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遺伝子と授粉

5/8現在はりんごの授粉期ということで、今回はりんごがもつ遺伝子と授粉の関係について書いていきます。ただ科学的で難しい話ですし私の理解度もまだ足りていないので、ここでは簡単に。


りんごの遺伝子

りんごは自分(同じ品種)の花粉では結実できません。必ず他の品種の花粉がくっつく必要があり、この特性を交雑和合性といいます。
花の中にあるめしべにはS遺伝子という情報が入っていて品種ごとに異なります。
例えば「ふじ」ならS1S9、王林ならS2S7、というふうにS○S○という2つのS遺伝子が組み合わさっています。いくつかの品種が一緒のS遺伝子をもっていることもあれば単独品種でしかもっていないものもあり様々です。

各品種と交雑okの組み合わせ表
これを確認しながら授粉を考えています。

交雑できる花粉が花の柱頭にくっつくとそこから花粉管というのがヒョロヒョロとのびて胚珠という場所に到達すると受精完了となります。こうして実が成り大きくなっていきます。


授粉の工夫

授粉のやり方は手授粉やマメコバチを使ったりはたまた風まかせだったりですが、確実に授粉させたいという時は以下のような工夫が必要です。
①交雑できる品種の花粉を選んで手授粉する。
②畑の中に色んな品種を混ぜて植える。
③授粉樹(どの品種とも交雑できる品種の樹)を植える。
  などなど…
ちなみに私は①~③全てをやっています。授粉はその年のりんごの品質を決める重要な所なのでできるだけやれることはやりたいと考えています。


S遺伝子と授粉の仕組みはまだ理解しきっておらずはて?となる部分も多いのでこれからも勉強していきます。人もそうですが遺伝子って奥が深くて不思議です。