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謹賀新年 2024

明けましておめでとうございます。
なかなかnoteまで手が回らず、気づけば年を越してしまいました。

昨年は、本当に多くの方のお世話になり、改めて感謝を申し上げます。
本年も、変わらぬご指導、ご支援をよろしくお願いいたします。

さて、2024年は大きな地震災害と航空機事故のニュースが続き、大変驚いております。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方、被害に遭われた方に謹んでお見舞い申し上げます。


私は、区議になる前はANAの客室乗務員として20年働いていました。
今回のJAL機と海保機の事故は人ごととは思えず、速報から食い入るようにテレビやネットを見ていました。

犯人探しをされている方々もいますが、大切なことは、今回の事故の原因究明をし、次に同じようなことが起きた際に、未然に防ぐ仕組みを作ることです。航空機事故は、一つのことが原因では起こり得ません。多くのタイミングでヒューマンエラーが切られるようになっており、そのような教育を受けています。今回の事故も、誰か一人、何か一つが原因ではなく、様々な要因が重なり起きたことです。

海保機に乗っていた5名が殉職されたことは、残念でなりませんが、JAL機に乗っていた乗客乗員397名が全員避難できたことは本当に素晴らしいことです。JALの社長の「訓練以上の結果」とのコメントもありました。乗務員の方々の日々の訓練の賜物ですし、指示に従って冷静に避難した乗客の方々に敬服いたします。

SNSでも話題となっていますが、緊急脱出時は、荷物を持たないことはとても大切なことです。理由は大きく二つあります。一人でも多くの乗客の命を救うためには1秒でも速やかに脱出をする必要があり、取り出している時間はありません。また、緊急時の脱出手段はスライド(滑り台のような脱出シューター)のみです。手荷物などで、万が一にでも破損してしまうことがあれば、そのスライドは使用できなくなってしまい。残された乗客は脱出手段を失います。

なかなかドアが開かなかったとの話もありますが、脱出には機長の許可が必要です。機長と連絡が取れない、または危険が迫っていて連絡している時間がない場合はこの限りではなく、クルーの判断で脱出できるよう、脱出の判断基準が定められています。報道を見る限り、今回は、機内の連絡システムが作動しない状況で、コックピットと離れた後方客室のクルーは機長との連絡が取れない中、瞬時に判断基準に照らし合わせ、ドアの外の安全確認をして、脱出したと思われます。

客室乗務員は一年に一度緊急時の訓練します。機内での火災や減圧、急病人、ハイジャック、緊急脱出など、様々な想定の訓練を受けます。今回の事故で、訓練の大切さを再認識された方も多いと思います。客室乗務員は、華やかなイメージで、笑顔で接客をするのが仕事と思われがちですが、常に意識していることは、緊急時のことであり、保安要員としての要素が一番大切です。

どれだけ訓練を受けている乗務員でも、実際の緊急事態を経験する乗務員はごくわずかです。原因究明とともに、乗員乗客の心のケアを丁寧におこなっていただきたいです。

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