経済安保、ニアショアリングは不可避!二つの運河が大ピンチ!東南アジアやインドを開拓せよ!

以前にも書いたが、世界の海運の大動脈である二つの運河、パナマ運河とスエズ運河が危機敵状況にある。少し古いが、5月14日の日本経済新聞の内容をお伝えする。

エルニーニョ現象による少雨で運河を水で満たせなくなり、パナマ運河は喫水制限をしている。結果、パナマ運河を通れない船も増えている。さらに、パナマ運河だけではなく、スエズ運河や紅海も、イスラム過激派の攻撃で危険であるため、運航に非常にリスクがある。パレスチナとイスラエルの戦闘に乗じて、イスラム過激派が行動しているのだ。

日本経済新聞の内容を著者が要約

石油などの資源はどうにもならないが、輸出や機械部品などは、なるべく近場で完結するように、ニアショアリングを進めるべきだ。具体的には、日本国内や、東南アジアでサプライチェーンが完結するならば、二つの運河を通行する必要はない。北米やヨーロッパは、輸出ではなく現地生産するのが良いだろう。

そして、中国も大きなリスクである。アメリカと中国は経済的に対立している。何でもかんでも対米従属が良いとは言わないが、中国は余剰生産能力を使って安売り輸出攻勢をしている。わが国経済にとっても競合している。さらに言えば、怖いのは軍事転用だ。工作機械や半導体が軍事利用される可能性がある。

なるべく中国依存を減らして、東南アジアやインドへシフトするべきだろう。インドはそこまで近くはないので、ニアショアリングというよりは、リショアリングだろう。以下のような動きもある。

半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、インドでの売上比率を大幅に増やす計画だ。モディ首相もメイク・イン・インディアを進めるため、大歓迎だろう。スズキが自動車でどこよりも早くインド市場を開拓して大成功した事例もある。

話はかなり脱線したり、膨らんだが、とにかく、サプライチェーンリスクや経済安保を重視しないと、日本は厳しい立場になるだろう。

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