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中国①

 米国は歴史がない国だから、歴史のあるアジアのことが、まるでわからない。

①米国は中国を警戒していて、中国の海洋進出を領土的野心の面からしか捉えていない。だが、歴史を考えれば、これは明の時代の海洋進出を想起させるものがある。これは日本人なら、すぐに解ることであるが、アメリカ人にはわからないないだろう。明の海洋進出は、領土よりも、覇権国であることを周辺諸国に認知させる意図で行なわれた。現在の中国も、同様の意図の下に海洋進出を行っているものと思われる。


②中国人は明の文化は韓国、朝鮮に保存されていると考えているらしい。朝鮮は明の時代に儒教を国教としたから、この認識は正しい。それに対し、日本は唐の文化を保存しているということになっているようだ。これも一応、合っているだろう。

③日本では隋唐の王朝は、漢民族によるものではないと考えられているが、中国ではチンギスハーンすら中国人ということになっているから、漢民族王朝かどうかは問題ではないらしい。隋唐は鮮卑系民族の王朝と考えられるから、鮮卑の民族系統が特定されれば、歴史に残る帝国を築いた記録が残ることになる。鮮卑はアルタイ語族と見られていて、モンゴル系、トルコ系、トゥングース系のいずれかか、それらの混血説がある。私は勝手にトゥングース系と考えている。モンゴルは世界帝国を創っているし、トルコ系は何度も大規模な帝国を築いたが、トゥングース系は清朝だけなのと、中国化して中国語を話していたのが、鮮卑族と満洲族では共通しているからだ。

④満洲族は清朝を築いた。現在の中国は領土的には清朝マイナスモンゴルである。しかし、統治の仕方は、明に近い。共産主義化した明と考えるのが、中華人民共和国の捉え方としては正しいと思う。

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