公立中教員 林良平

中学教員に採用され、数学、バレー部、多種校務分掌を経て、早22年目です。 面白そうなこ…

公立中教員 林良平

中学教員に採用され、数学、バレー部、多種校務分掌を経て、早22年目です。 面白そうなことを考えることが好きで、せっかくなら文字に残そうと思い始めました。 学生さんや、若い先生からの質問にもお答えしていきますよ。 2024/3/4~本格スタート!

マガジン

  • ためなり思考

    中学生や教員の悩みに答えるだけのマガジンです。 更新頻度をなるべく多くするために、かなり主観的で適当で短くまとめました! みなさんの悩み相談にも対応します!

  • こんな中学校を創ってみたい

    現実的だけど面白そうな「こんな中学校があったらいいな」を妄想しています。近い将来に実現することを想いながら…。

  • #School Hack~中学校教育を考えてみた~

    中学校教育について、私がなんとなく考えていることを短い文章でお届けするものです 「Life Hack(仕事や日常生活で役立つ、ちょっとしたアイデアやテクニック)」をモジってタイトルをつけました。気楽に書き続けていきます。

  • 私の反省手記

    日々ふとした時に感じた自分の心の中の反省を書きました。

最近の記事

質問4)なかなか自分から話しかけられません、どうすれば話しかけられるようになりますか?(中学2年生)

自分のタイプを考えてみよう なかなか自分から話しかけられない中学生には、いくつかのタイプがあります。それは… ⑴ 自尊心が低いタイプ(Low Self-esteem)  誰かに話しかけにいきたいけど、自分なんかが話しかけると相手が嫌がる  かも知れないのが怖いという人が、ここにあたります。 ⑵ 必要以上に気遣うタイプ(Caring)  会話中の人たちに声をかけたら、せっかく楽しく話していたのに何?と言  う風に、邪魔をしたと思われるのが嫌だから、会話の輪に入れない人が

    • こんな中学校を創ってみたい(第5回)

      「学年統括制度」&「学年一斉・自由進度学習」で、人手不足劇的解消&生産性アップ 人手不足の現状 教員の定数不足が深刻化しています。 令和3年5月1日時点で、都道府県・政令市の内、実に14の自治体で「中学校の義務標準法に基づく充足率」が100%を下回っています。 しかし、100%以上とはいえ、学校単位で考えれば「物理的に教員が足りていない」という状況に悩まされている学校は少なくありません。代替となる講師を探そうにも各校が取り合っている状態、また、採用倍率の低下により講師登録者

      • 質問3)将来の自分をイメージできない。どうしたらいいですか?(中学3年生)

        自分の夢がある人は… 野球で言えば、イチロー選手や大谷選手のように「プロスポーツ選手になる」とか、みんなの学校の何人かの先生のように「学校の先生になる」とか、明確な夢をもっているあなたは、「夢に向かって必要な学習は何か」を調べ、とことん追及していきましょう。 大切なことは、夢がかなっている自分を色濃く想像することです。 夢がかなったあなたの日常は、どんな生活習慣を送っているか?どんな発言をしているか?「もうすでに夢がかなった自分」を今から演じることで、なりたい自分を手繰

        • 質問2)好きなようにやりなさい?

          「いろんな事やれ」っていったのに… 「なんでも挑戦しなさい」「失敗を恐れずに行こう」 学校では多くの先生が生徒にこの言葉を伝え、多くの管理職が先生にこの言葉を伝えます。 以前、ある生徒がふとしたときに私にこんなことを言いました。  ○○先生は、自分たちで考えて何でもやりなさいと言ったから、学年委員  会の企画であるレクリエーションをやりたいですと話したんです。そうし  たら、そんなの学校でやってはいけない、無理だって言われました。ひど  くないですか? また、ある音楽

        質問4)なかなか自分から話しかけられません、どうすれば話しかけられるようになりますか?(中学2年生)

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        • ためなり思考
          4本
        • こんな中学校を創ってみたい
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          9本
        • 私の反省手記
          2本

        記事

          質問1)自分に不安

          自分の意見があっているか自信がもてないのですが、どうしたらいいですか? まず、「自分の意見をもっている」ことが素晴らしいです。そういった意味では、あなたは「その出来事に意見をもてない人」よりも、多くのことを考えているってことですから。 多くの人にとっての「自分の意見があっているか」の価値基準は、だいたいあなたの意見に対して「より多くの人が同調するか」または「影響力が高いと自分が思っている人が同調するか」ってことです。だから実は、正解かどうかは関係ないってことです。 その

          質問1)自分に不安

          #8)中学校の教育相談期間

          中学生がもつ悩みと不安 教育相談期間をGW明けのこの時期に、多くの中学校で設定されています。一般的には、5月、9月、11月、1月のどこかで教育相談を行っている場合が多いようです。長期休み後や、生徒が不安を感じやすい時期に設定されています。 中学生には、日頃は普通にしていても様々な悩みや不安を内在していています。昨日まで普通にしていたように見えたのに、急に学校に来れなくなった。というケースも少なくありませんよね。 中学生がもつ不安や悩みの多くには、次のようなものが考えられます

          #8)中学校の教育相談期間

          #7)中学部活動を撤廃すべき理由

          部活動の意義とは これまで「中学校で部活動(運動部)をするメリットは多い」と言われていました。 例えば「体力・技術力が向上する」「人間関係が広がり、コミュニケーション能力がつく」「一生付き合える仲間ができる」「礼儀やマナーが向上する」「社会人となり課題に直面しても折れずにクリアしていける」「自己理解を深め、自立できる」などです。 デメリットとしては「勝利至上主義に染まってしまい、生徒が心身ともに疲弊する」「教員の時間外労働が激増する」「教員が不慣れな部活を担当する」「新た

          #7)中学部活動を撤廃すべき理由

          #2) おつり1円の葛藤

          とあるチェーン店での出来事 普段は外食しないのですが、春のキャンペーン割引セール中だったので、行ってきましたとある唐揚げチェーン店へ。 チキン南蛮定食(美味かった)をいただいていざ会計へ。 「704円でーす。」レジではハスキーボイスでイケイケな雰囲気の、芸能人で例えるならまちゃまちゃさんのようなお姉さんが(さすがにモヒカンではない)対応してくれました。 財布の中を覗くとちょうど小銭が多く入っていたので、500円玉、100円玉、5円玉を使って「細かいですが」と言葉を添えなが

          #2) おつり1円の葛藤

          #6)新採用の苦悩。助言は難しい。

          新採用の苦悩 新採用や異動してきたばかりの先生は、その学校の「文化」や「生徒の様子」や「地域性」がよく分かりませんよね。 特に新採用の先生は、大学生からいきなり「先生」と呼ばれる立場になります(講師経験者もいますが)。 中学校は割と採用1年目は学年部副任になることが一般的だったのですが、近年1学校単位の教員数も減少傾向にあり(生徒数が減っているからということですが…)、新採用といえど「学級担任」「部活動主顧問」などの校務分掌が割り当てられるケースも少なくありません。(諸

          #6)新採用の苦悩。助言は難しい。

          #5) 春の職員会議と業務改善の考え方

          教員の悩みランキング 文部科学省「OECD 国際教員指導環境調査(TALIS)2018報告書 vol.2 のポイント」によると、どうやら教員は、事務的な業務ついてのストレスが最も高いようです。 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/__icsFiles/afieldfile/2020/20200323_mxt_kouhou02_1349189_vol2.pdf 春の職員会議 春の職員会議には、膨大な量の会議資

          #5) 春の職員会議と業務改善の考え方

          #4)「誰が言うか」の「誰が」になる

          大切なお話 中学校の先生には、「学級担任」「教科担任」「部活動顧問」など、直接多くの生徒にかかわる場面があります。 ですから生徒に対してそれぞれの立場から「大切なお話」をすることがあると思うんです。 この時に私が心がけていることが一つあります。 それは「生徒にとって大切なお話」と「先生にとってこれが大切なはずなんだというお話」という異なる主語の言葉を一致させるということです。 中学生はよく見ている 中学生は先生をよく見ています。そして例えば、面白い人、厳しい人、優しい

          #4)「誰が言うか」の「誰が」になる

          #3)新年度の学級開きで話すことは…

          気が付けば3月も終わろうとしています。学校現場では離任式が終わり、年度末の教務室大清掃(結構楽しい)と座席移動が行われ、新年度体制の組織づくりがスタートしたところだと思います。 学級開きに向けて 4月に新しい学年学級を受けもつ担任は、生徒情報をできる限りインプットし、どんな学級にしようかと思いを馳せながら、「教室環境(物品の位置や掲示物の位置も)整備」「名簿番号シール」「各種当番活動等の割振り」「座席表」「タブレット設定」「学級便り」等々の様々な準備をします。 このあた

          #3)新年度の学級開きで話すことは…

          #1) レジ袋どうされますか?

          今朝の話です。 日頃よく利用しているスーパーでバナナと4連パックのヨーグルトと瓶入りのインスタントコーヒーを購入しました。 人見知りの私は、セルフレジが大好きなのですが、まだ朝が早かったためかセルフレジが開いておらず、普通のレジに並びました。朝早い時間帯でしたからレジは1台しか空いておらず、必然的に買い物客はそこに並んでいきます。まだ買い物客も少ないためそれで十分な状況でした。 「レジ袋どうされますか?」 「いらないです」 というよくあるやり取りをしたあと会計を済ませると

          #1) レジ袋どうされますか?

          #2)授業と時間の考え方

          およそ20年間ほど中学生に向けて数学の授業を行ってきた私ですが、常々考えていたことがあります。それは「時間」についてです。 中学校1コマの授業時間は1500分? 中学校1コマの授業時間は、今のところ原則50分です。 そして教員1人につき、およそ30名の生徒が1コマの授業を受けます。 ということは、1コマ50分×30名=1500分の時間が費やされることになります。私はこれを勝手に「授業消費時間」と呼んでます。 それは例えばこんな考え方です。 授業中に教員が10分間の解説した

          #2)授業と時間の考え方

          School Hack(第1回)

          部活動の行方部活動地域移行 中学校課題の1つに「部活動地域移行」があります。 スポーツ庁によれば、部活動の意義とは、  ・スポーツに親しむ機会。  ・自主的・主体的な活動を通じ、責任感・連帯感・自主性を育成。  ・問題行動の抑制。学校への信頼感、一体感や愛校心の醸成。 ということらしいです。今回は「部活動地域移行」について、今現在考えていることを書いていきます。 個人的に危惧していること 本当に課題が山積みで市町村自治体がモデルケースをもって模索しながら良い形を探ってい

          School Hack(第1回)

          School Hack(第0回)

          新しいマガジンを連載します タイトルは「School Hack ~中学校教育を考えてみた~」です。 これは、現在連載中の「こんな中学校を創ってみたい」とは異なり、日々、私がなんとなく考えていることを短い文章でお届けするものです 「Life Hack(仕事や日常生活で役立つ、ちょっとしたアイデアやテクニック)」をモジってタイトルをつけました。更新頻度を少し上げて、気楽に書き続けていきます。

          School Hack(第0回)