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なぜか上司がいない日はみんな在宅。同調圧力のある組織の風景

「何で、みんな上司がいない日は在宅なんですか?」

最近配属されたZ世代代表の新入社員からの何気ない質問です。たぶんだれも口に出して言う人はいないのですが、みんなそう思っているはず。

僕のいる会社は老舗大企業で、昭和な雰囲気漂うレトロ企業の代表選手のような感じです。従業員に家族的な関係性を求めるが故に、上から下まで決してギクシャクしているわけでもなく、表面上は友好的な関係性を築いているように見えます。周囲の人たちは尖っているわけではなく、みんな「良い人」たちばかりです。

でもこんな良い職場には幾つもの不文律があるような気がします。

みんな始業1時間以上前から働いている。

フリーアドレスでもなぜか上司の近くに座る。

部署の飲み会が頻繁にあって、基本全員参加している。

土曜に会社の行事が頻繁にある。

たぶん、こんなのが山のようにあるけど誰も不満も言わずにもくもくと働いているのです。そういえば前の会社にはこういう「空気」が全く無いような気がしたんですが、今の僕の職場はこんな同調圧力に囲まれた環境なのです。

同調圧力(どうちょうあつりょく 英: Peer pressure、ピア・プレッシャー)とは、地域共同体や職場などある特定の同等集団において意思決定、合意形成を行う際に、少数意見を有する者に対して、暗黙のうちに多数意見に合わせるように誘導することを指す

Wikipediaより

要するに集団内で起こる心理的圧力によって、個人が他人と意見を合わせるように誘導させられて個性を消失してしまうことです。

確かに企業からすれば同調圧力には良いことの方が多いので「一体感」の名の下、積極的に集団主義的な組織文化を作り上げようとします。そうすると、本来必要な健全な意見の対立も生まれなくなってしまいます。

「うちの会社は良い人ばかりです」

採用面接などでこの言葉を聞いた時は要注意です(笑)

僕の「働きづらい」理由の第一位は「周囲の人に合わせなきゃ」という見えない空気があることです。たぶんルールや規則には明文化されていないこの見えない空気こそ、僕の心を支配して何とも言えぬ恐怖や不安に陥れる「働きづらさ」の正体だと思います。

心理学に「黒い羊効果(black sheep effect)」という言葉がありますが、「身内」とみなす人を特別にほめたたえたり、反対に身内だからこそけなしたりしたくなる現象です。好ましい身内は好ましくない他人より高く評価され、好ましくない身内は好ましくない他人より低く評価されてしまうのです…泣。

たぶん、僕のような空気の読めない人は「黒い羊を排除しよう」とする集団心理に日々怯えているのであった。

たぶん組織開発で目指している「一体感のある組織」「イノベーションが起きる組織」は同調性と自立性という二律背反であり、二兎を追っても永遠に一兎も得ることは出来無いような気がします…


今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。

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