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散文集「アカリヲトモス」

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詩よりも長く、エッセイよりも短い、ジャンルに当てはまらない「想い」を散文と呼びお届けします。
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記事一覧

涙のカラクリ【散文】

涙のカラクリ【散文】

私たちは瞳から
何を流すのだろう

誰かを深く想う時
私たちは光輝くものを
瞳に浮かべる
それは一体どんなカラクリで
何で出来ているというのか
その正体を想い描く

涙はとてもキラキラする
その奥の瞳は
うっすら赤くウルんでいる
何が起きているの?

何かが動いている
エネルギーが移ろい
押し出すものがある

心の反映であるもの
心という宇宙の枠を越えて
何かが産まれる

自分という宇宙の窓から

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無知なりの学び、恩師との出会い。【散文】

無知なりの学び、恩師との出会い。【散文】

世の中には
私の知らないことが多くあり
知らないから怖くもなる

知ろうとしても
意味が分からなくなり
私は情報弱者と言われるの

世の中のこと
全部知ることは出来ず
ほんの一部だけ
私の範囲だと言える

その範囲も
自分の記憶する力が弱れば
世界との接点は
自分と何かというよりは 
自分と生活に密着した薄い部分のみであると
そのことを知ったりする

知らないと損することが多い
複雑な物事を
興味

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これからも楽しく、自分らしく。

これからも楽しく、自分らしく。

詩というのは 
あの人たちの書いた
ああいうものだけを
そう呼ぶのだろうか?

素敵な詩人たちの詩は
私の書くものとは
全然違った

心の声を
ただ書き綴るだけじゃ
ダメなのでしょうか?

洗練された
凄いものを
詩と言いますか?

泣きたい気持ちを
抱えて生きる今を
焼き付けるように
素直に書くのは
何の芸もなく
恥ずかしいことなのかな…

詩集で読んだ詩たちは
私のとは世界観が全然違って
そう

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「思う」ということ【散文】

「思う」ということ【散文】

「思う」ということは
人間特有の柔らかな技
思うことは変化するし
強かったり弱かったり
移ろいやすくて
強靭でもあり…

何かに対して感想を持つことや
何かをどうにかしたいと願うこと
なんだか人間の豊かさは
そこにあるような気がする

何を思うのかは
コントロール出来ることもあるし
出来ないこともあり
不思議と自分というものが滲み出て
自分を知る手がかりとなる

人が何を思っているのかは
全て知る

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小説が泣いていた【散文】

小説が泣いていた【散文】

自分の悩みに対して
結論が出ている人は
小説を書ける

何かに強く捉えられて
心を侵食されたなら
空色のラムネがペンとなって
くるくると書けてしまうんだろう
その小説を

意味深いまぁるい空間を
言葉が満たして
涙のような成分の凝縮された
読み物となる

心の中
読んだ物は広がり
宇宙を染める 
それはきっと
答えに等しいような
「慰め」や「希望」という光を
与えられた印で
ショックと共に温かな温

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