韓国の食文化と創作表現:創作のための戦訓講義36


事例概要

アメリカーノ

牛乳

補足

ブルアカ

 韓国ネクソンの開発しているアプリゲーム。韓国ネタがたまにある。

 ブルアカに登場する「古関ウイ」というキャラクターはアイスアメリカーノが好きという設定。水着衣装の際はスキルでパーティに振る舞う。どうして単にコーヒーとせず様式が決まっているのかと思いきや、韓国のコーヒー文化が根っこにあったようだ。

 プレイヤーをサポートするキャラクターである「アロナ」は度々バナナミルクやイチゴミルクについて言及していることがある。これも韓国の食文化に由来し、牛乳にフルーツを混ぜた飲み物が一般的だからこそさらっと言及していたわけである。

イカゲーム

 バツイチのダメ親父「ソン・ギフン」が病気をした母の治療費を稼ぐため命がけのデスゲームに参加するネットフリックスオリジナルドラマ。韓国制作で人気を博した本作にはいろいろな韓国社会の要素が登場する。

 印象的な第一ゲーム「だるまさんがころんだ」は韓国では「ムクゲの花が咲きました」だったようだ。題名にもなっている「イカゲーム」も韓国では子どもの遊びとして一般的らしい。

 プレイヤーの中に脱北者がいるのも韓国情勢を反映しているようだ。またプレイヤーたちは一箇所の部屋で寝泊まりしているが、主人公はさらっとそれを兵役に例えていたりと、随所に文化的な部分が見える。

 寝室となる詰め所でプレイヤーは食事の配給を受け取るが、その際、主人公が出された牛乳に文句を言ってチョコミルクなどがないか要求する場面がある。命がけのゲームのインターバルに随分呑気だと思ったが、韓国の食文化を考えると普通に言えば出てくる可能性があったのかもしれない。

 ちなみに主人公は牛乳を飲むとお腹が……とも言っていたので、牛乳に何かを混ぜるのはそういう体質への対応策という面もあるのだろうか。いわゆる乳糖不耐症というやつだが、日本人でも多いのでお隣の韓国でも多い可能性はある。そういう対策で広まったりしたのだろうか。

 またプレイヤーが受ける配給の中にゆで卵があったが、韓国軍では目玉焼きのメニューがゆで卵に……みたいな話があるらしい。


 目玉焼きを人数分作るのは大変だが軍のおえらいさんは自分が作るわけではないので要求を通してコックがあたふたする、という話。ブルアカにもそのネタが有るため、一種のあるあるなのだろうか。イカゲームでゆで卵が出てくるのもこういうネタが背景にあるのかも。

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