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ツンデレ童話(13):ジャンキーの青い鳥

 むかしむかし、1969年に森の中に『 #妹萌え のダンデレ』と『 #兄萌え のツンデレ』という兄妹が住んでいました。

 ある夜、突然、漫才言葉の胡散臭い魔術師が #ダンデレ #ツンデレ の家に押しかけてきて、『そのダンデレ・ツンデレっていう名前があきまへんな。なんや最近 #アンドレ・カンド レっちゅう駆け出しの歌手がおるやろ。

 いまは全然売れてへんけど、再来年の1971年に芸名を #井上陽水 っちゅう本名に変えよったら、あっちゅう間に日本で初めてLPレコード販売数100万越えのフォークシンガーになりよったんやで。おっちゃんは魔術師やから、未来のこともお見通しなんや。まぁ、おっちゃんとしては、♬ #氷の世界 のLPも好きやけど、やっぱ、井上陽水& #忌野清志郎 の♬ #帰れない二人 が好きやな』と訳の分からない未来の話を始めました。

 気の強かったツンデレは『あ、あんた、こんな夜中に人の家に押しかけてきて、なに言ってんのよ。ちょっとおかしくなくなくない!』と魔術師に文句を言いました。

『せやな。ツンデレはんの言うとることも分からんことないわな。せやけど、おっちゃん、今夜はあんたらが幸せになれるっちゅう、えぇ話を持ってきたんやでぇ』と如何にも胡散臭い話を続けました。

 ダンデレは警察に通報しようかと思いましたが、この時代には、まだスマホがなかったので、事を荒立てないように『これから寝るところだから凄く迷惑なんだけど、手短に話して帰ってもらえますか?』と、胡散臭い魔術師に尋ねました。

『まぁ、すぐに終わる話やさかい、時間のことは気にせんでもええがな。でな、ワシは胡散臭そう見えるかも知れへんけど、こう見えても幸福をもたらす魔術師なんやで。そんでな、まぁ、簡単に言うたら #青い鳥 を探すだけのホンマに簡単なことで、あんたらが大金持ちになれるっちゅう夢のある話やねん』と言いました。

 この胡散臭い魔術師は、『脳にチップを入れたら不老不死の天才になれる』とか、『人類が火星に行ったら幸せになれる』とか、『太陽光で作った #エレキテル の馬車を動かしたら、馬糞の問題なんか一発で解決できる』と世界中の人を欺いていることで有名な詐欺師でした。

 最近は、 #LSD #ケタミン #コカイン #エクスタシー などの #違法薬物 を常用していることでも有名ですが、この時代にはインターネットもなかったので、ダンデレもツンデレも、魔術師がそんなに悪い #詐欺師 だとは知りませんでした。

 魔術師はダンデレとツンデレに、様々な違法薬物が詰まった『時の帽子』を渡してから、『そん中に入っとるクスリを飲みよったら、気持ちよ~なったり、過去や未来に自由に行けよったり、全ての物が虹色に見えたり、妖精が見えたり、 #幽体離脱 ができる凄いもんなんやで』と言って、 #違法ドラッグ の入った『時の帽子』を渡して帰っていきました。

 ダンデレとツンデレは胡散臭いとは思いましたが、まだ子供だったので、興味津々でとりあえず、『アイス』と書かれた薬を飲んでみると、目が冴えて急に元気になった気がしました。

『ダンデレお兄ちゃん! これって凄くない?』とツンデレが聞くと、ダンデレが飲んでいたのは、『 #スマック・ダスト 』と書かれていたクスリだったので、全身の力が抜けて、フワフワと空を飛んでいるような気になっていました。

 ハイになっていたツンデレが、『 #アシッド 』と書かれた角砂糖を食べると、周りが虹色に見えたり、妖精が見えたり、これまで聞いたことがないような美しい音楽が聞こえてきたので、ダンデレにも角砂糖をあげました。

 ところが、ダンデレは #バッドトリップ してしまい、まるで地獄のような世界しか見えず恐怖で叫び続けました。ツンデレはそんなことは一切気にならず、ダンデレのことが青い鳥に見えて、幸せな気分になっていたので、『あぁ、あの魔術師の言っていたことは本当だったのね』と信じてしまいました。

 この童話の教訓は、胡散臭い話に乗ってドラッグ常用者の話など聞いていたら、ロクな人間にはなれないということです。

つづく…

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