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近未来麻雀小説(15)新中華麻将テーマパーク II

これまでのあらすじ

 新華強北町財政再建のために建設された新中華麻将テーマパークのMAJAN GAME事務局から、まるで #ライアーゲーム のように無茶振りな勝負に参加することになったマチルダは、羅漢壱号軍団に清一色(6翻)、三暗刻(2翻)、三連刻(2翻)、自摸(1翻)の11翻で、親の三倍満の36,000点を自模られた。しかし、作者の俺は麻雀の役の数え方に自信が無かったので、ゼロシグマ師匠に役の数え方を質問するしかなかった。

 ゼロシグマ師匠は第一回ゼロシグマ杯(麻雀大会)を主宰するほどの雀士であり、俺に #セガNET麻雀MJ という #オンライン麻雀 があることを教えてくれた麻雀の師匠である。俺は #秋葉原人 なので #SEGA #ゲームセンター だと思っていたが、 #オンラインゲーム もあるという極秘情報を入手した。

 MAJAN GAME THE FIRST STAGEでは、25,000の30,000返しなので、親が三倍満の36,000点を自模ると他家の子雀士全員から12,000通し(36,000点 ÷ 3雀士=1雀士あたり12,000点)でポイントをゲットできる。この場の子のマチルダ、遠山金太郎の第四交代人格の桜乃金一、モリエホンの三雀士は、25,000 - 12,000で、それぞれ13,000点と、親の羅漢壱号軍団が25,000 + 36,000 = 61,000点となる。

 この上りに異議のあったマチルダはディーラーの麻雀奉行に向かって、『いまのはイカサマにゃり! 羅漢壱号軍団が上がれたのは、コンビ打ちしていた桜乃金一が羅漢壱号軍団の必要な牌をすり替えていたからにゃり!』と言って、マチルダのスタンドの♬Have a Cigar #ジョジョの奇妙な冒険 #レオーネ・アバッキオ のスタンドである #ムーディー・ブルース のように、桜乃金一と羅漢壱号軍団が大胆にも、一度に五枚の牌を摩り替える瞬間をリプレイした。 

 するとディーラーの麻雀奉行は、『セーフです。このゲームは、ゲームは旧日式麻雀東風戦・アリアリアリアリアリアリアリ~。アリーヴェデルチ!(さよならだ)ルールなので、当然、イカサマありです』と、このイカサマをセーフと判断した。

東風戦・第一戦・東1局1本場(連荘)

 一巡目にして桜乃金一が【2萬】ポンと早い勝負を仕掛けた。積み込みアリなら、桜乃金一のイカサマの腕があれば、何度でも天和(テンホー)で上がれることは、誰の目にも明らかだった。しかし、彼が子で地和(チーホウ)狙いだと、自分の番が回ってくる前に、マチルダが四槓子で上がる可能性が高かったので、このポンにはマチルダの上りを牽制する意味が込められていた。

 一巡目の手番が回ってきたマチルダは、山から一牌抜き取ると、その牌を手牌と差し替えると同時に手牌を全部パタリと晒して、開双立直(ダブル・オープン・リーチ)を掛けて【發】を捨牌た。開立直(オープンリーチ)とは、自分の手牌の全てを他の雀士に晒すので、誰の目にもマチルダの待ちが、開双立直自摸の4飜に裏ドラが何枚乗るかの勝負であることは明らかだった。

 なぜなら、マチルダの手牌は全て見えているので、その上り牌に振り込む雀士などいるはずがなく、開立直に他家が振り込むと役満だからだ。

 しかも、マチルダの待ち牌は、既に桜乃金一がポンをしている【2萬】のカンチャンだった。旧日式麻雀では、それぞれの牌は四枚ずつしかなく、既にその内の三枚をポンされているので、マチルダ以外の三家の何れかが、【2萬】を持っていたら、マチルダは絶対に上がることはできない。

 この奇想天外な開双立直に羅漢壱号軍団が既に【2萬】を持っていることを知っていた桜乃金一は、思わず吹き出しそうになった。

 一巡目の羅漢壱号軍団が山から引いてきた牌は【1萬】~【9萬】の一気通貫の清一色の立直となる【5萬】だった。この状態で羅漢壱号軍団が【2萬】を捨牌ことなどあり得ない。ところが、実際に彼らが切った牌は【2萬】だった。

御無礼ロンにゃり

 マチルダは当然のような顔で『 #御無礼ロン にゃり』と、開双立直から役満を引き当てた。

 この捨牌に我慢できなかった桜乃金一は、思わず羅漢壱号軍団に『てめぇら何しやがる! 寝返りやがったか!』と怒鳴ってしまった。

 羅漢壱号軍団は、なぜ自分たちが【2萬】を切ってしまったのか理解できなかった。

 マチルダは態々説明する必要はないとは思ったが、それではこの話が成り立たないので、取って付けたように『あンたらの電脳は、あたいに電脳ハックされているにゃり! 電脳のルートを取られても気付かないなんて、あンたら #NISC #内閣サイバーセキュリティセンター )並みのセキュリティにゃり』と補足説明をした。

 子の役満は32,000点なので、振り込んだ親の羅漢壱号軍団は61,000 - 32,000 = 29,000点で、マチルダの点は13,000 + 32,000 = 45,000点で1位と2位が逆転した。意外と麻雀のルールを知らない読者が多いので解説すると、この場面では、遠山金太郎の第四交代人格の桜乃金一、モリエホンの二雀士には点数移動は無く、それぞれ13,000点のままである。

1位:マチルダ    45,300点(45,000+300)
2位:羅漢壱号軍団  28,700点(32,000-300)
3位:桜乃金一    13,000点
3位:モリエホン   13,000点

 一本場の100点が3倍の300点になって、親から上がった子に支払われるはずなので、上記の計算であっているはずだが、この計算には自信がないので、作者の俺は、また、ゼロシグマ師匠に確認しなければ、この続きが掛けなくなってしまった…。

つづく… 


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