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「盛る社会」ご飯も顔も話も全部モリモリの一歩手前が良いんです

今日は決して盛(さか)る話しじゃありません、盛(も)るお話しです(笑)。

あと、盛ると言っても「まんが日本昔ばなし」に出てきたようなメガ盛りご飯について語る訳でも残念ながらありません…

30年前に「プリクラ」が登場してから主に「顔」を盛るという行為はいろいろと変遷を重ね、劇的に進化していって気がつけば大変な時間と労力を要する行為に変化したような気がします。

早いですねえ、30年前ですかぁ〜。

そして恐らく本人にとって「盛る」という行為は自己満足するものから、多くの他人からの承認欲求を満たし、さらには自分の人間関係における序列を引き上げるための術へと変化してきたような気がします。だからこそ、みんな日々たくさんの写真を撮り、SNSで盛った結果を見てもらい続けているんですよねえ。

そもそも、盛ると言う言葉は1300年も昔の「万葉集」にも登場しています。有間皇子(ありまのみこ)による歌で「家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る」とのことですが、現代語に直すと「家にいると器によそうご飯を、今は旅の途中なので椎の葉に盛ります」という意味でこれは、陰謀がばれて捕まった有間皇子が、護送中に詠んだ歌なのだとか…

確かに「盛」という漢字には皿が使われていますので、皿を満たすという意味で使われていたのだと思います。

話を戻しますが、たぶんプリクラの出始めの頃は盛ることによって「美」を追求していたのでしょうが、なんか最近は盛り具合を楽しむ文化が出来上がっているような気がします。盛り過ぎの一歩手前くらいがちょうど良いのだとか…僕にはその加減がよくわかりません…


ところで「話を盛る」というのは誰しも心当たりはあるのかと思います。僕も話を盛り上げようとついついやってしまうこともありますが、相手もネタとわかっている前提の内容なのでそれほど問題にもならないのかもしてません。

でも最近、新卒の採用面接をやっているのですがたまに話を盛り過ぎでどこが真実なのか、ほとんど嘘を塗り固めたようなシーンに遭遇することもあります。「部活で副部長やってました…」「御社の企業文化に共感し…」こんなのばかりで誰が本当のことを言っているのかさっぱりわかりません。

ちなみに「いくつも内定貰っている中でどこが第一希望ですか?」って聞けば当然「もちろん御社が第一希望です」と帰ってくるというコントパターンの良い見分け方無いんですかねえ…(笑)

ところで最近の履歴書に貼ってある写真は、まさに盛り過ぎの一歩手前くらいの、ちょっとだけ自分の序列を引き上げていくための第一歩なのかもしれませんね。就活生の皆さんは是非盛れてる写真と話で厳しい就活競争を勝ち抜いてくださいね。


今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。


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