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ただただ好きな街、美瑛

美瑛町が好きである。
十勝岳の噴火が繰り返し、今形成した波状丘陵の地形とヨーロッパ風建築の街並みが好きだ。小さい頃はじめて訪ねたとき、ひとりで街を歩き回って、フィルムカメラを持って建物ばかり撮っていた記憶があります。

駅名標の色も薄くなった美瑛

今回は元々は自転車を借りして、町や丘陵を回ろうと考えていたが、訪ねたこの日も風が強くて、わたしは即サイクリングプランを捨てて、散歩日和に変更した。

8年ぶりに訪ねた美瑛は、駅に着いた瞬間、息を吸うだけで…!
草や牛糞の匂いがします(笑)。これは。農家が堆肥をまいたあとの匂い、春先しかない匂いらしい。

ゴールデンウィークの直前からか、コロナの影響か、歩いてみたら、とにかく人影がなくて、閉まっているお店もほとんどで、少し淋しい雰囲気が漂っていた。しょうがなく前日に念のためマークしてあったGoogleMapを立ち上げ、よさそうなカフェを選んで、訪ねてみた。

「あさひ町珈琲」という、東京にもありそうな、洗練されたデザインで、少し北欧っぽい雰囲気のカフェでした。
見つけた瞬間、わたしは躊躇なくお店に入り、いつもの東京にいるときのカフェ巡りモードに切り替えて、安心感が一瞬で溢れてきた。

「美瑛ミルク使用」のカフェオレと天然酵母のシーフォンケーキを注文し、お店の本を読まさせて、そのままお店で2時間くらい滞在。

余談ですが、たまにカフェや、食事屋さんに、自由に取って読んでいいよ!の本棚がありますよね。置いてある本を読まなくても、毎回必ず、どんな本が置いてあるのかを見てしまいます。あれって、このお店のコンセプト、ご主人のセンスと想いをそのまま表しているものだと思います。

わたしはいつものモードでのんびりして読みながら、勝手に意気投合な気持ちになって、ものすごく幸せな時間だと感じた。

お店の「1周年記念プレゼント」ポップを見てみたら、どうやらこのお店はオープンしてまだ1年くらいでして、でもお客さんは次から次へと入り込む、さっきのあの人影のない淋しかった町は幻想だったのか?と思わず疑ってしまった。

わたしが訪ねてないうちに、こんな素敵なお店ができたのか、なんかうれしい。

あさひ町珈琲店内
美瑛ミルクカフェオレと、「もはやパンやん!」のシーフォンケーキ

そのあと、何となくぶらぶらして、美瑛神社、誰もいない公園、有名な美瑛選果、郷土学館など、お巡りさんみたいに、色んな場所を回ってきた。

途中で見つかった郷土学館「美宙」は、はじめて訪ねた。こちらも誰一人もいなかったので、しばらく小さな資料館を独り占めしました。そこで、今まで知らなかったことを知るようになって、もう少し美瑛のことについて理解ができて、わたしはただただ喜んでいた。(恋なのか…?)

郷土学館「美宙」館内、天文望遠鏡もあるらしい
GoogleMapで図書館を見かけたので、休館であっても見に行くべし

また、近年に名前の由来について興味を湧いておりますので、改めて美瑛の地名について調べてみた。どうやら、ここら辺の地名の語源はほとんどアイヌ語らしいです。

【美瑛】
アイヌ語の「ピイェ」〔油(転じて油っこい・油ぎっている)〕に由来するとされる。 現在の美瑛川に十勝岳からの硫黄が溶けこんで濁っていた様を表現したものであるが、「美しく、明朗で王者の如し」という意味を込め、「美瑛」と当て字された。
Wiki

美瑛町のことが無性に好きだ。「いつかここに住みたい」の想いもある、今回の旅行は、自分にはここに住めるかどうかのを確認するための一環でもある。正直に言うと、未だにもわかりません。

ただ、もう少し知るようになって、好きな場所をまた触れることが出来て、わたしは大満足です。またすぐに会えたら、とてもうれしい。

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