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MENA(中東・北アフリカ)専門家によるイラン解説 XIV

 旧約聖書は歴史書ではないため、史実と異なる記述も多々ありますが、中東諸国の人々の歴史観を大まかに理解するためには、貴重な情報源であると言えます。

#旧約聖書 には #ペルシャ の王や偉人が繰り返し登場し、これはペルシャ帝国の影響力と #中東 地域におけるその歴史的重要性を如実に示しています。そこで本稿では、旧約聖書に名前が挙げられている主なペルシャの王について簡単に述べます。noteの読者の多くは、読書速度が速く文章理解力が高い傾向にあるため、日本語のYouTube番組を見ると時間の無駄だと感じることが多いのではないでしょうか? 私も日本語のYouTube番組やニュースの解説は、文章で読めば数秒から1分程度で理解できる内容を30分から1時間の番組に仕立て上げていることが多いので、YouTubeの映像を見ることは時間の無駄だと思うことがあります。

 文末に添付されている『Iran in the Bible』という英語の番組は秀逸です。30分弱の番組で、日本の冗長な #中東解説 番組10時間分以上の価値があると思いますので、旧約聖書に登場するペルシャの王に興味を持たれた方は、是非番組をご覧になることをお勧めします。

番組中に登場するペルシャ王たちの概略

#キュロス大王 は、『キュロスの詔書』として知られる文書でユダヤ人をバビロン捕囚から解放し、エルサレムにおける神殿の再建を許可しました。これにより、彼はユダヤ人から敬愛される存在となりました。

#ダリウス大王 はエルサレムの神殿の再建が完成するまでの期間、ユダヤの人々を支援し続けました。彼の統治下で、エルサレムの神殿建設は積極的に進められ、ユダヤ人社会の再興が実現しました。

#アハシュエロス #クセルクセス )王はエステル記に登場し、彼の王妃エステルと彼女のいとこのモルデカイによってユダヤ人が救われるストーリーで知られています。彼はまた、広大なペルシャ帝国を統治したことで知られています。これらの王たちは、ペルシャ帝国がどれほど広範かつ影響力のある帝国であったかを示しています。ペルシャ帝国は、中東だけでなく、アジア、アフリカ、ヨーロッパの広い範囲にその影響を及ぼしました。帝国の統治構造は高度に組織化されており、多様な文化、宗教、言語が共存する包容力を持っていました。また、道路網の整備、郵便システムの確立、貨幣経済の導入など、後の帝国運営のモデルとなる多くの革新を行いました。

『Iran from above』は、ドイツの公共放送Deutsche Welle(DW)が制作したドキュメンタリー番組です。

 DWにできることでも、NHKにはできないので、NHKはハッシュタグをつけて解約した方が適切かも知れません。 #NHK解約

 多くの方がイランは砂漠で農業が難しいと誤解していますが、実は #イラン は農業大国であり、トラクターの製造も行っています。

 イランの農業用水は、 #カナート (北アフリカでは #フォガラ とも呼ばれる)という地下用水路によって支えられています。真夏の炎天下でカナートに入ると、涼しくてとても心地よいです。次回は、カナートと農業について詳しく解説します。

つづく…

#武智倫太郎

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