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Perfume 9th Tour 2022"PLASMA"感想-ご当地編-。

Perfume 9th Tour 2022”PLASMA”について。
ライブ自体の感想は別記事で書いているのですが、ライブ開演前、終演後であったことという『おまけ』部分についても、ちょっと書いておこうかなと思いました。
ということで、こちらは『ご当地編』という扱いで少し(と言いつつたくさん)書かせてください。

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①マイメンTを入手するために…

今回の物販で、どうしても手に入れたいものがありました。ツアーグッズが発表時にひときわ話題を呼んだ、メンバー3人のプリントがなされたコラ画像…おっと間違えた、マイメンT。
絵柄を見た瞬間に、これは絶対着たい!!というのが率直な感想でした。最近ハマっているアメカジ系統を彷彿とさせるデザインだったことも一因でした。
ツアーグッズは通販で先行販売されており、確実に入手したいモノはその時に確保しておくのが定石。ただ、今回は出遅れてしまい、現地の物販で入手せざるを得なくなりました。
そんなこんなで東京・有明公演の初日。確か、物販開始時刻の30分後には現地に到着しました。我ながら珍しく“物販ガチ勢”でした。
場内に入ると、それなりに列ができていました。ツアー初日ということで、自分のようにお目当ての品を求める人も多かったのでしょう。それでも、場内のモニターに映るメンバーによるグッズ宣伝の映像をぼーっと見たりしていたら、レジの先頭まで来ていました。

販売スタッフさん「ご注文は?」
俺「コラ画像…(間違えた)マイメンTを~」

かくして、“ツアー初日からマイメンTを着て臨む”願いをなんとか叶えられました。

…というのが、自分とマイメンTとの馴れ初めです。入手の過程まで思い出として語れるのはきっと良いことですよね。

②“何を言ってもOK”と言われて…

東京公演2日目。終演後に“何を言ってもOK”の報せが舞い込んできました。
これまでのライブでは、ツアーが終わるまで楽曲名や演出の詳細をSNSなどで書くことを控えるよう、公式にアナウンスされていたのですが、今回は「何を書いてもいい」と判断したとのこと。つい先日、もとい、その知らせを聞く直前まで、曲名を出さずにこのツアーの魅力を伝えたるでぇい、と江戸っ子か関西人かよく分からんテンションで息巻いていましたが、少し拍子抜けしたような心地になりました。
周りの人を見ると、ネタバレを迎合している人と戸惑っている人とで二分しているように見えました。ということで、楽曲名や演出を伏せない感想があちらこちらに広がり始めました。
自分自身はというと、どうしようか戸惑っていました。既にライブを観ているので、詳細な感想を読むぶんにはネタバレにはならないので良いのですが、今後の公演に行く人たちのことを思うと、大手を振って曲名や演出の詳細を話す気が進みませんでした。せめて、周りの様子が落ち着くまでは従来通り、ネタバレ無しで感想を発信するスタンスを貫くことにしました。

…という風に立ち振る舞い続けていたら、気づけばツアー千穐楽が終わっていました(笑)
いつもだったら、ツアー千穐楽まで一切のネタバレが無いので、終演後の楽曲や演出を詳細に出した感想が飛び交い出す勢いに乗って、自分も長いことあれこれ溜め込んできた感想を書くのですが、今回は自分自身そういうエネルギーを感じておらず、新鮮な心持ちでした。
率直に思ったのが、まだ観ていない人たちには申し訳ないけど、普通にネタバレありで感想を呟いておけば良かったかもなぁということ。リアルタイムであれこれ感想が飛び交っていたので、いざ自分もつぶやこうと思ったときに“これって以前どこかで見たような”と、自分の感想に既視感を覚えて呟くことを控えてしまったモノもいくつかあったからです。自分を取り巻くものの変化に合わせて、上手く順応していきたいものですね。次のライブでもまた同じような感じだったら、そうしようかなと思いました。

③チャリ旅

自転車に乗ることも好きです。2年ほど前に購入したことがきっかけで、いまはクロスバイクに乗っています。
今回のツアーで、いくつか“チャリ旅したいな”と思う場所がありました。1か所目は広島。“自転車の聖地”なんて呼ばれるしまなみ海道もあり、ツアーにかこつけて前泊で訪れ、尾道~今治間を渡りきることも考えていました。もちろん自前の自転車で。
しかしながら、諸事情あってそこまでは叶いませんでした。レンタサイクルで3時間程度、3つほど島を渡るにとどめました。それでも、島と島を渡るときの陸橋からの眺めがとりわけ鮮烈で、やってみて良かったなと思いました。
2か所目は長野。こちらは自分の自転車を輪行で持っていき、現地で組み立て。
初日は、お宿からライブ会場まで自転車で向かいました。自分と同じように、遠方から来た方が駅やバス停から歩いている横をスイスイと自転車で追い抜かしていくことを不思議だと感じました。ライブ終了後は長野駅周辺まで寄り道しに行き、そこからお宿まで帰ることに。ところが道を間違えてしまい、思いっきり逆方向に進んでしまっていました。スマホで道を調べようにも、充電が10%台をふらついているような状況なので頼り切ることが難しい。ほぼ初めての光景ばかりが広がる深夜の幹線道路沿いを、あっちでもないこっちでもないと駆けずり回ったのも良い思い出です。
2日目は、朝からライブが始まる前に市街地をまわるのに使いました。『善光寺』や『うるおい館』も自転車で行きました。善光寺まで向かう途中の交差点で信号待ちをしていると、通りすがりの4人組の方から「昨日(ライブ)行きましたよ!楽しかったですよね」なんて声をかけられました。なんで自分も昨日行ったと分かるんだろう…と不思議に思ったのも束の間、自分の胸元に燦然とプリントされた3人組がその答えを物語っていました。こういうふとした出会いがあるのってやっぱり良いですよね。
いずれにしても、この長野の2日間は、なんだか自分も“長野県民”として過ごしている心地があって楽しかったです。確かに、自前の自転車って地元ぐらいでしか乗る機会無いよね…。
最後は埼玉。自宅から会場まで頑張って漕げば行ける距離、かつ2日目の晴天ぶりを受けて、思わず自転車を引っ張り出してしまいました。道中、少し道にも迷ったけど、埼玉のメインストリートである463号線に出てからはずっとウィニングラン状態でした。マリオの無敵時のBGMがずっと頭の中をループしていました。考えてみたら、自宅からライブ会場まで自転車だけで行ったのって今回が初めてだったような…。このツアーにおける、良いチャリ旅の締め方ができたかなと思います。

④“革命の宮城公演”の翌日。

声出しOKの措置がとられ、“革命の日”と言われた宮城公演初日。
初日のことは別記事にも書いたのですが、その翌日、2日目のことも少しお話ししたいです。
初日が大雨だったのに対して、2日目は見事な晴天。秋晴れが広がる空のもと、3人のサインが入って間もないツアートラックと、新規にラインナップされたスニーカー含めて宣伝しているPerfume CLOSETのトラックが立ち並んでいました。自分が着いた頃には、既に会場が始まっていました。休日ということもあり、前日よりも会場入りする人の群れが大きく見えました。
入場口の前で、電子チケットに刻まれたQRコードをかざすと、本日の座席番号が書かれた紙が出現。初日はアリーナ最前!と意気込んでスタンド席だったので、この日もスタンド席かな~と思っていたら、なんとアリーナの前から2列目とかで目ん玉飛び出そうでした。
しかも、センターステージの真正面。“近さ”を指標にするならば、この日が一番良かったような気がします。このツアーに関しては、“近い=良い”とは必ずしも言い切れないかなと思っていて、なぜなら遠目から演出をまじまじと観れたほうが良さを感じられるところもあるから。多角的に観れる愉しさがあるからこそ、全国各地を飛び回って何公演も参戦することをやめられない…人もいるんだろうな~と思いました。
この日は声出し禁止でしたが、それでもこれまで以上に自分を盛り立てる術を知ったうえで観られたような気がします。MCでも、3人が前日のことを逆手に取るというか、少し面白さも交えて話していて、試練や課題と感じていたことも少しは消化できたのかなと思いました。初日と2日目をセットにして“革命の宮城公演”と呼べるのでは、と思いました。

終演後は、その日の昼にようやく見つけたお宿に直行。この日の宿探しはかなり出遅れてしまったのですが、3連休の中日ということもあって自分が探し始めた時には既にほとんどの宿が予約を締め切っていました。1泊3~4万円するところが残っており、だったら頑張って家帰るわと思うほど。
それでも、直前でようやくそれなりのお値段のお宿を見つけられました。運良くキャンセルが出ていたのでしょう。次からはもっと早め早めに動かないと…と痛感しました。
ところが、宿に着いた自分を“とある場所に出向きたい”という衝動が貫きます。この日のライブ終演後に企画されていたとあるファンイベント。お宿が見つからなかったらそこでオールして過ごす予定でした。いざ泊まるところが見つかって、そこに行くことが必須でなくなるとむしろ行きたさが増してくるという…。
結果、宿を飛び出して向かうことにしました。以前も一度行ったことがあるのですが、意外と自分のことを覚えてくれている方が多くて感激しました。東北勢の方々ともご挨拶できて嬉しかったですね。オールなんてもうこの歳じゃできないと思っていたけれど、自分よりはるかに年上の方々もたくさんその中に身を投じている。大人になるって楽しいんだろうな、というか、楽しく生きる術はきっと見つけられるんだろうな、なんてことも感じました。明け方、実質ロッカールームみたいな使い方しかできていなかったお宿に辿り着き、疲れを露天風呂で流して、けど結局流しきれず、せめてチェックアウトまでの3時間ぐらいは寝て、翌朝バキバキの身体を引きずりながら松島とか観光したのも今となっては良い思い出です。とても。

⑤さいたまスーパーアリーナ…に自分自身も帰ってきた。

今回のツアーで巡る会場の中に、とりわけ思い入れのあるところがありました。
さいたまスーパーアリーナです。
この会場は個人的にとても特別なんです。というのも、自分が初めてPerfumeを観たのが、10年前にこの会場で開かれた「JPN」ツアーの埼玉公演でした。日付も忘れていないです。2012年1月29日(日)。公演2日目でしたね。
当時は大学1年生で、内向的な性格もあいまってまだ友人がほとんどいませんでした。今もまだ関わりのある友人とは当時まだ出会っていなかったような。とにもかくにも、この日のライブに自分はひとりで行きました。m○xiやT○itterも学校の友人向けにしかやっていなかったので、さいたま新都心駅を降りてけやきひろばを抜け、会場に着くまでの道中で幾度も見かけた、SNSで繋がったとおぼしきファン同士の方々を見かけた時は素直に“羨ましいな”と思ったことを覚えています。
そんなこともあって、10年後再び「PLASMA」のライブで同じ会場に来て、お会いする約束もしていた方が何人かいたのは素直に嬉しかったです。すごくおこがましいことを言うと、内向的な自分成長してるやん!(肩ぽんぽん)って感じ(笑)
勿論、自分だけが変わったのではなくて、周りの方々のお力添えもあってこそです。いつもありがとうございます。

あとは、会場内に入って、10年前の自分がいた座席も少し探そうとしました。確か、プレイガイド先行の最後のほうでチケットを取ったので、かな―――り上のほうだったんですよね…。400レベルとかその辺だったような。
場内に入ると、300レベルより上の階へ向かうルートが封鎖されていました。前回と今回で会場の形態が異なるようでした。10年前よりもはるかに近い座席に行けましたが、それでも当時の座席からの眺めを観てみたかったな…と少し後ろ髪を惹かれる想いでした。
ライブが始まり。MCの中で、さいたまスーパーアリーナでライブをするのは10年ぶり…というところから、当時のことに触れてくれる場面も何回かありました。当時はすごく緊張していて、グループ分けも「さ」「い」「た」「ま」と真面目なワードでやっていたこと。このグループ分けのワードは未だに覚えていたので、当時そんなことを思いながらやっていたのか…!とハッとさせられるようでした。『10年ぶりにこの会場に戻ってきました!』と言われたときには、自分もそうです!!と心の中で叫んでいました。埼玉公演というと、インスタ開設のご相談をした話が凄く印象的ですが、自分にとっては10年前を振り返る話もすごく印象的です。

MCの中で『10年後もこの会場でライブができるとは思っていなかった』という言葉が飛び出しました。当時は自分たちのことをまだ“流行りモノ”と思っていて、このブームがいつまで続くのかと思っていたそうです。
それって、自分たちファンの立場から言うと『10年後もこのアーティストのライブに足を運んでいる保証はなかった』ってことなんだと思います。単に逆説を弄しただけのようですが、なんだか“このアーティストを好きな自分の価値観で過ごしたこれまでの日々”も全て無かった、というところまで話が波及するように思えます。
ファン同士での繋がり。ライブ遠征にかこつけて訪れた各地で見聞きしたもの。その他、こういう価値観だからこそ日々選択してきた数多の可能性。“好きでいてくれて有難う”なんてことを色んなアーティストはよく口にしますが、こちらこそ“好きでいさせてくれて有難う”と言うべきな気がします。
この10年間で培ってきたものを、少しは体感できたように思えます。そういう意味でもこの日に聴いた「再生」は、MVの演出よろしくこれまで自分が歩んできた日々が次々フラッシュバックするような感覚もあり、涙腺が危なかったです。

以上、『ご当地編』でした。
ライブ本編の前後でのおまけみたいなところでも、これだけ色々話せることがあったことが自分でも意外でした。色んな人のご当地編エピソード、一度突き合わせてみたいなぁ。

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