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ユーモアのある中国語を話そう!・・「チャーリートン大学」って、どこの大学!?

中国の人たちと、仕事を離れて普通に雑談していると、明るく、ユーモアに富んだ人が多いなあと感じることが多い。

日本では最近何かにつけて、決まった形の政治的な切り口で語られることの多いこの国と、そこに住む人たち。少しでも近づいて付き合ってみると、面白くエネルギッシュな人が多い印象が強くなってくる。こうした気質は、動乱の歴史を生き抜くのに必要なものだったのかもしれないな、と、勝手に思ったりもする。

さて、今回は、そんな中国人が口にするユーモラスな表現をひとつ、勉強しよう。それは・・・

家里蹲大学 jiāli dūn dàxué

私もつい最近知ったばかりのこの言葉。
ん?大学?何大学? 一体どういう意味か。

例えば、次のような会話で使えるかも。

A: 太厉害了!他不愧是哈佛大学毕业的。
 (すごいね!彼、さすがハーバード大学卒だけあるね。)

B: 哈弗? 真的?我是"家里蹲大学”毕业的。怪不得,比不过他。
(ハーバードだって?まじ?道理で“チャーリートン大”卒の俺は、彼にはかなわないわけだよ)

【語句】
*不愧是….  búkuì shì(ブークイシー)=さすが、〇〇だ。
*哈佛大学 hāfó dàxué(ハーフォー・ダーシュエ) ハーバード大学
*怪不得 guàibude(グワイブダ)道理で〜だ。
*比不过〜bǐbuguò(ピープグオ)〜にはかなわない

「家里蹲大学』
これは、本当の大学ではない。

意味で見ると、「家里=家の中」で「蹲=しゃがむ」。

大学に受からず浪人していたり、特に何もせず家に引きこもっていたりする状態を、自嘲気味に語る時に使われるという。このスキットでは、「私なんて、大した大学の出ではないから」という謙遜したニュアンスだ。

実はこの言葉、響きが面白い。

「jialidun」という発音(日本語では「チャーリートン」みたいに聞こるかも)が、どこか西洋の国に実在してそうな大学の名前の、中国語読みっぽく聞こえるのだ。

「私はチャーリートン大学出身です」は、そんな謙虚な、また自嘲的なユーモアなのだ。

ちなみに、

「家里蹲大学 屋里系」

という言い方が昔流行ったとか。

「屋里」は、意味は「建物の中」。
しかし、これを理解する鍵も、やはり発音。

「屋里系」の発音は、wuli xi(ウーリーシー)。
声調は違うものの、「物理系(=物理学部)』の発音と同じなのだ。

「家里蹲大学」を日本語にどう訳すかを考えたらとても難しい。名訳は思い浮かばないが、例えば、学校でどこの部活動にも入っていない人が、「私は帰宅部だから」と言ったりする感覚にも似ているかも。

こういう、庶民から生まれた、ユーモアのある生きた中国語表現。たくさん学んでいきたい!


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AJ😆

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