見出し画像

R5年第3回定例会 決算特別委員会

だいぶ遡ってになってしまいますが、定例会での質疑をまとめていきます。

第3回定例会の決算特別委員会では、一般会計歳出第5款(都市整備費)・第7款(教育費)で質問しました。
少し長いですが、議事録を記載しています。

録画は以下のリンクです。ぜひご覧ください。
http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video2_View.asp?SrchID=8601


Q
質問項目は浜田山駅南口整備について、自転車施策について、南北バスすぎ丸についてです。参考資料は、区政経営報告書、杉並区地域公共交通計画、杉並区の放置自転車対策事業概要、資料番号252番です。
 浜田山駅南口整備計画は、令和5年度第1回定例会で再検討することとなったと報告されています。第2回定例会では、私自身も必要性を訴え、区としても必要性については認識している。また、今後の計画としては地権者との交渉を続けていく、新たな場所や方法を考えていく。様々な可能性を探り、京王電鉄とも協議をして検討していきたいと御答弁をいただきました。その後の進捗について具体的に御説明ください。進捗がある場合には日時も含めて具体的に御答弁ください。

A拠点整備担当課長 浜田山駅南口についての第2回定例会からの経緯についてでございますけれども、まず、6月末に町会の総会にお呼びいただきまして、この間の御説明を行いました。そこで、改めて南口を要望する強い声があることを区としても受け止めさせていただきました。この間、区としましては、駅近隣の土地や建築の状況などの調査や京王電鉄の動向も伺うなどしており、現在、特に何か新たに動き出すということは今すぐはございませんけれども、今後も地域の状況などを注視してまいりたいというふうに考えてございます。


Q
町会での説明ありがとうございました。直接区民の声を聴いていただき感謝いたします。
 日頃、浜田山駅周辺の区民、とりわけ南側に住まう方、商店街で事業を営む方から、南口はどうなった、まだかまだかというお声をお会いするたびにいただきます。必要性があるとの御答弁をいただいた後、事業に関して進捗がないというのは、区民の声に耳を傾けて区政運営がなされているのかと、少々懸念を持たざるを得ません。
 平成17年第4回区議会定例会において、京王井の頭線浜田山駅南口の早期開設に関する請願及び陳情が採択されてから20年近くがたとうとしています。実行計画では、駅周辺まちづくりの推進の一つとして重点事業として位置づけられていました。浜田山駅南口の整備は前区長時代に計画されたものではありますが、安全性、利便性の観点からも浜田山地域住民の悲願であります。
 岸本区長にお伺いいたします。浜田山駅南口整備は必要なことだと認識されていますか。区長の見解をお伺いします。

A区長 必要だと思います。浜田山の乗客人員が2.5万人、そしてピーク時には1時間のうちの45分ぐらいの間、踏切が閉まっていることだとか、それによって子供が急ごうとしていたりというような状況が続いているというふうに認識しております。今回、そういった認識の下、この事業が前に進む機会というのをきちんと捉えて問題を解決していきたいと思います。


Q
必要との認識の御答弁ありがとうございます。一般質問時の御答弁で区長からもありました15分コミュニティー論ですが、浜田山駅南側に住まう方は、15分では目的地にたどり着くどころか、駅やバス停にすらたどり着くことができないことがあります。区長は日頃から対話を大切にしたいとおっしゃっています。前回説明会では区役所の方が来ていらっしゃいましたが、残念ながら区長は足を運んでいただけませんでした。ぜひ浜田山住民の声も直接聞いていただき、早急に再検討を進めていただけるよう要望して次の質問に移ります。


○自転車施策について

Q次に、自転車施策についてです。会派の井口委員から道路整備の視点から質問がありましたので、私からは違う視点で伺います。
 区は自転車利用を推進していますが、自転車利用者数が増加することによる区の認識している課題について伺います。

A交通施策担当課長 この間も自転車の安全利用の推進については重点的に取り組んでまいりましたが、現在策定作業中の自転車活用推進計画で、いま一度、中長期的な視点で課題を整理しているところでございます。法律上も自転車は公共の利益の増進に資すると位置づけられておりますが、活用していく上では、自転車利用者に加え、非利用者の持つ不安も併せて解消していかなければならないとの認識でございます。


Q
では、当該年度の区内における交通事故件数と自転車事故件数の目標値と実績を伺います。

A杉並土木事務所長 令和4年でございます。交通事故全体の目標値を804件と設定していたところ、交通事故が893件発生しました。そのうち、自転車の交通事故につきましては351件を目標としてございましたが、419件でございました。


Q
交通事故件数の半数近くは自転車が関与していることになります。昨今、自転車の取締りも強化され、警告なく赤切符を切られることも報道されています。自転車の正しいルールやマナーを知らない方、まだまだ多いと思います。どのように周知されていますか。

A杉並土木事務所長 区では、「広報すぎなみ」や公式ホームページ、あと各種講習会、街頭キャンペーンなど、その都度その都度に応じましてルール、マナーの啓発を行っているところでございます。


Q
では、東京都自転車安全学習アプリの「輪トレ」を御存じでしょうか。

A交通施策担当課長 今年2月に東京都がリリースしていることは把握しておりまして、現在、区の自転車講習会などで紹介をしてございます。親子でゲーム感覚にて学習できまして、合格証の取得によりシェアサイクルの無料クーポンや文化施設の入場割引などの特典があり、一層活用していきたい考えでございます。


Q
ぜひ若い世代に浸透できるものと思いますので、今後も活用をよろしくお願いいたします。
 では、次に放置自転車についてです。過去5年ほどの目標値と実績を伺います。また、その結果をどう受け止めていらっしゃいますか。

A土木管理課長 平成30年度からの目標値と実績値でございます。平成30年度目標が1,000台、実績が913台、令和元年度目標が900台のところ実績が898台、令和2年度目標が850台のところ実績が831台、令和3年度目標が800台のところ実績が888台、令和4年度目標値についても同じく800台、実績については921台というところでございます。
 令和2年度の831台が一番谷となっていますけれども、これについてコロナが始まった時期というところもありまして、それを境にだんだんと放置自転車の数についてはコロナ前の状況に近づいているというようなことです。


Q
各駅の放置自転車数は現状の自転車駐輪場に止めることは可能なのでしょうか。

A土木管理課長 放置自転車につきまして、民営を含めてというところになりますが、区内の駅については、南阿佐ヶ谷駅で十数台分不足しているというような状況がございますけれども、ほかの駅については放置自転車を含めて自転車駐車場のほうに駐車できる数を用意しているというような状況でございます。


Q
ほとんどの駅で放置自転車数は現状の自転車駐車場に止めることができるということですが、だとしたら、区として認識する課題は何でしょうか。

A土木管理課長 まず、便利に気軽に止められるというところだと考えております。例えばキャッシュレス化とか、そういったところを改善して駐輪場のほうに誘導していきたいというふうに考えてございます。


Q
最近は重たい電動の子供乗せ自転車も増えており、高齢の方が自転車を利用することも多くあります。自転車駐車場の場所や構造によっては止めにくく、放置自転車につながってしまうケースもあるかと思います。そのあたりも配慮して自転車駐車場の整備をしていく必要があるかと思いますが、区の見解を伺います。

A土木管理課長 大型自転車につきましては、既設の自転車駐車場におきまして、ほかの自転車の利用状況に応じて駐車スペースを確保しているような状況でございます。新しく自転車駐車場を整備するという考えもあるかと思いますが、駅前というような状況もございまして、場所の確保というのはなかなか課題が残るというところもございます。現在、店舗などに対する自転車駐車場の附置義務ですとか、民間の駐車場の整備に対する補助などもございますので、そういったものも運用しながら、小規模でもいろいろな場所で気軽に止められるような場所の確保に努めていく必要があると考えてございます。

Qぜひいろいろなところで整備を進めていただければと思います。
 放置自転車数は、ピークである平成12年度の9,189台と比較すると10分の1ほどに減少しており、自転車駐車場の整備や放置自転車指導員及び撤去等に力を入れて取り組んでいただいた成果かと思います。しかし、ここ数年の数字を聞きますと、横ばいで目標値も変わっておりません。令和3年で目標値未達となりましたが、令和4年度で取組として工夫したことはありますか。

A土木管理課長 これまでの経験から、放置の多い場所ですとか時間帯といった、それぞれの駅の特徴についてはこちらで把握しているような状況でございますので、その状況に合わせて効率的、効果的に放置防止の取組を実施しているというふうな状況でございます。



Q
利用者が増える中、事故や放置自転車数が増えていくのはある程度自然なことであると思います。区では令和3年にシェアサイクルを導入し、利用者やシェアサイクルのポートを見かけることも多くなってきました。シェアサイクルを導入してからの利用者数の推移を伺います。

A交通施策担当課長 区としましては、3つの事業者と協定を結び事業を進めてございますが、アプリの登録者数は年々増加傾向にございます。今年度上期の利用回数を前年度と比較すると約2倍の増となってございます。


Q
シェアサイクルが増えると自転車を所有する人が減り、1人1台の自転車ではなく、3人に1台の自転車と、自転車数の減少も見込めます。シェアサイクルは放置自転車数の減少にもつながると考えますが、区の見解を伺います。

A交通施策担当課長 委員御指摘のとおり、放置対策にも有効で、今後の車中心から人中心のまちづくりの転換とともにシェアリングエコノミーという考え方も重要との認識でございます。また、公共交通の連携が図られること、取得した移動データがビッグデータとして利活用が可能なことなどを踏まえ、区民のQOL、すなわち生活の質を上げるツールとして今後一層活用していきたいと考えてございます。



Q
ぜひよろしくお願いいたします。
 杉並区の放置自転車対策事業概要を確認すると、高円寺駅地域の放置自転車数が目立ちます。国土交通省の令和4年3月、駅周辺における放置自転車等の実態調査によりますと、放置自転車の多い駅で高円寺駅は全国20位でした。放置自転車の多い高円寺駅地域に重点的にシェアサイクルのポートを増やすなど、何か特別な取組は検討されていますか。

A土木管理課長 区内でも高円寺駅は突出して放置自転車が多いというような駅でございます。一方で自転車駐車場につきましては、高円寺駅への乗り入れ台数も1.5倍まで収容できる数を用意しているというような状況でございます。ですので、繰り返しになりますけれども、いかに自転車駐車場に止めてもらうか、誘導するかがまず一つ大きなところかと考えてございます。
 また、利便性を向上するというところでキャッシュレス化ですとか、委員からお話のありましたようなシェアサイクルといったところを含めて複合的に対策をしていく必要があると考えてございます。


Q
ぜひできる限り多くの対策を打っていただきたいと思います。
 区長は所信表明でも、23区で一番自転車が乗りやすいまちにしたいとおっしゃっていました。ぜひ自転車を利用する人にとっても、利用しない人にとっても、安心・安全に利用できる環境を整えていただきたいと思います。
 

○すぎ丸について
 過去5年間のすぎ丸各路線の運営状況を確認しました。各路線一定のニーズがあり、区民の大切な足になっていると認識しております。交通不便地域解消のために導入されたものではありますので、ある程度は区が補填をしつつ運営をしていくものだと考えておりますが、今後の事業継続のためにも収入を増やす努力も必要だと考えます。昨年度の収支率と目標値について伺います。

A交通施策担当課長 昨年度は68%で、今後の目標値は地域公共交通計画でお示しのとおり、令和8年度までにコロナ前の基準値である74.4%まで回復させ、令和12年度までに85%と掲げてございます。


Q
資料によりますと、収支率の結果は徐々に回復しているように思います。ただ、コロナによって生活習慣が変わり、以前のように利用者が戻るかには不安があります。今後、収支率を上げるために計画している取組はありますか。

A交通施策担当課長 地域公共交通計画で示す13の施策のうちの一つとして、すぎ丸の魅力を高めるための再設計をと位置づけてございまして、まず、区民目線での分かりやすい情報提供が必要との認識でございます。今年8月にはホームページを全面リニューアルしまして、9月からはGTFベースという、標準形式のオープンデータ化により、グーグルマップの経路検索での活用も可能となってございます。また、これから11月末には4年ぶりに啓発イベントの開催、年明けにはEV車両の導入を予定するなど、機を捉えて効果的にPRしていきたい考えでございます。


Q
すぎ丸利用の御高齢の利用者の方から、周遊ルートのため、行きのバス停は近くて利用できるけれども、帰りはバス停が遠過ぎて利用ができない。帰るときは徒歩やタクシーになるとのお声をいただきました。今年の夏は特に暑く、歩いて帰るには大変だったとのことです。この方は共同住宅にお住まいですが、そこには御高齢の方が多く住んでおり、皆様苦労されているとのことです。今回の杉並区地域公共交通計画には混雑時間帯の増便や延伸など、大幅な計画検討が視野に入っているようですが、どのようなデータを取る予定でしょうか。

A交通施策担当課長 今年、利用実態の把握を予定してございまして、過去に平成30年に実施した調査では、利用者の約半数が70歳以上との結果がございましたが、今後はより詳細に時間ごと、バス停ごと、年代やお子さん連れだったりなどの属性を含む乗降データを取得し、施策を打っていくためのエビデンスにしたい考えでございます。


Q
年齢によって歩ける距離も変わってきます。また、シェアサイクルなどの事業が普及することで若年者の利便性は向上しています。他方で高齢者の交通手段は限られます。70歳以上の方がやはり多いということで、今回、今までより詳細にデータを取るということですので、ぜひ高齢者の方のニーズに重きを置いて見直し計画をお願いしたいと思います。
 以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?