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恋愛小説は「感情移入」が肝という話

女性向けライトノベル、ティーンズラブ、ボーイズラブ。
どれも女性読者が主人公に「感情移入」して読む小説です。
だから、共感性の高い主人公、感情移入できるヒロインが大切です。

そんなのわかってるよ!

……と、思うかもしれません。
ライトノベルや恋愛小説を書く上では
基本の「キ」ですから。

だからみなさん、共感性の高い、魅力ある主人公
作ろうと、そして動かそうと頑張っていると思います。

が、深い意味で理解している、という人は
実は少ないかもしれません。

それを感じるのは、プロ作家の小説を編集していてもですが、
アマチュアの方の小説の講評サービスをしていて、
ひしひしと思うことでもあります。

導入はいいんですよ。
最初のキャラ作りは、みなさんけっこう、
けなげで頑張り屋だったり、控えめだけどいい子だったり、
読者が好きそうなキャラを主人公にしています。

が、問題は、読者は最初から最後まで
主人公に感情移入している
、ということです。

ですので、主人公がけなげでとってもいい子なんだけど、
ずっとずっと不幸で可哀そうだったりすると、
読者はどんな気持ちになるか

物語の大半で、どよーんと暗い気持ちになりますよね。
昔はそれでも需要があったんですが、最近は
あんまり不幸続きの話は受けなかったりします。

もちろん最後は報われる、幸せになるストーリーですが、
もっと早く幸せにしてよ!
幸せで溺愛ラブラブが読みたいのよ!

という読者が増えたので、主人公がひどい目にあったとしても、
わりと早い段階で幸せにしてあげないと読者受けはよくありません

また、女性読者がラノベやTL、BLに求めているものは、
「恋愛のドキドキ感」です。
主人公に感情移入して、自分が恋愛しているかのように
ドキドキして恋のときめきを感じたい
わけです。

なのに、あんまり恋愛していない
恋愛より大きな事件や問題があって、
むしろそっちのほうに気を取られている
、としたら……。

読者の期待外れになってしまいますよね。
主人公にはぜひ、恋愛の真っただ中、
恋愛のドキドキもやもや葛藤悩み甘やかさを
味わわせてあげてください

それから、恋愛の絶頂ってどんな時?
それは、主人公が相手を愛していると自覚した時だったり、
「告白シーン」であったり、体のふれあいがあったりした時ですよね。

そういう時こそ!
これでもか、と描写を密にしっかりと入れて
読者に恋愛の絶頂期を感情移入して味わい尽くせるよう
努力してほしいのです。

が、そこがあっさり、するっと。
場合によっては拍子抜けするほどにさらりと
書かれている作品もあったりします。

いやそこ重要ですから!
感情移入して味わいたい「肝」の部分ですから!

ぜひ「読者の気持ちになって」小説を作っていってほしいですね。

ココナラで受注していた「小説の講評」サービス、
「プロットのブラッシュアップ」サービス、
「作家性の魅力発掘」サービス、HPからもお受けしていますので、
気になる方はのぞいてみてください。


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