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R5年 第二回杉並区議会定例会 一般質問②

杉並区議会議員のあかねがくぼ舞です。

一般質問2つ目の課題は、ご相談を受けた、学校給食のアレルギー対応食についてです。
動画でも確認できますので、よかったらご覧ください。
http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video_View.asp?SrchID=8366


【一般質問全文】
現在、杉並区では、区立小中学校において、アレルギーがあり、通常の給食が食べられない児童には、個別に各児童のアレルゲンを除去したアレルギー対応食の対応をしています。私が子供の頃など、数十年前には、アレルギー対応食はなかったと記憶しています。今はアレルギーのある児童でも、一緒に給食が食べられる取り組みがされており、大変素晴らしいと感じております。
①まず、学校給食において、アレルギー対応食がどのような目的で導入され、今までどのような経過をたどり充実してきたのか、伺う。
 

現在の学校給食では、アレルギー対応食でも対応できない場合は、代替えとしてお弁当持参です。なお、献立によっては食べられるものがある場合もあるため、献立により弁当持参、献立により一部料理を持参できるようになっていると認識しております。様々なアレルゲンの児童がいる中で、日々柔軟な対応をしてくださっている、給食室の職員、先生方のご努力に感謝いたします。
② 日々の学校生活の中で、どのような手順でアレルギー対応食の申請、提供がされているのか、伺う。
 

最近ご相談いただいた方は、子どものアレルギーが多く、毎日代替え弁当を持参しており、給食の献立の中に食べられる料理がある時も料理の提供を受けられないと伺いました。制度では献立の一部のみでも食べられることになっているのに、なぜなのかと思い保護者に確認したところ、その日の献立に3個以上のアレルゲンがある場合は、その日のすべての献立が提供できない決まりになっていると、入学時に学校より説明を受けたとのことです。例えば、その日のメニューがビビンバ風混ぜご飯、トックのスープ、オレンジの場合、ビビンバ風混ぜご飯に含まれている麦ご飯の「麦」、「いりごま」、「卵」の3個がアレルゲンであるため、その日の給食は献立すべての提供ができないことになり、代替え弁当を持参しているとのことです。その児童の場合、ビビンバ風混ぜご飯にはアレルゲンが含まれていますが、他の料理のトックのスープと果物のオレンジにアレルゲンはありません。児童としても、保護者としても、お友達と同じ給食を少しでも食べたい、食べさせたいとの気持ちがあります。
③区では給食の提供可否に関して、アレルゲンの個数制限を設定していないと伺いましたが、その認識で間違いないか?
④アレルギー対応食提供にあたり、学校独自にアレルゲンの個数の取り決めをすることが可能なのか伺う。
⑤もし、学校独自の対応がある場合、そのことを区、または教育委員会は個別に把握しているのか、伺う。

 

次に、学校給食の麦ご飯いついてです。杉並区では平成16年9月から区独自に「食育」の一環として、全ての米飯に麦を加え、食物繊維 摂取等の一助としています。麦は、押し麦のほか米粒麦を使い、児童が抵抗なく食べられるように全体の10~15%程度加えているとのことですが、麦がアレルゲンとなる児童もいます。白米の日があるだけで、みんなと同じご飯を食べられる日ができます。麦ご飯を取り入れている区は近隣でも世田谷区、練馬区、中野区、などありますがどの区も白米の日と麦ご飯の日の両日があります。
⑥このことについて、区の見解を求める。


子どもにとって、学校給食はとても楽しみなものです。毎日代替え弁当を持参している児童も、みんなと同じものを食べたいとの気持ちがとても大きくあります。母親は、子供の気持ちを尊重し、少しでも子供が気負いなく楽しく給食の時間が過ごせるようにと、毎日給食と同じ献立を作っているとのことです。私自身、幼稚園児の子供がおり、毎日お弁当を作っています。毎日お弁当を作るだけでも大変なのに、給食と同じ献立の代替え弁当を作る母親の日々の労力はどれほど大変か、容易に想像できます。区の取り決めとしてはアレルゲンのない料理のみでも提供できる制度となっているにもかかわらず、学校によって提供ができる、できないなど差があるのは、学校を選べない児童にとって、平等ではないように受け取れます。アレルギーは子どもの命に関わる問題であり、慎重な対応・基準が求められることは理解いたします。特にアレルゲン項目が多い子供にはより慎重な対応になることを理解しつつも、病院の先生の診断書を用いて判断するなど、子供のためにも、できる限りの対応の検討をお願いします。
⑦児童のアレルゲンの個数にかかわらず、料理単位での提供をするなどの対応の統一の徹底、または果物など、明らかにアレルゲンがないものの提供をするなどの対応は可能なのか、区の見解を伺う。


【答弁】
①アレルギー対応食は、保護者、主治医、学校が連携して安全の給食提供を行うことを目的に導入。平成20年に文部科学省から「アレルギー疾患に対するガイドライン」示されたことを受け、区では23年から区立学校における取り組みプランの作成に着手しました。その後25年にはアレルギー対応専用の食器・トレイを全校に導入、26年に区立学校におけるアレルギー対応の手引きを策定するとともに、27年度にはアレルギー対応ホットラインを開設し、給食におけるアレルギー対応の充実を図っている。

②アレルギー対応については、入学時等にすべての児童に対し、アレルギーに関する調査を行い、対応が必要な場合には、医師の診察による管理指導表を提出していただく。それをもとに、保護者と校長及び栄養士等が個別面談を行い、校内の食物アレルギー対応委員会で対応を検討したのち、職員会議等を通じて、一人ひとりの対応方法を全教職員で共有。また給食提供においては使用食材を記載した詳細な献立表を毎月保護者と共有し、アレルギー対応を確認。日々の調理では、調理前、調理中に複数回の確認を行い、児童に受け渡す際にも担任が確認した上で提供している。

③給食の提供に関するアレルゲンの個数制限については、議員お尋ねの通り区における設定はない。

④学校においても基本的にアレルゲンの個数を制限することはないが、献立の使用食材やその日の料理の組み合わせ、給食室の状況などにより、同一の献立であっても、学校によって対応が異なる場合はあり、弁当や一部代替食の持参をお願いすることがある。

⑤児童生徒のアレルギー疾患については、生活管理指導表により教員教育委員会でも全体像を把握しているが、個々の児童のアレルギーに合わせた対応については、各学校の食物アレルギー対応委員会でアレルゲンに対する重症度や原因食材の数等に応じた検討を行い、すべての児童が安心して給食を食べることができるよう、取り組んでいる。

⑥区では平成16年9月から食物繊維摂取等を目的として週に4回以上麦ご飯を提供している。白米の日の設定はしていないが、麦ご飯についても他のアレルゲンと同様に、児童のアレルゲンに対する重症度や調理室の状況等に応じてアレルゲンを除去した給食を提供している。区の実情に応じて適切に対応しているものと考える。

⑦献立の中にアレルゲンを含む料理と含まない料理がある場合、基本的にはアレルゲンを含まない料理を提供している。ただし、微量のアレルゲンの混入でもアレルギー症状を誘発する場合には、料理単位での提供が難しくなり、弁当や一部代替食の持参をお願いすることがある。アレルギー対応では、児童一人ひとりに応じた対応が求められるので、何よりも児童の安全を第一に考え、各学校で個別に対応している。


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