではいっぺんにできないのでグループ毎にやる順序を変えて行いました。
①で自分が遅いことが分かっていたので、当初⑥のタイムアタックはあまりテンションが上がりませんでした。
でもやってみると実はこれが一番おもしろかった。
タイムアタックは言わば競走だから奮い立つし、やっぱり遅くたって結果を知るというのは大事なことなんだと思います。
一日の最後にやる練習の総決算でもあるわけですからね。
今回の練習の「肝」の部分はハンドルフルロックのターンだったと思います。
タイムアタックのコースに「回転」のセクションがあり、また③と④で必須の技だからです。
フルロックの回転って難しいです。
定常円で回るなら特に問題ないんですが、ガーッと走ってきて目標の位置でフルロックの回転に合わせた減速ができるか、と言えばなかなか簡単ではないと思います。
ともあれ④でみっちりやります。
と言うか課題なのでひたすらやります 笑。
常連の方に聞いたんですが、このカリキュラムは珍しいんだとか。
考えてみれば8の字って一人が専有する面積が大きいから大人数のスクールではやれないですね。
ブレーキフルードが沸騰するまで8の字&回転をやらせてもらえるのは本当にラッキーです。
8の字は練習の基本、と言うけど東京や神奈川でそれが出来る場所は見当たりませんから。
周りでも8の字ができるのは有り難いとの声がありました。
やっぱ思ったんですが「できないからやらない」は絶対ダメですね。
やらなければいつまで経ってもできない。
自主練はどうしても甘えが出てしまって、できることだけ延々やってる気がします。
「やれ」と言われなきゃなかなかやらない 笑。
ちなみにスラマニは全然スパルタじゃないですよ。
できないからと言って怒られたり居心地が悪くなることは一切ないです。
ただ普通にフルロックターンが練習課題になるところが一般的なバイクスクールとは一線を画す、つまり上級なんだなと思っています。
「この時間中にフルロックターンをできるようにして下さい」とサラッと言われたのは初めてです。
練習では周りからの刺激が強烈に後押しします。
みんなが普通にやってることが自分にはできないと言うのは強力なプレッシャーで、おのずと真剣モードに入ります。これが大事なんだと思います。
あとおもしろいのが「くそ、できねえ」とか「どやってやるの?」と思ってやってると音もなくイントラさんがやって来ます 笑。
たぶん何で悩むか、どこで悩むか、経験から把握されてるんじゃないかと。
スラマニで貰えるアドバイスは貴重だと感じました。
一般のスクールでは安全運転のための広義のアドバイスが多いですが、スラマニではコーススラロームを念頭に置いた技術論なので、ぼくにとって「今すぐ欲しいアドバイス」なんです。
終始、快晴で気温も上がりました。
ヘルメットの中もプロテクターの下も汗だく。でも爽快。これぞまさにスポーツ。
朝の時点では「どれだけ必死に走っても置いて行かれる」と怖気付きましたが、一日終わってみると冷静に自分に何が足りないのかが分かった気がします。
もちろん今日だけで速くなったりはしませんよ、そんなに簡単な話ではありません 笑。
でもちゃんとあちこちに伸び代があると思えたんです。
伸び代を感じてるうちは頑張らないといけませんからね。
近々また参加させて貰おうと思っています。
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