日活ロマンポルノ『夢野久作の少女地獄』ネタバレ感想/この世に復讐する少女たち
夢野久作の『少女地獄』の中の一遍、「火星の女」を映画化した日活ロマンポルノ。原作小説は、とある女子校で見つかった黒焦げ死体から始まる謎の怪奇事件の顛末とその背後にある校長の裏の顔を新聞記事と手紙によって浮き彫りにしていく。
映画は、原作ベースにしつつも、日活ポルノらしい味付けがなされている。甘川歌江(小川亜佐美)の妊娠、自ら子宮を傷つけて流産。そして、殿宮アイ子(飛鳥裕子)との絡みも増え、主人公をアイ子にしている。復讐と共に描かれるお嬢様であるアイ子の堕落。父親の前で、汚ら