【詩】風呂

あれは真冬の夜でした
水道管が破裂して
しばらく風呂に入れない日が続きました
数日 風呂に入らなくても死なゝいけれど
まるで憑き物が付いたやうに
わたしのこゝろは荒んでしまつたのです
水道屋さんに水道管を
修理してもらへたときの嬉しさと
風呂に入れたときの気持ち良さは
涙がでさうなほどで
なんでもないやうなことが
幸せだつたと思ひました