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愛猫という読み方のピンとこなさ

愛猫はあいびょうと読みます。
全日本人ピンときませんよね?

「びょう」ってなんでしょうか?
「あいねこ」でいいじゃないかと思いますが、愛犬が「あいけん」と音読みなので「あいびょう」だと思います。

しかし、「びょう」読みはどこで使うのでしょうか?
調べてみましょう。

  • 成猫 (せいびょう): 精神的にも肉体的にも成長した猫のこと。

  • 怪猫 (かいびょう): 化け猫のこと。

  • 猫額大 (びょうがくだい): 土地や部屋など狭いことを意味する言葉。

  • 猫睛石 (びょうせいせき): キャッツアイとも呼ばれる金緑石のこと。

  • 照猫画虎 (しょうびょうがこ): 形だけ真似をして本質をとらえられていないことの例え。

  • 猫鼠同眠 (びょうそどうみん): 悪を取り締まる立場の人が悪を行う人と一緒に馴れ合ってしまい、お互いにかばい合って悪い事をする意味。

  • 窮鼠噛猫 (きゅうそごうびょう): 弱者でも追い詰められて必死になれば、予期していない力をだして、強者を倒すことがあるという意味。

ほぼ使いませんね。
もしかして使うなら成猫でしょうか。

肝試しで「出たーーー!怪描だーー!」
言わないですよね?実際に出ても怪描とは言わないですよね?

「孫悟空は、親友クリリンの死という窮地に立たされ、窮鼠噛猫の精神で悲しみと怒りを力に変え、初めてスーパーサイヤ人に変身したのだった」
ドラゴンボールのナレーションで言わないですよね?

シティーハンターなどで知られる北条司による日本の漫画作品で、1981年から1984年まで週刊少年ジャンプで連載され、来生三姉妹の泪、瞳、愛の3人の女性が主人公で、失踪した父親が残した芸術品を集める怪盗の物語。
タイトル『猫睛石』って言わないですよね?『キャッツアイ』って言いますよね?

このように猫の音読みなんてほぼ使わないのです。

例えば、小型犬「こがたけん」と言いますが、小型猫「こがたびょう」とは言いません。
「こがたねこ」と言います。
もう意味がわかりません。
だったら「あいねこ」でいいじゃないか。

漢字文化の伝統を保持し、教育や学術的な文脈での正確な発音を確保するため。また言葉の多様性を保ち、言語の豊かさを示すため。
とは言いますが、猫の音読みは必要でしょうか?



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