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『アート工房クローバー』。プロサッカーのグッズのデザインなどを手がけるB型事業所。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

私は就労継続支援A型事業所で働いています。私はWEBライターとして、所属する会社が運営するAKARIや、このnoteの執筆、自社の広報誌や外部の方へのインタビューで、質問を考えたり、インタビュアーになったり、自社で掲載する分はそのインタビューしたものを文章化して編集をしたりなどしています。

弊社はライター以外にも、自社の広報誌の表紙など以外にも、ホームページやチラシなどの外部依頼でデザインするWEBデザイナー、プログラミングなどをするコーディング、広報誌の取材などでは、カメラなど撮影機材を持ち込み、動画を制作するなど、色んな仕事をそれぞれがしています。

この記事で紹介したいのは、ある就労継続支援B型事業所の代表の方の話です。

山田聖也さんは、21歳だった5年前から、就労継続支援B型事業所『アート工房クローバー』の運営会社の社長を務めています。父からその行動力や発想力を期待され、「これからは若い人たちが作っていく時代だ」と声をかけられたのがきっかけでした。「重責を感じ迷いましたが、どん底だった私の人生の転換点だと思って、『アート工房クローバー』の社長を引き受けました」と回顧します。

今回は『アート工房クローバー』を立ち上げた経緯などについて説明します。

『アート工房クローバー』、誕生秘話

『アート工房クローバー』は、神奈川県横浜市中区山下町にあるB型事業所で、定員20人です。現在、19~60歳の知的・身体・精神の障害を抱えている人たちが通所しています。

定員が埋まってきたことで、2024年中に新規の事業所を開所する予定だといいます。

山田さんは広島県広島市で生まれ、3歳で神奈川県横浜市青葉区に引っ越しました。野球が得意で、公立の強豪だった県立川崎北高に入学しましたが、「上下関係が厳しすぎてすぐ野球部を退部しました」。近隣への引っ越しに伴う環境の変化や肘の故障も重なって、精神的に不安定な日々が続きました。自宅ではゲームばかりに時間を費やし、高校には昼寝だけをするために行く日々が続いたといいます。

山田さんは福祉系の大学に進学しましたが、間もなく不登校になって1年で中退しました。自分に自信が持てず、「人とすれ違うのがストレスでした」。友達ができない孤独感も味わい、引きこもりになりました。

元々、山田さんが福祉の道を志したのは弟に軽度の知的障害があったからでした。「みんなに優しく、性格が良い」のに、小さい頃から周りの人からいじめられ、「変な子」と言われることがありました。ですが、「弟の障害について、自分自身が理解していなかった」ため、当時は言いがかりをつけた人に弟のことを言い返せませんでした。

2016年、父が『アート工房クローバー』を開所しました。「通所者も、自分の好きなことを仕事にした方が良い」と、アニメーション画や絵画などのアート作品を月額制で企業へ貸し出す事業に参入しました。通所者が自由に描いたアート作品の貸し出しや展示、販売も行っています。

2017年、父から『アート工房クローバー』への入社を誘われ、福祉に関わりたいという希望と、「このままではダメだ」との気持ちから引き受けました。ホームページ制作や営業活動などに携わって、「小さな成功体験」を重ねるうち、自分に対する劣等感は薄れていきました。

コロナ禍で月額制サービスの需要が減少したことを受け、販売代行や清掃、商品発送などの軽作業も請け負う様になって、現在は多様な仕事に対応しています。「本業」のアートでは、パソコンの専用ソフトを使用して、商品や弁当のパッケージ、行政のイベントチラシ、プロサッカーチームのグッズのデザインを手がけています。

参考:<かながわ未来人>福祉を楽しい仕事に 若さ生かし付加価値高め 就労支援事業所を経営・山田聖也さん(26) 東京新聞(2024年)

山田さんは、『アート工房クローバー』も工賃アップが大きな課題で、「最低賃金に近づけたい位通所者には工賃をあげたい」と述べます。

福祉は過酷で「無私」を求められるとのイメージがつきまといます。それを払拭し、「幸せ、楽しいを頂ける仕事だと思って頂くこと」を目標に掲げています。

弊社と似ているところがある

私は絵が描けないので参加しませんが、アートクラブというものが毎月1回あって、デザイナーさんにしろ、ライターさんにしろ色んな人が自由に絵を描く時間が終礼後にあります。

弊社は入り口にポストカードが展示してあって、デザイナーさんが季節に合ったデザインをポストカードにしたため、それが7枚くらい、入れ替わりで飾っています。以前に比べて、飾られるポストカードの種類も増えました。

ハロウィンになると、来客や見学者の方用に、デザイナーさんが好きにデザインした、イラスト入りのちょっとしたお菓子を配っていますし、去年の秋〜冬にかけて、弊社の通販サイトもできました。

弊社も別事業所で、清掃の仕事をしているところがあります。そのことで、『アート工房クローバー』が行っていることは、弊社と似ているところがかなりあると感じました。

アートを貸し出すのは恐らく、アートレンタルというサービスですね。2022年に、私は記事を書いたことで、その存在を知っています。

代表の山田さんの境遇も、私と似ているところがあって、お会いしたことはないですが、親近感を勝手に感じさせて頂きました。

同じ福祉事業所として、これからもお互いに頑張って行けたらなと思います。


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