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一日一句【菜根譚】#85『功過不容混,恩仇勿太明』功過と恩怨のバランス:リーダーの心得


「功過不容混,恩仇勿太明」

日本語訳: 功績と過失は混同してはならず、恩義と恨みはあまりに明らかにしてはならない

解説

  • 功過 (gōngguò): 功績と過失

  • 不容混 (bùróng hùn): 混同してはならない

  • 恩仇 (ēncháu): 恩義と恨み

  • 勿太明 (wù tài míng): あまりに明らかにしてはならない

この言葉は、リーダーが部下と接する上で、功績と過失、恩義と恨みについて適切なバランスを保つことの重要性を説いています。

功過を明確にする

まず、部下の功績と過失は明確に区別する必要があります。リーダーが部下の貢献を認めず、あるいは過失をなかったことにすれば、部下はモチベーションを失い、怠惰に陥ってしまう可能性があります。

一方、部下のちょっとした過ちを過度に責めたり、いつまでも根に持ったりするのは逆効果です。部下は委縮し、リーダーへの不信感を抱いてしまう可能性があります。

恩怨は表に出さない

部下に対して特別な恩義を感じている場合や、逆に恨みを抱いている場合でも、その感情を露わにするのは避けましょう。

恩義を公言すれば、部下はプレッシャーを感じたり、甘えに走ったりする可能性があります。また、恨みを表に出せば、部下との間に溝が生じ、チーム全体の士気が低下してしまうでしょう。

リーダーの役割

リーダーは、部下の功績を認め、過失を正し、公平に接することで、部下の信頼を得ることができます。また、部下への思い入れは個人的な範囲にとどめ、表に出さないようにすることで、チーム全体の結束を強めることができます。

まとめ

「功過不容混,恩仇勿太明」という言葉は、リーダーが部下と良好な関係を築き、チームを成功に導くための重要な指針となります。

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