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自作キーボード開発者と3Dプリンターの話


はじめに

3Dプリンターは、高価で専門知識が必要、組み立てにも時間がかかる…そんなイメージがあり、憧れながらも購入を躊躇していました。しかし、最近では安価で設定が自動、組み立て時間も短い初心者向けの機種があることを知り、Bambu LabのA1 miniを購入しました。

今回は、レビューというよりは、 初心者目線で3Dプリンターを実際に購入して感じたことや体験談を共有できればと思います。

セットアップ

A1 miniは組み立て済みのモデルなのでセットアップは15分で完了します。
必要な作業は、梱包材を外し、ねじを緩め、必要部品を取り付けるだけで、工具もほとんど必要なく、説明書を見ながら簡単に進めることができました。
キャリブレーション(モーターノイズキャンセリング、振動補正、オートベッドレベリング)は自動で行なってくれるので、初心者には複雑な設定も必要なく、安心して3Dプリントを始めることができます。

造形開始

最初に何を造形しようか迷いました。
一般的には「造船」が定番だそうですが、私は自作のキーキャップデータを持っていたので、早速挑戦してみました。
これまでキーキャップは、中国の業者に発注していましたので、納品まで1週間ほどかかるのがネックでしたが、今回は約7分でキーキャップが完成しました。
造形方式や仕上がりに違いがあるものの、このスピードと感動は今でも鮮明に覚えています。

最初に作成したキーキャプ

つまづいたところ

Bambu Labには公式Wikiがありますので、何かあれば下記を読むといいかもしれません(最近存在を知りました)。

ビルドプレートの交換方法がわからない

磁石で固定されているだけでした。少し力を入れて持ち上げると剥がれます。

PTFEチューブが外れない

Wikiに記載がありました。外しにくいようで専用パーツも紹介されています。無理に外そうとして、フィラメントセンサーを壊した経験がありますので、必ず外し方を確認した方が良いです。

あると便利なもの

スムーズ PEI プレート

プレート表面に模様がないため、フィラメントの設置面がツルツルになります。
標準のテクスチャード PEI プレートだと、フィラメントとの設置面にプレート表面の模様がついてしまうので、綺麗に造形したい場合は必須です。

無水エタノール

ビルドプレートについた手あぶらなどの汚れが綺麗に落ちます。

スプレーボトル(アルコール使用が可能なもの)

無水エタノールを噴霧するために使用します。
購入の際は、アルコールの使用が可能なものを選んでください。

キムワイプ

無水エタノールを噴霧したらこちらで拭いていきます。
水に溶けにくく、くずが出ないため、綺麗に拭く事ができます。

3Dプリンターを購入してみて

私は自作キーボードが趣味で、常に新しい配列やデザインを試しています。しかし、これまではパーツを業者に発注していたため、納品まで1週間ほどかかり、制作のスピードがネックとなっていました。
ところが、A1 miniを導入したことで、例えばトッププレートであれば、約35分で造形することができ、すぐに新しい配列を試す事ができるようになりました。
この圧倒的なスピード感…最高です。

キー配列を試すために作成したトッププレートにスイッチとキーキャップをつけたもの
A1 miniで作成したキーボードのケース
最近大量に作成しているキーキャプ

おわりに

3Dプリンターは自作キーボード開発者にとって夢のようなツールです。これまで想像できなかったようなスピード感で試行錯誤が行えます。
A1 miniは、高速造形、多色造形、自動キャリブレーション、分かりやすいUIなど、非常に優秀な3Dプリンターだと感じました。最初の1台としてオススメかと思います。

この記事は、Akasha Amritaを使用して書きました。

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