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ドラマみたいな不倫話⑦

私は、とある不動産会社で事務職として働いていた。
仕事は楽ではなかったが、不動産会社にしては珍しく人間関係が良く、居心地の良い職場だった。
そんなある日、会社に新しい社員が入社してきた。

浅井さんという女性だった。

浅井さんは、27歳独身、整った美人系の顔だが気取った所がなく、明るく元気、周囲の人ともすぐに打ち解けていた。
浅井さんは、いつも笑顔を絶やさず、周囲の人を笑顔にする。

そんな浅井さんに、私は自然と惹かれていった。

その頃の私は、結婚5年目、大恋愛の末に結婚し、3年前には子供も産まれ、夫婦仲も問題なし。
最近はマイホームを建てようと、あちこちの住宅展示場を回ってる頃だった。


私は、自分の気持ちを抑えようとした。
しかし、浅井さんのことが頭から離れなかった。
そんなある日、会社で社員旅行に行くことになった。
浅井さんも、参加すると言っていた。
私は、複雑な気持ちを抱えながらも、どこかワクワクしながら社員旅行に参加した。

夕食の宴会の席。
豪華な料理と美酒に囲まれ、社員たちは盛り上がっていた。
浅井さんも楽しそうに笑みを浮かべ、周囲と談笑していた。
浅井さんの隣には、若い男性社員がいた。
この男性社員は、浅井さんの優しさや気遣いにすっかり惹かれているようだった。 
浅井さんもまんざらでもない様子。
そんな二人の様子を、斜め向かいの席から私はじっと見つめていた。
いつも通りに酒を飲み、つまみを頬張っていた。
しかし、心の中は嫉妬心でいっぱいだった。
男性社員は、スポーツマンで明るく元気で、周囲の人から好かれていた。
営業成績も良く、浅井さんとお似合いに見えた。

「邪魔」

率直にそう思った。
この男性社員は邪魔だ。
そして、そのために何かしなければいけないという気持ちに駆られていた。
そんな私の視線に気づいた浅井さんは、笑顔で会釈した。
私は、浅井さんの笑顔に一瞬戸惑った。
すぐに酒を飲み始めた。
酒で紛らわせようとしていた。
しかし、酔えば酔うほど自制心が無くなっていった。

私は宴会が終わった後、浅井さんの部屋を訪ねていた。

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