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自作の物書き

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自分の書いた575、SS、小説、ポエムなどをまとめた場所
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優しさのトビラ

優しさのトビラ

そこに3つのトビラがありました
トモはどこに入るか迷ったけど
三つともくぐってみれば
どこから入っても同じだと左から入ることにしました

左側のトビラ

左側のトビラをくぐると
一人の女の子が立っています
「アナタを待ってたの」
トモは聞きます
「なんで?来るかわからないのに?」
「来るよ。トビラの前に立った人は必ず、どこかに入るもの」
「どこかじゃ、君の所に来るとは限らない」
女の子がコロコロと

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夢見るとっくん

夢見るとっくん

私にできるかな
ほらお客様一杯
人見知りで
いつも親の後ろに
幼少時代隠れていたよ

君に出会わなければ
きっとステージに立とうなんて
思わなかった

君と一緒だから
歌を歌ってみようと思った
なんでもないライブ
でも私には飛躍

プロになりたい
君は言った
私と一緒に組みたい
君は言った

こんなにも
君の事が好き
信じられない勇気
人が居る
私はステージの上

何度も
練習した曲たちだ
君が集

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雪の降る夜に

雪の降る夜に

雨のように細かく重たい雪が降っている。これはみぞれに変わるだろうなと思いながら仕事の帰り道を急いだ。

駅は渋滞してて電車は3時間遅れで動いているみたいだ。
「3時間遅れか…なら歩いても同じかな」

私は背広のネクタイを緩め、コートの襟を立てて歩き始めた。電車で立ち続けるのと家まで歩き続けるのとどちらが楽かはわからない。ただ、一人でいる時間が欲しかったのだ。

今日はひどかった。朝のコピー機の故障

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