ブイヤベース

寝不足からか、瞼を支える筋肉がウェイトリフティング選手のような頑張りを見せる今、馬鹿にも天才にもなれるであろう寝ぼけ脳みそを使って指を走らせてみる。

海が怖い。
そう思い始めたのはいつからだろう。
でも多分大人になってからだろう。

溺れるのが怖い?
違う、そうじゃない(鈴木雅之 登場)
海洋生物が怖い?
これはそう。でもちょっと違う

一部の人間が海を怖がるのは
まだまだ深い謎に包まれたこの海という深い深い水溜まりに、想像もできない生物が、環境が、文化が、あるかもしれないということからだろう。「文化」は映画の観過ぎか。アクアマン面白かったから仕方がないね。

しかしそんなアンチ海な僕にも
魅力を感じ、愛しさを抱き、幸福を得られることがある。

Ladies and Gentlemen, Boys and Girls!
と発表したいところだけど、
昨今LGBT問題があるので千葉県にあるのに東京と名の付く某夢のテーマパークのように
Hello, everyoneと言いたいところだがしかし
文脈的にそれで始めると鈴木雅之が出てきそうなので省略します。なのであなたは貴重な7秒を無駄にしました。ウミガメです。

文字に起こすのがnoteなのに、
文字に起こすことができない。
彼らの魅力の前ではこの指はゴールデンウィークのセンターオブジアースくらい進まない。

水族館に入る。なんも珍しくない淡水魚のコーナーを足早に抜ける。淡水魚の豆知識など、芸能人の不倫ニュースくらい興味がない。ただ、クチボソは好き。だがじっちゃんと小さい頃に獲りに行った思い出補正だろう。
話が逸れた。

淡水魚コーナーが終わったらその地域のお魚達の登場だ。これもまた興味はない。食品サプリの原材料くらい興味がない。

このまま想像館内巡りを続けると長くなってしまうので割愛しよう。
この時点でも充分水族館が好きというのが伝わっただろう。

待ちに待ったウミガメのコーナーだ。
このために、キミたちに会うためにイルカショーすら素通りして来たんだ。
なんと緩りとした泳ぎ…なんと神秘的な甲羅…

ここにずっと居たい。願わくばここで死んでしまいたい。骨は粉々にしてこの水槽に沈めて餌と一緒にウミガメ達の体内に取り込んでもらいたい…

そういえばこの間友人に
「アカウミガメとアオウミガメの見分けのつけ方は、甲羅が青い方がアカウミガメで、赤い方がアオウミガメ」と
嘘を付いた。
それを信じる友人の目は、産卵時のウミガメの瞳のように螺良だった。

俺って、最低だぜ〜

ウミガメといえば『ウミガメのスープ』だ。

ウミガメはウミガメでも
ウミガメのスープは嫌い。
昔元カノとやったことがある。
答えに納得がいかず、突っ掛かり、口論になり、ギスギスした思い出だ。

第一、僕が好きなスープはブイヤベースなのだから。

なんてね

2024/4/26

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