言えなかった「ありがとう」

小さい頃、引っ込み思案だったわたし

いつも誰かのうしろに

ひっそり隠れてる

何をするにも、周りをきょろきょろ

ほしいものがあっても

あとで、いいよ

小学校の頃

クラス替えのたびにドキドキ



なじめるまで時間がかかる　人見知り

自分からなかなか話せない

昨日も今日も、もじもじ　

家に帰ると反動で、家族とおしゃべり

気心知れた人とはたくさん話す

そうでない人とは壁がある　小学校低学年

楽しそうだなぁー

外から眺めてる

輪に入るには

ちょっと勇気がいるみたい

どうしよう？　

優柔不断で

何をするにも迷ってばかり

そんなとき

一緒にあそぼ

やさしいコたちが、声をかけてくれたんだ



とってもうれしかった

だけど、そのときのわたしには
にっこり笑うのが精一杯だった

一緒に、あそぶ〜！

ほんとは　全身で喜びをあらわしたかった

だけど、秘めてる

小さくガッツポーズ


胸の奥がじんわりと
あったかくなってきた


身体もふわっと軽くなる
心地いい　この感じ　

誰とでも、仲良くできるタイプなら
たいしたことじゃないかもね

自分から話したいのか
話しかけられたいのか

考えてしまうと、何もできない

ぼーっとしてるように見られても
頭の中では、ぐるぐる、ぐるぐる…

時間だけが過ぎていく

ほんとはいろいろ考えてるの
隠してるわけじゃないんだよ

オモテに出せないだけなんだ



変わりたくても変われない
そんな自分がイヤだった

一緒にあそぼ

みんながこっちをみているよ

はーい

そろーり　そろーり

やさしいコたちが迎えてくれる
にぎやかな方へ行ってみる

楽しい時間はあっというま

みんな笑顔で自然体

いつのまにか、すっかり溶け込んでいた

みんなのおかげで　だんだんと
人と話せるようになっていく

変われないって言ってた自分は
ちょっとずつ、変わっていった

ひとり　ふたり　さんにん　よにん
自分が変われば周りも変わる

ともだちも増えてきた

卒業してから…

みんなどうしているのかな

「声をかけてくれてありがとう」なんて
恥ずかしくてお礼は言えなかったけど

ほんとは毎日学校で、会うたび思っていたんだよ

すごくすごく助けられて

ほんとに感謝してたんだ

わたしも、こんな人になれたらいいな

憧れてたよ

大人になってから出会う人

学生と違った人付き合い

初対面はいつも緊張

だけど

そんなときこそ、自分から…

子供の頃の、わたしみたいな人がいるのかも

声をかけてみようかな

そんな気持ちになっていた

まずは自分から　挨拶してみる

そしたら

視界がパッと明るくなって

気持ちがいいことに気がついた

相手も笑顔で返してくれて、ホッとした

清々しさを感じたよ

こんな簡単なことだったんだ

肩の荷が降りたよう

これまで考えすぎてたのかもしれないな

ひとつ、いいことが出来て

それが自信につながった

自分から一歩踏み出してみる

気づいたときがはじめどき

ぽつんとしてたわたしを救ってくれた
やさしいコたち

あのときの、感謝の気持ちがあったから

変わることができたんだ

あのときの「ありがとう」を今ここで。

何年か前に動物園で撮った写真を見ていたら
小学校時代の自分を思い出し、書いてみました。

ここまで読んでくださって

ありがとうございます。

今回はポエムみたいなものになりました(^^)

気が向いたらまた、こんな文章でも
書いてみようと思います♪

(*´-`)