日本では、数学が得意な人が報われない

人気ブロガーのイブリースさんが、大学受験においては、見た目の配点以上に数学が重要であると書いていた。

私も異論はない。数学は、出来不出来に極端な差がつきやすいからだ。ただ、少し気になったのは、世界史などの論述が軽視されているような気はした。世界史の論述も、書けない人は本当に書けない。

さて、そのように受験においては重要な数学だが、ビジネスの世界においては、数学で高年収になるのは難しい。理由としては、高度な数学を使った職業が少ないからだ。これは、東大卒の人生を考える会さんも書いていた。

どちらかと言うと、私立文系や生物のような暗記テクニックのほうが重要だろう。もちろん、数学の証明や確率などの論理的思考は役に立つと思うが、論理的思考は数学以外の科目でも伸ばせる。社会人で数学を勉強中の人は少ないが、英語を勉強中の人はかなり多い。それが答えだろう。数学は学問として抽象的すぎるのだろう。現実のビジネスはもっと具体的な課題が多い。

戦略コンサルタント

数学は必要ない。論理的思考は数学以外の科目でも伸ばせる。有名な戦略コンサルタントの山口周さんは慶應文学部卒業だ。

投資銀行

部署にもよるが、基本的には算数レベルで大丈夫だ。むしろ、M&Aにおいては法律が重要であり、法律の暗記が必要だ。

ITコンサルタント

数学は必要ない。これも、SAPやAWSなどの大量のパラメーター設定の暗記のほうが重要だ。

五大商社

数学は必要ない。それよりも、地理の知識が重要だ。世界中の儲かるチャンスをかぎつけるには地理を知っている必要がある。

医師

数学は必要ない。人体の構造やウイルス、細菌の知識を大量に暗記することが重要だ。

弁護士

数学は必要ない。それよりも大量の法律の暗記と弁舌のほうが重要だ。

公認会計士

数学は必要ない。算数で十分だ。

AIエンジニア

数学が必要だ。ただし、AIはアメリカの競争力が高いので、日本よりもアメリカのシリコンバレーのほうが需要は大きいだろう。

データサイエンティスト

数学が必要だ。ただし、日本企業はデータサイエンティストを使いこなせていない。経営層や管理職が数学や統計学が苦手だと、使い所がわからないのだ。これはITにも言えることだ。

アクチュアリー

数学が必要だ。唯一、報われやすい職業かもしれない。

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